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科学的に証明された新常識!筋トレ効果を半減させるサイレントキラー3選!

科学的に証明された新常識!筋トレ効果を半減させるサイレントキラー3選!


筋トレは週に5回、1日当たり1時間だとしても1年で260時間となります。それだけ長い時間をかけてトレーニングしているのだから100%その効果を受け取りたいと誰でも考えるはずです。その効果を最大限受け取るためには筋肉を増やす筋トレや栄養摂取などプラス要素を大きくすることも大事ですが、筋肉を破壊しないこと、マイナス要素をゼロにすることも同じくらい大事です。

実は前までは筋肉を成長させると考えられていたのが最新の科学的データで本当は逆効果。筋肉を破壊していたということが判明したことも少なくありません。

この記事では実は筋肉を破壊している3つのサイレントキラーについて科学的な根拠とともに紹介します。

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睡眠不足

How To Sleep Less: Function Better on Less Sleep (Step by Step)

脂肪がつきやすく筋肉が落ちやすくなる

睡眠は最も過小評価されている筋肥大の要素の一つかもしれません。新しい筋トレ法やサプリメントについては多くの人が関心を持っていますが、この睡眠を改善させることは分割法から全身法に変えるくらい筋肉の成長率を大きく変える可能性があります。

2018年の研究では被験者に8週間の一般的なカロリー制限ダイエットプログラムを行うよう指示し、これに加えて片方のグループは多くの専門家が推奨する8.5時間の睡眠をとり、もう片方のグループは5.5時間の睡眠をとりました。

結果としてふたつのグループは同じだけの体重を失いましたが、その内容が大きく異なりました。睡眠が十分にとれていたグループは失った体重の83%が脂肪でしたが、睡眠が5.5時間と足りていなかったグループは失った体重のうち85%が筋肉でした。

さらに同年の2018年の調査では15人の若い男性を対象にタンパク質の分解反応についての調査を行ったところ、たった1日の睡眠不足でタンパク質分解反応の増加を計測し、より多くの脂肪を貯蔵する可能性を確認しました。

そして、2021年の9月に公開されたテストステロンについてのレビューペーパーでは睡眠不足によってテストステロンレベルが下がる可能性を示しており、別の研究では5時間未満の睡眠習慣を1週間続けたところテストステロンレベルが10~15%減少していることを発見しました。

このように睡眠不足が続くと多くの筋肉が分解され、筋肉を構築しづらく、脂肪も増えやすくなる可能性があります。さらにその他の大量の文献では睡眠不足はパフォーマンスを下げる可能性が高く、これはトレーニングボリュームの低下につながります。

どれくらい寝ればいい?

ボディメイクのためには睡眠時間はおおよそ7~9時間が多くの専門家に推奨されています。

7時間以上睡眠時間が取れない人は夜以外で睡眠時間を確保してトータルの睡眠時間を上げたり、睡眠の質を向上させるのがいいでしょう。

科学的な文献によると睡眠不足が避けられない場合、昼寝は総睡眠時間を増やすのに有益である可能性があるコトが示唆されています。しかし、これは夜の睡眠に置き換わるものではないため、出来れば夜に十分な睡眠時間を確保するのが理想です。

そして、睡眠の質を改善するコトも短時間の睡眠で多くのメリットを受けるためには効果的です。いくつかの研究では入眠に必要な時間を短縮することで睡眠の質を向上できることを示しています。

代表的なものとしては就寝前の最低30分は電子機器の使用を避けたり、毎日一貫した睡眠スケジュールを維持し、寝る前にカフェインを摂取しないことが挙げられます。

筋肉の構築の3大要素はトレーニング、栄養摂取、睡眠というように睡眠を改善させるだけで大きな効果があり、逆に睡眠が適切じゃないと大きな不利益を受けることになります。

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筋繊維の損傷

How Do Muscles Repair Themselves After Injury?

超回復で筋肉を成長させる?

ハードなトレーニングを行い、筋繊維にダメージを与えて損傷させると回復するときに勢い余って成長する。これを超回復といい、一部のトレーニーはこの筋肉の損傷や筋トレ後の筋肉痛をモチベーションや筋肉の成長にとって非常に重要だと考えており、大胸筋や背中は筋トレ後に筋肉痛が来るのに肩のトレーニングをしたのに筋肉痛がこない。これは肩の鍛え方が間違ってるのかと思ってしまう人もいます。

確かに2010年の研究では筋肉の成長にとって機械的緊張と筋肉の損傷、代謝ストレスという3つの要素が重要と示されたため、POF法など、筋肉の損傷を意識する人が多くなりましたが、その後の研究でこのうち筋肉の損傷と代謝ストレスはあまり筋肉の成長に関係がないことが示されており、現在ではこの二つはあまりこだわらず機械的緊張に注目してトレーニングするのが最も効果的だと考えられています。

さらに関係ないどころか、筋繊維の損傷は筋肉の成長を低下させる可能性があります。

筋肉痛は筋肉を破壊する?

2016年の研究では平均27歳の男性10人を対象に実験を行いました。被験者はトレーニングを行い、その後のタンパク質合成反応と筋肉の成長率、筋肉の損傷について測定されました。

実際、筋トレ後に全ての被験者にタンパク質合成反応の向上が起こっていることを発見しましたが、被験者は研究の初期段階では強い筋肉の損傷を経験し、研究期間が進んでいくにつれてウエイトトレーニングに適応していき、筋肉痛もどんどん減少していきました。

非常に重要なのは初期段階では筋肉の合成反応と筋肥大が相関せず、被験者の筋繊維の損傷が小さくなるにつれて筋肉の合成反応と筋肉の成長率が相関したことを発見しました。

つまりどういうことかというと研究の初期段階では合成反応の増加は筋肉の構築には100%向けられておらず、徐々に合成反応の大部分が筋肉の構築に向けられたということです。

この理由としては被験者の筋肉の損傷です。最初、被験者は非常に強い筋肉の損傷がありました。この時、筋肉を合成する力はそのダメージの修復作業に向けられ、最後に筋肉の構築に使われました。

つまり、筋肉の合成反応が10来たとしたら筋繊維の損傷がひどければ10のうち4は筋繊維の修復に当てられて残った6で筋肉の成長を促すということです。

そのため、筋トレ後に筋肉痛や筋トレ中の筋肉が裂けるような感覚が来ることで「良い筋トレをした」と思う人もいますが、実際それは筋肉の合成反応の大部分が筋肉の修復に使われてしまうことを意味し、サイズがあまり増えないことの証拠でもあります。

1999年の古い研究でもこれと似たことが示されており、被験者はトレーニング後に強い筋肉痛を感じましたが筋肉の損傷が収まった後、筋肉量が10%減少していたことを発見しました。

筋肉痛を最小限にするためには?

そのため、過度の筋肉の損傷はむしろ筋肉の成長を妨げている可能性があります。筋肉の損傷が多い筋トレは例えば高重量のダンベルフライのようにストレッチ部分のみに大きな負荷がかかる種目だったり、セット間の短い休憩、1分以下のもの。そして、ブロスプリット、分割法のように同じ部位を1回で大量のセットをこなす筋トレ法は筋肉を過度に傷つける可能性があります。

出来るだけ筋肉を傷つけずタンパク質合成を高めるためにトレーニングではストレッチポジションで強い負荷のかかる種目は低重量高回数を意識し、ドロップセットなどのトレーニングも必要最低限で多用しないようにしてください。そして、分割法はやめて全身法に切り替え、各筋肉をちょっとずつ高頻度で鍛えましょう。

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心理的ストレス

Stress: How to Spot the Signs and Symptoms

嫌なことがあると筋肉が落ちる?

心理的なストレスは長期的な筋肉と筋力に影響を与える可能性があります。

2008年の大規模な研究では男性81人、女性54人を対象に週に2回、12週間トレーニングを実施させました。

被験者はライフイベントとストレスの影響についてのテストに基づいて低ストレス群と高ストレス群の2つに分類されました。

12週間のうち最初の4週間は筋肥大サイクルで1種目10repを3set、次の4週間は筋力サイクルで5rep3set、最後の4週間はパワーサイクルで3rep3set行いました。

ベンチプレスとスクワットの筋力アップ効果についてはストレスの少ない被験者のほうがストレスの高い被験者よりも筋力を増やしていたことがわかりました。さらに筋肥大効果についても有意な差ではありませんでしたが、ストレスが低い被験者のほうが有利に働く可能性があることを発見しました。

筋力,筋肥大ともに12週間ではそこまで大きな差が開いたわけではありませんでしたが、これは1年を通すと大きな差になる可能性が高いです。

このストレスが筋肥大に与える影響について明確な原因はわかっていませんが、心理的なストレスは回復に影響を及ぼす可能性があるようです。

2014年の研究ではレジスタンストレーニングのクラスに参加している31名の学生を対象に先ほどと同じようにストレスレベルをチェックされて高ストレスグループと低ストレスグループに分けられました。そして、被験者は潰れるまで行うレッグプレスを何セットも行うような非常に激しいトレーニングを実行しました。

結果として高ストレスグループと診断された被験者はレッグプレスの筋力が回復するのに96時間かかり、ストレスの少ない被験者は48時間以内に回復しました。

最新のシステマティックレビューは筋トレの疲労や回復というのはほとんどが筋繊維や神経系のものではなく心理的なものであると結論付けたように、心理的なストレスや疲労はトレーニングのパフォーマンスや回復能力に大きな悪影響を与える可能性があります。

ストレスは避けられない?

ただし、1つ目の睡眠不足はたくさん寝るようにすれば済みますし、筋繊維の損傷も分割法から全身法にしたりトレーニングの工夫で出来るだけ少なくすることは可能です。しかし、ストレスは多くの場合避けることができないため、具体的な対策や予防法を提示することは非常に困難です。

ただし、1300人を対象にしたメタ分析では瞑想が心理的なストレスを軽減させる可能性があることを示しているように避けることはできなくても心理的なストレスを軽減させることはできます。

さらに深く息を吸い込んで長くゆっくり息を吐きだすべリング呼吸によってコルチゾールレベルを下げることができるという証拠があります。コルチゾールが高くなる=筋分解という主張には同意しかねますが慢性的なコルチゾールレベルの上昇は筋肉の成長を妨害する可能性があるためストレスを減らすことも筋肉の成長にはとても重要かもしれません。睡眠不足、筋肉の損傷、心理的ストレスは筋肉を破壊するサイレントキラーのひとつです。特に筋繊維の損傷はNo Pain No Gainという言葉にしたがって成長の証拠と考えている人も多いですが実は筋肉の成長を阻害している可能性があります。

筋肉の成長にはプラスをできるだけ高くすることも大事ですがマイナスを出来るだけゼロに近づけることも重要です。いやむしろ多くの人はプラス要素を上げることばかりに注目してしまうためマイナス要素に注目してみると筋肉の成長率がさらに上がるかもしれません。

 

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