【2025年最新版】大胸筋にヤバいほど効く最強の腕立て伏せ!科学的データを基に徹底解説!
この腕立て伏せの何が悪いかわかりますか。実はこの腕立て伏せで大胸筋をつけることは不可能です。
腕立て伏せは世界で一番有名なトレーニングのひとつであり、最もメジャーなトレーニングのひとつでもあります。しかし、ある研究チームが行った筋電図分析では腕立て伏せが大胸筋の活性化が最も低いことが示されたように、実はほとんどの人が知らない腕立て伏せの潜在的な落とし穴があり、これを理解して正しくやらないと腕立て伏せは全く効果の出ないトレーニングにもなります。
ただ、逆に大胸筋と腕立て伏せについて理解を深めてあることをするとベンチプレスを超える、大胸筋をより成長させる腕立て伏せをすることが可能であることを複数のデータは裏付けています。
この動画では科学的な根拠を基にベンチプレスを超える最強の腕立て伏せに必要な3つの超重要なポイントについて紹介します。これを見れば腕立て伏せの効果を劇的に増やすことができ、大胸筋の成長を大幅に増やすことができます。
腕立て伏せで筋肉はつく?
腕立て伏せは冒頭でも紹介したように世界で最も有名なエクササイズのひとつです。
このトレーニングで本当に筋肉はつくのでしょうか。ワンパンマンのサイタマは腕立て伏せを行うことで圧倒的な力を付けましたが、皆さんにとってはどうでしょうか。
腕立て伏せを解剖学的に分析するとこの運動には3つの動作があります。
まずヒジを伸ばすヒジ関節の屈曲。これには上腕三頭筋という筋肉が働きます。
そして、肩関節の水平内転。イメージしづらい人もいるかもしれませんがこのトレーニングはヒジを伸ばしているだけではなく腕を閉じる運動もメインになっています。そのため、この運動で強く働く大胸筋、肩の筋肉である三角筋の前部も強く活性化されます。
そして、この運動はプランクのように姿勢を真っすぐにする必要があるので腹直筋も活性化されます。ある研究ではバーベルベンチプレスと腕立て伏せを比較したところ、筋肉の活動はほとんど同じでしたが、腹直筋の活動のみ腕立て伏せのほうが2倍以上高かったことを示しています。
別の研究では研究者が腕立て伏せでの筋肉の活動を調べたところ、大胸筋、腹直筋、上腕三頭筋、三角筋の前部の活動が高いことがわかりました。
腕立て伏せで筋肉が活動することは分かったけど、実際に腕立て伏せで筋肉はつくのか。これについて調査した研究があります。
2017年の研究ではトレーニング経験のない被験者が週に2回、3setの腕立て伏せを行ったところ大胸筋の厚みが18.3%増加し、3mm厚みがついたことを示しています。
そのため、腕立て伏せで大胸筋が成長するというのは間違いありません。
しかし、腕立て伏せにはこんな問題が頻繁に取り上げられることがあります。上級者には向かない。効果があるのは初心者だけだ。確かに先ほどの研究の対象者はトレーニング初心者でしたが、それ以上のレベルの人にはどうなのでしょうか。
なんとなく自重よりもジムに行って鍛えたほうが筋肉が成長しやすい気がします。確かにジムに行くことは数えきれないほどのメリットがありますがだからといってジムに行かないと筋肉がつかないわけではありません。
筋肉を構築するためには、一般的には自重トレーニングは軽すぎて筋肉を鍛えるのに不十分と考えられています。筋トレの教科書としては6~12repが筋肉を成長させるのに効果的と考えられているため、自重トレーニングは比較的たくさんの回数で行われることが多く、多くのボディビルダーのトレーニングシーンを見ても高重量を持ち上げているイメージです。確かに高重量が大事なら自重ではではやや物足りない気がするかもしれません。
しかし、科学的なデータはこれに同意していません。最も信頼性の高いシステマティックレビューによると筋肉の成長効果は1RMの30~80%まではボリュームが同じなら筋肥大効果もほとんど変わらないことを示しています。これは大体の数字で言うと8~50repまでは筋肥大効果が変わらないことが考えられます。
実際、2017年の研究では最低1年の筋トレ経験を持つ18人の若い男性がベンチプレスグループと腕立て伏せグループに割り当てられ、週に2回8週間トレーニングを行いました。ベンチプレスと腕立て伏せは1RMの40%になるように負荷を調節し、潰れるまでトレーニングを行いました。
研究結果としてベンチプレス、腕立て伏せで最も活動する大胸筋と上腕三頭筋のサイズの増加は同様であることを示しています。
このように多くの研究では腕立て伏せとベンチプレスでは筋肉の成長効果はほとんど同じであり、腕立て伏せはほとんどトレーニング器具が必要ありませんがジムでのベンチプレスと同じくらい筋肉を成長させる素晴らしい種目であることは間違いありません。
腕立て伏せの落とし穴
確かに腕立て伏せで胸、腕、肩を鍛えることは可能です。しかし腕立て伏せには落とし穴があり、これを知らずにトレーニングしていると、たとえ毎日100回腕立て伏せをしても筋肉がつくことはありません。
一般的に初心者の人が腕立て伏せをすると2~3か月までは順調に筋肉をつけることができますが、ある時急に腕立て伏せの効果が無くなってしまう傾向にあります。これは腕立て伏せが簡単になり過ぎてしまうことです。
ある調査によるとトレーニングレベルが普通と評価される男性は平均して15〜20回腕立て伏せを出来ることがわかっています。そのため、トレーニング初心者の人にとっては自重の腕立て伏せは十分なトレーニングになります。しかし、先ほど紹介した8~50repの範囲を超えてしまうとトレーニング効果が大きく落ちてしまいます。
2018年の研究では上腕二頭筋カールとレッグプレス被験者は持ち上がらなくなるまでウエイトトレーニングを行いましたが、60rep近い回数ができた20%のグループだけ半分程度しか筋肉を成長させることができませんでした。
このようにあまりにも軽すぎると筋肉が成長するのに不十分な可能性があります。腕立て伏せをはじめ自重トレーニングの落とし穴はこれです。あるレベルになると自重だけでは負荷が不十分になります
2011年の研究では腕立て伏せのバリエーションと負荷の調査を行った結果、一般的な腕立て伏せは体重の64%、膝立ちの場合は49%でプッシュを行っていることを示しました。つまり体重60kgの人だったら普通の場合は38kg、膝立ちの場合は30kgでプッシュを行っていることになります。
実際これはベンチプレスをやったことがある人ならわかると思いますが、上級者向けの負荷ではありません。筋トレをほとんどしたことが無くても1回は上がると思いますし腕立て伏せを半年ほど続けていけば30回40回は余裕で出来るようになってしまいます。自重トレーニングですぐに停滞してしまう人は90%このパターン、レベルが上がっているのにそのレベルに合わせた負荷になっていないからある時点を境に成長しなくなります。
その場合は負荷を上げましょう。最も簡単で効果的なのはバックパックやウエイトを背負ってトレーニングすること。これをすれば単純に可動域全体で余計な要素を加えることなく負荷を上げることができます。
確かに片腕で行えば加重せずとも負荷を上げることはできますが、これをするとバランスが崩れて腕立て伏せがかなりやりづらくなり、この後にも紹介しますがフォームも良くないものになってしまうのでお勧めしません。
そして、科学的にほとんど意味がないと証明されているのがテンポを変えるコト。
確かに60回出来る種目をゆっくりやれば30回が限界になるため回数だけを見ると筋肉を刺激できる範囲にあるように見えます。しかし、ブラッドシェーンフェルド博士のテンポと筋肥大効果についてのレビューにある通り努力量が同じならテンポはほとんど関係ありません。つまり、60回以上出来る負荷でゆっくりやって30回が限界だとしてもそれは60回で筋トレしてるのと同じ効果になります。
加重できるかどうかが筋肉が成長し続ける腕立てか数か月後ほとんど効果のない腕立てになるかを分ける大きなポイントになるといっても過言ではありません。
最強の腕立て伏せ
腕立て伏せで大胸筋の厚みを構築したい人が絶対に抑えるべきポイントが3つあります。科学的なデータにはベンチプレスも腕立て伏せも筋肥大効果は同じであることが示されていますが、実はいくつかの工夫をするだけでベンチプレスを超えられることが多くのデータによって示されています。
大胸筋に負荷を集中させる
実はほとんどの人が行っている腕立て伏せは大胸筋ではなく肩を鍛えています。
そんなわけないでしょと思う人も少なくないと思いますが、解剖学的な働きを考えると納得してもらえるはずです。大胸筋トレーニングで絶対にやってはいけないのは脇を閉じること。これをすると肩に負荷のすべてが逃げます。
科学的なレビューによってわかっているように大胸筋を最も働かせる運動は肩関節の水平内転です。つまり腕を閉じる運動です。例えばフロントレイズで大胸筋を鍛えようとする人はいません。これは理にかなっています。フロントレイズのように腕を上にあげる運動は肩関節の屈曲といいますが、これは三角筋の前部、そしてわずかに大胸筋の上部が活動する運動です。
このナローの腕立て伏せを見てください。腕を閉じる運動がほとんどないことがわかると思います。これは脇を閉じるとヒジが肩よりも下に配置されます。この状態でプッシュを行っても腕を上にあげているのと同じで、大胸筋に機械的な緊張はかかりません。
腕立て伏せを毎日してるのに全然変わらないと悩んだことがある人は多いと思います。実際パーカーフィットネス自身も腕立て伏せを毎日やってるのに大胸筋に全く変化を感じられないこともありました。「腕立て伏せやってるのに胸が変わらない」と悩んでいる人のフォームをチェックしてみると、ヒジが肩よりも下にあってショルダープレスのように上に持ち上げているような運動になってしまっていることがほとんどです。
必ずヒジは肩の下ではなく横に配置しましょう。これは科学的にも証明されており、ギロチンベンチプレスのように脇を開いてバーベルが自分の鎖骨のあたりに落ちてくるようにすると大胸筋の活動の上昇を確認したデータがいくつもあります。
「いやいや、脇閉じたほうが大胸筋に効くんだけど」と思う人も多いでしょう。しかし、これは実際に効いているわけじゃなく脇閉じると大胸筋が収縮するため、代謝ストレス、つまりパンプ感を感じているだけです。
これは昔は筋肉の成長に重要と考えられていましたが、その後の研究で筋肉の成長にほとんど貢献しないものであることがわかっているので脇を開いたほうが間違いなく効果的です。
腕立て伏せで脇を開く方法は簡単です。まず、ある程度広めの手幅にしましょう。一般的な常識として手幅がワイドのプレスは大胸筋,手幅が狭いプレスは上腕三頭筋と言われています。しかしこれには一貫した科学的証拠があるわけではありません。
しかし、手幅が狭すぎると脇が開きにくくなるため、大胸筋の活動が大幅に減ってしまう可能性があります。おすすめとしては肩幅よりも広く、こぶしひとつからふたつ分広くしましょう。
そして、腕を内側に捻って肩関節を内旋させるのも効果的です。大胸筋の意外と知られてない解剖学的な運動として肩関節の内旋があります。肩の運動と大胸筋の筋活動についての筋電図分析では肩を内旋させることで大胸筋の活動が増えたことを示しており、これをすることで大胸筋により負荷を集中させることができます。
腕立て伏せで内旋させるのは簡単です。三角形を手のひらで作るように指を内側に向けるだけ。これで腕が内旋します。
加えて腕を内旋させるとヒジが外に出るようになります。実際腕を内側にひねるとヒジが外を向くのがわかるはずです。ヒジが外を向くということはつまり物理的な負荷が内側を向く。つまり水平内転がより強くなるということです。
注意点として内旋をやり過ぎると肩を痛める可能性があるので肩に違和感を感じる場合やめる。もしくは肩が痛まない範囲でとどめてください。
大胸筋トレーニング最大の敵は肩です。肩を眠らせて大胸筋に負荷を集中させる腕立て伏せは、ヒジが肩よりも外側にある腕立てです。
角度をつける
腕立て伏せで大胸筋を構築するとき必ず角度をつけてください。実は最新データによって一般的に、このように頭が脚よりも高い状態にある腕立て伏せには致命的な欠点があります。
腕立て伏せは体に対して若干下向きにプッシュを行いますが、実は大胸筋のバランスを崩壊させて見栄えの悪い胸を作る可能性があります。
というのも人間の大胸筋は上部よりも下部のほうがはるかに成長しやすいです。トレーニング初心者の人にはわからないかもしれませんが、ほとんどのトレーニーは大胸筋の上部が中部や下部よりも遅れる傾向にあり、大胸筋のバランスというのは上部にかかっているといってもいいです。
しかし、下向きのプッシュは大胸筋の下部を強調します。例えば研究者のmenno henselmans博士は高い位置から引っ張るケーブルクロスオーバーは「すでに発達している下部を鍛えて、上部の遅れを加速させる」と指摘しています。そして、最新データはじめ多くの研究にわかっているように下部を狙うトレーニングは上部の働きを大きく下げることがわかっています。
つまり一般的な腕立て伏せは大胸筋の上部がほとんど働いていません。これで鍛えられているのは大胸筋の下半分です。
その結果どんどん上部が遅れていってしまいます。これを改善するために段差を使いましょう。腕立て伏せで最も重要なのは体を持ち上げてからヒジが90°になるまでなのでここで水平、もしくは若干体が下向きに傾いているのがベストです。
大胸筋全体を狙いたい人は5cm程度、上部を少し優先させたい人は10cmほど脚を上げましょう。
ストレッチ
一般的な腕立て伏せには致命的な欠点があります。脇が閉じるため大胸筋を鍛えられないことに加えて大胸筋を最大まで伸ばせません。これはバーベルのベンチプレスと同じです。
腕立て伏せの効果を劇的に増やしたい人はプッシュアップバーを使うことを強く推奨します。最近行われたメタ分析では筋肉の成長を最大化させるために筋線維が伸びる可動域を採用する必要があることを示しています。
例えばある研究ではレッグエクステンションをのけぞった状態で行うだけで筋肉の成長が最大で2.7倍になりました。これはのけぞることで股関節が伸展して大腿直筋がより強く伸ばされるためです。
腕立て伏せでは絶対に体を十分に沈めてください。ヒジをほとんど曲げていない腕立て伏せは当然NGですが、プッシュアップバーを使うとより体を沈められるため、大胸筋を強く伸ばすことができます。本などで高さを出すのもOKですが、比較的最近の研究ではプッシュアップバーを握るように手首を中立位置にした腕立て伏せのほうが安全で効果的である可能性を示しているため、本よりもプッシュアップバーがおすすめです。
注意点としてプッシュアップバーを使った腕立て伏せの紹介や広告では9割型ニュートラルグリップでの腕立て伏せですが、最初にも話した通りこういった脇を閉じた腕立て伏せは肩に負荷がほとんど逃げるため効果的ではありません。必ず横向きにしましょう。
そして背中でペンを挟むように肩甲骨を寄せると、大胸筋が開くことでよりストレッチが強くなるので効果的です。
最強の腕立て伏せメニュー
腕立て伏せで筋肉をつけることは可能なのか。間違いなくYesです。ただ、正しく行わなければいけません。
大胸筋を成長させる最強の腕立て伏せは以下の通りです。
- 大胸筋に負荷を集中させる
- 大胸筋全体を鍛える
- 大胸筋をより強く伸ばす
フォームをおさらいしましょう。まずプッシュアップバーを横向きに配置します。間隔は肩幅より少し広めがおすすめです。これによって脇が開いて水平内転運動になり、大胸筋に負荷が集中します。
脚を少しだけ高い位置に設定します。これをすることで角度がついて腕立て伏せ中に下部だけが発達することを防ぐことができます。少しだけで大丈夫です。高くあげすぎると逆に上部と肩に負荷が集中するので気をつけてください
肩甲骨を寄せて大胸筋を伸ばして、脇を開きながらヒジを横に出し、体を沈めます。自分の胸が地面に軽く触れる、もしくは触れる寸前まで体を下げます。そこから体を押し上げます。
これをすれば腕立て伏せとして完璧です。そして自重トレーニングでは必ず加重をしなければいけないタイミングというのが来ます。腕立て伏せが20回出来るようになったら重りを入れたリュックを背負うなど負荷を上げる必要があります。
これを少しずつ毎日行いましょう。サイタマの毎日腕立て伏せを行うルーティンは理にかなっています。これは科学的な研究から筋トレ頻度は高いほうが筋肉が成長しやすいということがわかっているためです。一日で大胸筋の日を作って腕立て伏せを20set30setやるよりも毎日3setを一週間続けたほうが筋肉は成長します。これは数多くの研究から明らかです。
最新のメタ分析でも筋肉は高頻度であるほど成長効果が高いことを示しています。
まずは1日3setを毎日行うところから始めてください。例えばテレビを見てCMになったら腕立て伏せをするのでもいいでしょう。
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