【肩トレ】三角筋中部に最強の3種目,科学的証拠アリ!
肩にある三角筋は前部と中部,後部の3つがありますがフィットネスの研究者であるmike israetel博士が話すように多くの人は中部と後部に焦点を当ててトレーニングするとバランスのいい肩が手に入ります。この動画ではそんなシルエットに非常に重要な三角筋中部についておすすめの種目を紹介します。
三角筋中部の解剖学的
肩関節の外転
肩にある三角筋中部が主に働く運動は肩関節の外転動作です。腕を横にまっすぐ上にあげることがこの筋肉を活性化させます。基本的には三角筋中部が強く活性化される運動はこの外転動作だけであるため三角筋中部を鍛えたい場合はほかの解剖学的な運動を追加せずにこの運動のみが使われるようにしましょう。
この肩関節の外転はほかのベンチプレスや懸垂、ショルダープレスなどにはなかなか使われない運動であるため、肩のラインを作るために三角筋中部を発達させたい場合はこの部位にフォーカスした種目が必要になります。
三角筋中部のための重要なポイント
まずは種目紹介の前に三角筋中部を成長させるための超重要なポイントを紹介します。
三角筋中部を鍛えるときは肩関節の外転を使うのがメインですが間違ったやり方をすると三角筋中部がほとんど成長しなくなります。最も多い外転中のミスは腕を前に出したり肘を曲げることです。
2020年の筋電図分析ではボディビルダーにサイドレイズを行わせたところ、腕を前に出したり肘を曲げたりすると刺激が三角筋前部にかなり逃げてしまうことが示されています。
2000年のバスキーによって行われたサイドレイズ中の肘の角度と三角筋中部の活動を調べた研究では60度以上肘を曲げると大幅に三角筋中部の活動が弱くなっていることがわかります。
サイドレイズの腕をどんどん前に出すことでどんな動きになるでしょうか。そうです。フロントレイズになります。中部のトレーニングで最も気を付けなければならないのはトレーニングの負荷が三角筋前部に逃げることです。
三角筋前部はかなり強力であるためこの筋肉に頼ってウエイトを持ち上げる人が非常に多いです。例えば10kg以上のサイドレイズをやってる人のフォームを見てみるとほとんどが腕を前に出しているか肘を曲げています。この動きをすれば思いウエイトは扱えるかもしれませんが三角筋前部に負荷は逃げ、肩のバランスはどんどん悪くなり、不均衡によって怪我のリスクが高くなります。
アップライトロウも三角筋中部を鍛える種目ですが肘を伸ばせないこと、そしてバーベルが体に当たることからある程度腕を前に出さないといけなくなります。これにより三角筋の前部に負荷が逃げるためあまりおすすめしません。
かなり高重量のアップライトロウやダンベルサイドレイズをしている人のほとんどは体の勢いを使っているか腕を曲げたり前に出したりして三角筋前部の力に頼っています。ダンベルを持つ手が自分の大胸筋よりも前に出ている場合は刺激のほとんどが三角筋前部に逃げている可能性が高いです。
そのため、できるだけ肩関節の外転では肘を伸ばして体の横から腕を上げることを意識しましょう。
ダンベルサイドレイズレイズ
サイドレイズ中の肩の運動
最初のおすすめ三角筋中部の種目はダンベルのサイドレイズです。三角筋中部の代表的なトレーニングであり多くの人がこの種目を取り入れています。基本的には先ほど話した通りウエイトの負荷を三角筋中部に集中させるために肘を伸ばして腕を横から出すようにします。
腕を横から出すイメージとしてよく使うのが自分のすぐ正面に壁があるイメージでその壁に腕が当たらないようにサイドレイズを行います。実際に壁に近づいてサイドレイズをするのも腕が前に出てしまう癖がある人にはお勧めです。
サイドレイズの時は肩を外側に回転させながら行うと僧帽筋に負荷が逃げる可能性があります。そのため、ダンベルを持ち上げるときは肩を内側に回転させながら運動させると三角筋中部に負荷を残すことができます。
2014年の研究では10人の被験者にフルカンエクササイズとエンプティカンエクササイズで肩にある筋肉の活動率を調べました。フルカンエクササイズは親指を上にして肩を外側に回転させます。エンプティカンエクササイズは缶に入っている水を注ぐイメージです。親指を下にして肩を内側に回転させます。
その結果、エンプティカンエクササイズを行った被験者のほうが三角筋中部の活動率が有意に高いことがわかりました。そのため、ダンベルサイドレイズ中に小指を上にしてウエイトを持ち上げたほうが負荷を三角筋中部に残すことができます。
エンプティカンエクササイズの運動を強めるためにダンベルを持つときは小指側を空けて持つことで肩が内側に回転する運動に負荷を追加することができるのでお勧めです。
ダンベルをもっと高い位置に持ち上げる
多くの人のダンベルサイドレイズはダンベルが肩と同じ高さになったら終了しますがマイケルイェシス博士によるとそのやり方は肩関節の柔軟性と筋肉の成長を制限してしまうようです。
これは多くの人にとってはもう少しダンベルを上に持ち上げられるためです。大体の人はダンベルサイドレイズでは肩を少し内側に回転させながらでも120度程度は可動域があります。
つまり、肩の高さでダンベルを持ち上げるのを止めているのはカールで肘の角度が90度になる位置で終わらせているのと同じことであり非常にもったいないです。
サイドレイズの腕の角度に対する三角筋中部の活動率を調べた研究でも90~120度までが筋活動のピークであることがわかります。そのためサイドレイズでは外転範囲120度を目標にして出来るだけウエイトを上に持ち上げるようにしましょう。
間違ったフォームとしてはまずは体の勢いを使うことです。基本的にダンベルサイドレイズでは腕以外動かさないでください。ウエイトの負荷を三角筋中部に集中させるためにチートは必要ありません。さらにはダンベルをほとんど上にあげていないのも問題です。先ほどの筋電図分析にも示されている通り三角筋中部の活動が強くなるのは外転範囲60度を超えたあたりです。50kgのダンベルを使ったも高く持ち上げていなければ肩の筋肉にはほとんど負荷は入っていないでしょう。
そしてもう一つのミスは最初に話した通り肘を曲げたり腕を前に出すことです。ほとんどの人にとっては正しいフォームでのサイドレイズなら10kgも必要ないと思います。プロナチュラルボディビルダーのjeff nippardさんも30ポンドを超えるダンベルを使うと適切なフォームを維持できなくなると話します。肘を肩の高さまで上げていても肘が曲がっていていればダンベルが上まで持ち上がっているということにはなりません。肘を肩の高さまで持ち上げるのではなくダンベルを肩の高さまで持ち上げてください。
バタフライサイドレイズ
バタフライサイドレイズはmenno henselmans博士が推奨するダンベルサイドレイズのもう一つのバリエーションです。基本的には途中まではダンベルサイドレイズと全く同じです。そして、腕の角度が120度になったらダンベルサイドレイズは終了ですがバタフライサイドレイズはここから上にあげます。フィニッシュではショルダープレスのようなフォームになり肩関節の外転範囲はおおよそ180度になります。肩を内側に回転させたままの状態で腕を持ち上げるのはほとんどの人には不可能なので120度までダンベルを持ち上げたらフルカンエクササイズ、肩を外側に回転させながらダンベルを持ち上げます。
フィニッシュでは親指側のダンベルのウエイト部分をくっつけるイメージです。
バタフライサイドレイズを行うメリットは可動域の拡大です。可動域と筋肥大のレビュー研究にも示されている通り可動域は広いほうが筋肥大する可能性は高くなります。
加えて120度を超えても三角筋中部の活動は高いままです。スタートから60度の範囲よりも120度から180度までの60度の間のほうが三角筋中部の活動は高いです。
そのため、バタフライサイドレイズで外転範囲を180度行うことは三角筋中部を鍛えるときに理想的です。
間違ったフォームとしてはダンベルサイドレイズとほとんど変わりませんが、フルカンエクササイズに切り替えるタイミングに注意です。あくまでも肩を外側に回転させてダンベルを持ち上げるのはインピンジメントにより腕が上がらなくなるのを防ぐためです。そのため、サイドレイズの最初からフルカンエクササイズをすると三角筋中部の活動は低下します。
おすすめの方法としてはまずはサイドレイズで小指を上にして腕が上がらなくなる位置までウエイトを持ち上げます。そこで一時停止してフルカンエクササイズを行います。これをすればバタフライサイドレイズを三角筋中部の活動を低下させることなく行うことができます。
ケーブルサイドレイズ
可動域と筋肥大の科学的データは広い可動域のほうが筋肥大することに加えてストレッチポジションがトレーニングでは重要であることを示しています。そのため、可動域で筋肉にストレッチがかかる可動域を含めることは筋肉の成長を大きく左右します。
しかし、ダンベルのサイドレイズではこのストレッチポジションがなかなか入りません。少し前はフリーウエイトがトレーニングの王様でしたが近年の科学的データを見るとケーブルが王様になりつつあります。
肩関節の外転の動きは円運動ですがダンベルのようなフリーウエイトは一貫して下向きにしか刺激が入っていません。そのため、フリーウエイトのカールと同じくストレッチがほとんどありません。ダンベルを下した時スタートポジションではダンベルは筋肉を下向きに引っ張ろうとしていますが、三角筋中部に正しくストレッチを入れるためには負荷を横方向に少なからず入れなければならないからです。
インクラインサイドレイズもありますがこれは確かに自分の体を傾けることで横方向に力を入れることができます。しかしこれは大胸筋のダンベルのフライやプルオーバーと同じく強度曲線がバラバラでストレッチは入ってもフィニッシュでは負荷はほとんどないので実際のところ可動域を狭くしていることになります。こういった種目はほぼ一貫して筋肉の活性化が悪い傾向にあるため筋肥大にはあまり効果的とは言えません。
そして、肩関節の外転は腕を前にも後ろにも出さずに真横にあげるのが理想です。インクラインサイドレイズの場合腕が体の前に出ることになるため腕を前に出すサイドレイズと同じく、三角筋前部に負荷が逃げることになります。加えて腕が前に出ているため実際のところストレッチしてるのも三角筋中部ではなく三角筋の後部です。
そのため、三角筋中部のストレッチを入れるためにはケーブルを使って横向きに引っ張る力をかけるのがおすすめです。ケーブルを使えばスタートからフィニッシュまで同じ負荷が入るため広い可動域と自由なウエイトの負荷を実現させることができます。グリップを握り脚を開いて股の間にケーブルを通します。
これをすることで体のラインにまっすぐレイズを行えるようになるため腕が前にも後ろにも出ません。これにより肩関節の外転のみに負荷を集中させることができます。そして、三角筋中部ストレッチも効果的に入れることができます。
間違ったフォームとしては体の前にケーブルを配置することです。これをすることで腕が前に出てフロントレイズに近くなり、三角筋前部に負荷がかなり逃げることになります。そして、スタート部分でケーブルのウエイトが接触すると負荷がなくなり引っ張る力がなくなるためストレッチもなくなります。動作中はウエイトがずっと浮いている状態をキープしましょう。
そして、ダンベルサイドレイズと同じく肘を曲げずに出来るだけ高くあげて広い可動域を確保するようにしましょう。
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