【肩トレ】劇的にデカくしたいならここを狙え!専門家や最新エビデンスに基づいた三角筋トレーニングを徹底解説!
上半身の中で最も巨大な筋肉は「肩にある三角筋です」。肩を鍛えると外見的な印象も大きく変わりますが、巨大な肩を作るためには重要なポイントがいくつかあり、これを間違えると1年たっても肩は成長しません。
この記事では最新のデータやトレーニングの専門家や科学者の意見を基に肩を最短で成長させるための方法、そして最強種目について解説します。
3D肩の作り方
解剖学的な三角筋
肩には実はいろいろな筋肉があります。まずはローテーターカフ。この筋肉は肩の運動の最も重要な役割を果たすといっても過言ではなく肩には主に肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋の4つがあり腕を動かす運動のほとんどでこの4つのうちどれかは必ず働いているといってもいいです。
しかし、ローテーターカフであるこの4つの筋肉は非常に小さく鍛えても肩のサイズにはあまり影響しない可能性が高いためこの部位を集中的にやってもあまりうまみはありません。
そのため、ボディメイクで肩を大きくするためには三角筋という筋肉を狙って鍛えるのが最も一般的な方法であり、効率的です。この動画では肩といっても三角筋を重視したトレーニング法を紹介します。人間の筋肉のサイズに関する研究では上半身の中で三角筋が最も巨大であることがわかっており、この筋肉は上腕三頭筋よりも50%大きく、上腕二頭筋よりも300%大きな部位であるようです。
三角筋は前部、中部、後部の3つに分けられることが多いですが実は7つに分割することが可能です。1734年のデータを文書化した2005年の研究を見ると三角筋は横から見ると多くの部位に分割出来ることを示しています。体脂肪率の低い人の三角筋中部を見てみると多くの筋繊維に分かれている可能性があることがわかります。
一般的にこの7つ、D1を三角筋前部、D2~D3を三角筋中部、D4~D7を三角筋後部と呼びます。
どこを狙う?
肩を鍛えるうえで重要なポイントはこのうちどの筋肉を狙うかです。スポーツサイエンティストmike israetel博士は次のように答えています。
ボディビルコンテストのように筋肉を細かく見ている状況である場合、前部や後部もある程度は審査に入る可能性もありますが、多くを占めるのは中部です。特にコンテストレベルではなく一般的な外見の場合はほぼすべてが中部のサイズによって決まるといってもいいため、mike israetel博士が肩のトレーニングボリュームの70%以上を中部に充てるべきというのは理にかなっています。
皆さんが肩デカいなと思う場合、一度客観的に考えてみるとほぼ中部のサイズで判断しているはずです。
ただし、michael gundill博士の調査ではボディビルダーは筋トレ経験のない人よりも中部のサイズが3倍もあることがわかりましたが、後部は+10~15%しかないことがわかっています。そのため、後部は成長しにくいため中部よりもたくさん鍛える必要があるかもしれませんが、外見にとっては全ての部位をバランスよく成長させる必要はないため中部を集中的に鍛えたほうが印象を大きく変えられるでしょう。
加えて三角筋の前部はベンチプレスなどの大胸筋プレストレーニングやフライトレーニングで十分な機械的緊張を受けており、後部も前部ほどではありませんが背中トレーニングである程度の負荷がありますが、中部は基本的に中部狙いの種目以外で成長することがほとんどないため、外見的にも中部を集中的に鍛えたほうがいいでしょう。
次のチャプターでは三角筋中部の最強種目やトレーニング法を解説します
中部の筋トレメニュー
D2~D3、肩の側面に位置する三角筋中部を鍛えるためには肩関節の外転のように真っすぐ上に腕を持ち上げることが最善です。そのためダンベルサイドレイズが最も代表的でトレーナーなどから推奨されることが非常に多い種目ですがこの種目はストレッチポジションで負荷がないため筋肉の成長にとってそこまで効果的ではない可能性があります。
近年の科学的データは可動域についての考えを改めています。
収縮ポジションのみの部分可動域とストレッチポジションのみの部分可動域について調査した8つのデータではそのうち7つがストレッチポジションのみの部分可動域、ロングレングスパーシャルを支持しており、パンプや効いてる感収縮感がある可動域を「筋肉の成長にとってそこまで重要ではない」と考えています。
加えて、全可動域フルロムと部分可動域ロングレングスパーシャルの比較を行ったところ5件中4件がロングレングスパーシャルのほうが有利であることを示しており、ストレッチポジションが筋肉の成長に最も重要であることは多くのデータが裏付けています。
詳しくは最近公開した動画を見てください。
現在の科学的なデータを見ると少なくともトレーニング中にストレッチポジションをカットする、またはこのポジションで負荷のかからない種目を選ぶことは「大きな間違い」といってもよく、効率的に筋肉を増やしたい場合は筋肉を1rep毎に伸ばすことが重要です。
ケーブルサイドレイズ
この筋肉を鍛えるベストエクササイズはケーブルを使ったサイドレイズです。ダンベルサイドレイズのケーブルバージョンと考えるとかなり簡単そうに聞こえますが、実際トレーニング種目の中でもかなり難易度が高いものです。この種目はいくつかのポイントを押さえないと三角筋中部の成長、肩の外見を変える上で最高のトレーニングができません。
なぜなら三角筋中部はおそらく人間の体の中でストレッチポジションで負荷をかけることが最も難しい種目であるからです。
複数の科学的なデータを見ると腕を前に出すことで三角筋の中部の活動は大幅に落ちます。これは腕を前に出す運動は肩関節の屈曲であり、中部よりも前部のほうが圧倒的に多くの役割を持つためです。つまり、サイドレイズ中は出来るだけ腕を真横に移動させる必要があります。
しかし、完全に真横に腕を動かす場合、最大ストレッチポジションまで腕を持っていくことは不可能です。なぜならそれをすると自分の体に腕が当たるためです。これが中部にストレッチをかけることがいかに難しいか、多くの人がケーブルサイドレイズ中にストレッチ感を感じることができない理由です。
そのため、サイドレイズで三角筋中部にストレッチを入れるためには腕を少し前に出して体と交差するように配置する必要があります。
ただし前に出し過ぎるのも注意が必要です。腕を前に出すと肩関節の水平外転することで中部というよりも三角筋の後部がストレッチしてしまうからです。加えて引っ張る向きも肩関節の外転というよりはリバースマシンフライのように水平外転になるため後部の働きが非常に強くなります。
実際やってみると体感できると思いますが、腕をかなり前に出したサイドレイズをするとフィニッシュ付近では背中にある僧帽筋の中部の収縮を感じるはずです。これはサイドレイズがロウトレーニングのように水平外転が非常に強いものになるためです。
ケーブルサイドレイズをするときは腕を前に出すのは仕方ありません。真横に腕を出してストレッチをかけることは不可能だからです。しかし、その屈曲量は出来るだけ少なくしましょう。
そして腕が前に出ているためそのまま真っすぐ持ち上げようとするとフロントレイズが加わったサイドレイズになるためそのまま真横に持ち上げるというよりは少し後ろ向きに引っ張るほうがおすすめです。肩の中で巨大で力の強い部位は三角筋の前部であるため、少しの屈曲で三角筋の前部がかなり強く活性化される可能性があります。それよりもやや後ろ向きに引っ張ったほうが中部の筋繊維の向きや後部の干渉を考えると中部に負荷を残すことができます。
そしてもうひとつ、これはかなり重要なポイントです。三角筋中部にストレッチを入れるためには肩を前に出すことが重要です。ストレッチポジションではベンチプレスのように胸を張ることでストレッチがかなり感じやすくなります。これはストレッチをかけるときに背中が丸まるように肩が負荷の向きに流れていくとストレッチが無くなってしまうためです。
ストレッチポジションでは必ず肩甲骨は寄せるようにして三角筋中部を突き出すようにすると三角筋中部が伸ばされるのをかなり感じやすくなります。ケーブルサイドレイズで筋繊維が伸ばされている感覚がない人はほとんどの場合ストレッチポジションで背中が丸まって肩が流れています。
そして肩の高さまで引っ張る場合、ストレッチポジションでは横向きの力が必要ですが、筋肉が収縮するポジションでは上から下向きの力が必要であるためあまりにも腕に対して真横過ぎると上部での負荷が無くなるためケーブルの高さはヒザを基準にしてそこからやりやすい高さに少し調節するのがいいでしょう。
ケーブルサイドレイズではLong Length Partial法を使うことを強く推奨します。Long Length Partialの意味が分からない人は過去にあげた動画を見てください。これは近年の科学的データを基にした筋トレ効果を増やすものです。フルレンジモーションで肩の高さまでケーブルを引っ張って限界が来たらストレッチにフォーカスした可動域に切り替えます。
ポイントは姿勢です。先ほど話した通りフルレンジモーションでやる場合は腕を下げたときに真横過ぎると上部で負荷が無くなってしまいますが、ストレッチの部分可動域の場合は腕を高い位置まで上げる必要がないので真横にケーブルの高さを設定したほうが効果的です。
フルレンジモーションが終わったら高さを変えるというのもアリですが、それよりも体の角度を変えるのが簡単なのでおすすめです。フルレンジモーションはほぼ直立した場外で行い、ロングレングスパーシャルに切り替えるタイミングで体を傾けます。
これをすることで高さを変えずとも向きを変えることができます。フルレンジモーションで限界になったら体を傾けてロングレングスパーシャルで限界まで行います。
サイドレイズ中にヒジを曲げるメリットは一切なく、前部に負荷を逃がすことになるのでヒジは伸ばして行いましょう。そして、ストレッチポジションでウエイトが完全に下がって負荷が無くなると筋肉は伸びないのでトレーニング中ずっとウエイトは浮かせるようにしましょう。
まとめると肘は伸ばして、腕の屈曲は最小限に、真横というよりも少し後ろ向きに引っ張って、胸を張って肩を前に出す。ケーブルは膝の高さ、ロングレングスパーシャルをするときはマシンに頭が近づくように体を傾ける。
きつくなってくるとヒジが曲がったり腕を前に出しやすいので注意してください。
ケーブルサイドレイズで中部のストレッチを感じることが出来たら筋肉の成長は間違いなく大幅に高くなります。毎日このトレーニングを3~5setずつ行いましょう。そうすると中部が最短で成長して肩の外見が劇的に変わります。
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