【知らないとやばい】筋トレを休まず頑張り続けるとどうなるのかを科学的に徹底解説!
毎週5日、6日、もしくは毎日トレーニングすることは非常に素晴らしいことです。
ただ、定期的に休んでいますか?最新のデータでは毎日筋トレしてなくても半年、一年と頑張り続けると筋トレ効果がどんどん薄くなっていく可能性があることを示しています。
この記事では科学的なデータを基に筋トレから1週間ほど離れるオフ期、ディロード期を作らないと起こる最悪の状態と、正しく休んで筋トレ効果を爆発的に上げるための方法について徹底解説します。
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科学的データ
2023/6に公開された最新のデータではオフについて筋肉量と筋力の増加を直接測定したデータが得られました。平均3.5年のトレーニング経験を持つ被験者39人が休憩グループと通常グループに割り当てられます。両方のグループは月曜と木曜に上半身、火曜と金曜に脚を鍛える上下分割を週4回実行しました。
上下分割ではありますが測定した筋肉量と筋力はすべて下半身で行われました。下半身のトレーニングはスミスマシンスクワット、レッグエクステンション、レッグプレスマシンを使用したカーフレイズ、座った状態のカーフレイズマシンの4種目を5set、8~12rep、潰れるまで実行しました。
通常グループは9週間トレーニングを継続的に行い、休憩グループは4週間連続で鍛えて、1週間休んで4週間トレーニングしました。筋力はスミスマシンスクワットとレッグエクステンションによって評価され筋肉量は大腿直筋と外側広筋の下肢長30%、50%、70%の3か所と腓腹筋の内側と外側、ヒラメ筋3つの25%で測定されました。
合計9つの部位の筋肥大効果を測定したところ休憩なしグループのほうがわずかに優れているとことを示す部位が多い傾向にありましたが、両グループはほぼ同様に筋肉が成長していることを発見し、筋力については通常グループのほうがわずかに優れていることを発見し、研究者はトレーニングサイクルに休憩をはさむことは筋肉や筋力の成長を促進させない、もしくはわずかに減少させることを結論付けました。
そして別の研究では被験者を24週間連続で鍛えるグループと6週間鍛えて3週間休むサイクルを繰り返す被験者で比較をした結果、大胸筋、そして上腕三頭筋の成長は両グループでほとんど同じでした。
この証拠を並べると筋トレを休むオフについて説得力のある証拠がないことがわかります。筋トレを休むオフを作るのは百害あって一利なしというレベルではありませんが、メリットはあまりなさそうです。
データの分析
それでは筋トレのオフは何の役にも立たないものなのか。筋トレは頑張れば頑張るほど筋肉は成長する。筋肉は裏切らないのか。
実はそうでもありません。
長期的なオフ、ディロードについての研究ではほぼ筋トレ効果は同じで、どちらかというとやや休憩なしのグループのほうが優れていました。ただしこのトレーニングスケジュールについてカンの良い人なら違和感を感じると思います。それは全体的なトレーニングボリュームです。
トレーニングボリュームは最新のメタ分析で100件を超える研究を分析したところ、筋肉の成長に最も影響を与えるものだとわかっているため、トレーニングボリュームが低いというのは筋トレ効果も低い可能性が高いことを示しています。
最新のデータでは、休憩グループは筋トレを1週間休んでいたため通常グループと違ってこの部分に空白が空いており、トレーニングボリュームがごっそり抜けていることになります。
つまり、トレーニング量が単純計算で20%ほど低いことを意味します。ただ、トレーニングボリュームを等しくするためにディロードを組み込む被験者はトレーニング期間でディロードなしの被験者よりも20%多く筋トレをしていた可能性もあります。
それでは、この研究では休憩グループは通常グループよりも毎日多くのトレーニングをして研究期間の全体的なトレーニングボリュームを同じにしようとしていたのか。実はしていません。1週間の休憩中のボリュームは抜け落ちており、実際のところ通常グループは休憩グループよりも11%多くのセットをこなしておりその具体的な数字は毎週40setでした。
そのあとに紹介した、2012年の研究でも3週間の休憩をはさむグループのトレーニング量は25%少ないことがわかっています。つまり、1週間以上筋トレから離れる期間を作ると少ないトレーニングボリュームで同じ筋肉の成長を受けられる可能性があります。
それではなぜこういった現象が起こるのでしょうか。大きな原因の一つに筋トレ効果の停滞です。
2012年の研究のグラフをもう一度見てみると、24週間ずっと鍛え続けるグループは筋トレ効果が徐々に低くなっていることがわかります。逆に3週間のオフを入れた被験者はその後爆発的に筋肉が成長しており、25%トレーニングボリュームが少なくても同様に筋肉が成長することを示しています。
ちなみに紹介した研究ではこの筋トレ効果の停滞はそれぞれ筋トレ頻度が週4回と3回で起こっているため、「この停滞って毎日筋トレするような人でしょ?自分は毎週2日オフ作ってるから大丈夫」というワケではありません。何日といった日単位のオフではこの停滞を防ぐことはかなり難しいです。
正しいオフ
筋肉の成長にとっては休憩を挟んでも挟まなくてもほとんど変わらないことを示していますが、長期的な休憩をはさんだグループはより少ないセット数で同様の筋肉の成長を達成していることに注目する必要があります。
ただしこれらの科学的なデータには限界があります。これらの研究は確かに少ないセット数で同様の筋肉の成長を示していますが、ディロードのように1週間休憩があったほうが筋肉が成長することを裏付けるデータではありません。確かに推測としては筋トレ期間を1年、2年と長期的に考えると休憩をしたほうが筋肉は成長する可能性がありますが実際それをしたほうが筋肉が成長したと示すデータは不足しています。
しかし、少ないセット数で同じだけの筋肥大効果を達成したことは無視できないため、ディロードのような長期的なオフが無駄だとは到底思えません。多くのトレーニーにとって筋トレを継続するとその成長が停滞する可能性。そして長期的なオフを時々取り入れることは効率的に筋肉を成長させるために必要かもしれません。
おそらくこのトレーニングをし続けることによる筋トレ効果の停滞は生理学的な要因、そして精神的な要因の2つであると考えられます。
生理学的な要因はアナボリック反応が停滞すること。精神的な要因は筋トレの疲労です。ただし、筋トレをやり続けると同じトレーニングボリュームでも筋トレ効果が低くなっていくという証拠はないため可能性として高いのは、筋トレの疲労がたまることでパフォーマンスが少しずつ下がる。そして、パフォーマンスが下がるとトレーニングボリュームも下がるのでアナボリック反応の減るというサイクルでしょう。
これはハードに鍛えている筋トレを頑張っている人ほどなりやすいです。そのため、長期的なオフの目的としては疲労感をとるというのが最も大きなものです。
この休み方には2つのパターンがあります。ひとつはtaper weekと呼ばれる筋トレはするけどその量を減らすというもの。まずこのメリットはディロード明けにウエイトがかなり重くなったり、筋肉痛を感じるリスクがほとんどなくなります。
しかし、デメリットとして筋トレを休めてるわけではないためアナボリック反応をもう一度上げたり、精神的な疲労を抜くという意味ではあまりメリットはないと思います。
もうひとつは完全に筋トレを休むというもの。これのメリットは疲労回復やアナボリック反応をもう一度上げるためには最も理想的です。紹介した研究もディロード期には完全に筋トレから離れていたためその後の筋肥大効果をもう一度上げるという意味では最適だと考えられます。
デメリットとして筋トレから完全に離れるため、簡単に言うと体がなまります。普段そこまで苦じゃない重量が重く感じたり、筋トレ後に強い筋肉痛を感じることがあります。
パーカーフィットネスとしておすすめなのは完全に筋トレを休むというもの。筋トレ効果をもう一度最大まで上げるためにはトレーニングボリュームを半分にしたり頻度を減らす程度では中途半端だと思います。確かにディロード明けすぐの筋トレでは普段扱う重量が重かったりパフォーマンスが下がっているように感じるかもしれませんがそれは最初のトレーニングだけでほとんどの場合数日で元に戻り、筋肉痛も分割法で一気に鍛えてる場合は別ですが、全身法の様に分散させている場合、動けないような筋肉痛が来ることはほとんどないと思います。
そして、この期間は1週間がおすすめです。これだけ休めば筋肉を減らすことなく筋トレ効果をリセットすることができます。ただ、最低でもタンパク質は十分摂取しておきましょう。タンパク質が足りていない場合、1週間でも筋肉がわずかに減少する可能性があります。
そして、このディロードの頻度ですが、2~3か月に1回がおすすめです。ただ、この頻度はかなり個人差が強く、この期間で必ず取らなければいけないものではありません。特にベンチプレスが毎週少しずつでもいいので上がり続けている人がディロードを作る意味はなく、実際最新データでは一部の被験者は1週間の休憩後にリフレッシュよりも体のだるさを感じたと報告されています。
基本的にはこの長期的なオフは停滞してから行うものであり、パフォーマンスが停滞している、下がっているという人でない限りこれを行うメリットはありません。
ただ、筋トレ初心者の人でない限り、半年間ずっとパフォーマンスが上がってるという人はなかなかいないと思うので平均的には3か月に1回は筋トレから1週間程度離れたほうがいいでしょう。
長期的なオフ、ディロードを正しく取り入れると筋肉の成長を高い状態で維持することができ、効率的に筋肉サイズを増やすことができます。
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