【衝撃】最短でデカくなるための休憩時間について超最新科学的データを基に徹底解説!
ウエイトトレーニングで効率的に筋肉の成長をさせるためのアドバイスでよくあるのが「セット間の休憩時間は長いほうが良い」というものがあります。
確かに短い休憩時間と長い休憩時間では、長い休憩時間のほうが筋肉の成長効果が高いことを示す科学的データがほとんどです。しかし、milo wolf博士、ブラッドシェーンフェルド博士らが行った2024年の4月、超最新のメタ分析ではセット間の休憩時間について衝撃的なデータが発表されました。
この記事では初心者の方でもわかりやすくこの最新のメタ分析を徹底解説し、新しい筋トレガイドを紹介します。
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超最新データ
2024年の4月に公開された新しいレビューでは筋肥大と休憩時間について複数の研究をまとめて分析しました。筋肉量の測定値は太ももと腕、そして全身の3箇所で測定されたデータをもとに、短い休憩時間、中間の休憩時間、長い休憩時間、非常に長い休憩時間の4種類の休憩時間でセット間の休憩と筋肥大についてのメタ分析を行いました。
科学的データに詳しい方なら知っていると思いますが、メタ分析というのは複数の研究をまとめて調査して結論を出す、科学的データのまとめのようなもので最も信頼性の高いデータとして知られています。
結論として、このメタ分析ではセット間で1分以下の休憩はウエイトトレーニングで受けられる筋肉の成長効果を減らし、2分または3分以上休んだことによるメリット、実質的に筋肉の成長を増やしたり変化させたりすることがないことがわかりました。
休憩時間と筋肉の成長効果についての科学的データ、そしてレビューやメタ分析はいくつかありますが、実はいくつかの根本的な問題があり、このメタ分析は他のものと異なり、筋肉の成長にとって非常に役立つ結論をいくつか導いています。
このデータの結果を聞いて「はいはいそーゆーことね」と動画を絶対に閉じないでください。実はこの研究を掘り下げると視聴者の方のトレーニングルーティンに役立つ情報を数多く提供しています。
ここからはこのデータ、そして今までの休憩時間に関する科学的データを深く掘り下げ、ベストな休憩時間について解説します。
科学的データ
筋トレ中のセット間のインターバルは非常に重要なポイントです。1987年の古い研究ではボディビルダーはセット間に10~90秒の休憩をとっており、パワーリフターは120~140秒の休憩をとっていることがわかりました。
これは1990年の別の研究で短い休憩の場合、長い休憩よりも同化ホルモンが大幅に上昇することが示されているため筋肉の成長のためには短い休憩でパンプを重視したほうがいいと考えられていたためです。しかし、この理論を裏付ける説得力のある証拠はほとんどなく、2018年のレビュー。さらに近年の多くの研究データで急性的なホルモンの上昇が筋肉の成長に関係していないということが示されているようにパンプや同化ホルモンを重視したトレーニング理論は明確に間違っています。
それではどれくらいの休憩が筋肉の成長にとってベストなのか、科学的に解説しましょう。まずトレーニングセットの休憩時間で最も重要になるのはVOLと回復です。
2020年の研究では筋トレ経験のない28人の被験者に1RMの80%でレッグプレスを3set、週2回、10週間実行しました。被験者は休憩が1分のグループと3分のグループに分けられましたが、大腿四頭筋の成長は3分休憩したグループのほうが大幅に成長していました。
この研究始め他のほとんどの研究では、2017年の系統的レビューに示されている通りセット間のインターバルについては長いインターバルのほうが科学的な研究を見るとほぼ一貫して筋肥大効果にメリットがあることを示しています。
それでは筋トレのセット間の休憩時間は長いほうがいいのか。実はそうでもありません。
なぜ休憩時間が短い場合と長い場合で筋肉の成長効果に差があるのか。まず休憩時間が長いと筋肉が成長すると示した研究のほとんどは実行したセット数が同じでした。例えば3setトレーニングするというのが決まっている場合、セット間のインターバルは長いほうが筋肉が回復して次のセットでより多くの回数や重量を持ち上げられるはずです。つまりトレーニングボリュームが高いことを意味するため当たり前ですが長いインターバルのほうが筋肉は成長します。
これは皆さんの体感としても長い時間休憩をとったほうがたくさんの回数をこなせることがわかるはずです。
しかし、そうではない場合、例えばセット数ではなく筋トレ時間10分と決められている場合、milo wolf博士も話している通り長い休憩時間は短いものより1setあたりの筋肥大効果は高いが、短い休憩時間は同じ時間でたくさんのセットこなせるためこの差を埋めることができます。
つまり、休憩時間というのはVOLが重要であり、これが最大化される休憩時間が最もベストで、長いほうが良い、短いほうが良いというのは少し考え方としてずれています。仮に短い休憩よりも長い休憩のほうが同じセット数で2倍筋肥大効果があったとしても実際かかった時間は6倍であったら時間効率を考えると短い休憩時間でセット数を3倍確保したほうが筋肉が成長する可能性が高いです。
そしてもうひとつは回復です。今までのウエイトトレーニングの常識では筋肉は傷つけると成長し、筋肉痛がある筋トレのほうが効果が高いと考えられてきました。今でも日本のかなりの割合のトレーニーが信じていますが、筋肉のダメージは筋肥大効果を減らします。
2016年のブラジルで行われた研究ではウエイトトレーニング後、合成反応と筋肥大は相関しておらず研究の終盤でようやく相関関係が確認されました。
簡単に言うとこれは筋肉の損傷が筋肥大を妨害していることを裏付けています。被験者は筋トレ未経験者で最初のトレーニングでかなり強い痛みを感じ、筋肉も深く損傷していましたが、筋肉はほとんど成長していませんでした。しかし、筋トレ経験が増え、おおよそ1か月経ったあたりで筋肉の成長効果が大幅に増えたことを示しており、このタイミングで筋肉の損傷が非常に小さくなっていたことを示しています。
これは筋肉のタンパク質合成反応が筋線維の修復、筋肉の構築どちらに使われたかが原因です。人間の体はまずは筋線維の修復に使用され、残った力が筋肉の構築に使われます。つまり、筋肉が深く傷つくほど筋肉の修復に多くの力が使われ、筋肉の構築に使われるパワーが非常に少なくなることを意味します。
つまり、筋肉の損傷は出来るだけ小さくして合成能力を修復ではなく構築に向けることが重要です。
いくつかの科学的なデータを基にすると短い休憩時間のほうが筋肉が損傷し、回復に時間がかかることを示しています。例えばドロップセットなどの時短メニューの多くの研究では一般的な休憩をはさむトレーニングよりも筋肉の損傷が大きく、回復に問題があるようです。
そのため、筋肉の成長にとって最適な休憩は、パフォーマンスを出来るだけ最大まで回復すること。そして、筋肉の損傷が最小限であるコト。この2つを満たす1番短い休憩時間がベストです。
最新のメタ分析によるとどうやら、1分以下の短い休憩時間は筋肉の成長効果を減らすようです。これはおそらく筋繊維の過度の損傷です。例えばAさんが1kg分筋肉がつくトレーニングVOLをセット間の休憩時間1分以下のトレーニングで確保した場合、筋肉の修復に100g分の力が使用されて獲得できる筋肉量は900gと下がってしまうというイメージです。
しかし、メタ分析の続きを見ると1分を超える休憩の場合、修復によって筋肉が成長する量が減ってしまうことは起こりにくいようです。つまりここからは短い時間でVOLを多く確保できるトレーニングが最適です。
メタ分析によると時間とVOL、この2つを両立させた最適な休憩時間は2~3分またはそれ以上よりも短い休憩時間のほうが有利であることを示しています。なぜ2分以上の休憩が理想的ではないのか、おそらくこれは1分以上かつ短い休憩時間と比較して長い休憩はそこまでパフォーマンスが回復しないため、時間効率があまり良くないことが考えられます。
実際、1.5分の休憩と3分の休憩では2倍も時間が違いますが、持ち上げられる回数が2倍になることはほぼありえません。
次のチャプターではこのデータをより深く掘り下げ、具体的な休憩時間と実際に筋トレメニューへの取り入れ方を紹介します。
筋トレメニュー
最新のデータでは休憩時間1分以上、そして2分以下、具体的な数字として90秒を推奨しています。
休憩時間はこれから1.5分にしろ! この研究の主張はこれだけではありません。
まず分析を行った研究者は次のように言及しています。
まず、1分以下の休憩時間は確かに本来獲得できる筋肉量を減らすことがわかりましたが、それでも筋肉サイズはかなり増加するようです。つまり、獲得できる筋肉量が減ってしまうことを覚悟で休憩時間を減らして、代わりにたくさんのセット数をこなせば大量のVOLによりこれをカバーできる可能性があります。
次に最適な休憩時間はパフォーマンスに依存します。
簡単に言うとパフォーマンスの回復にたくさんの時間のかかる種目は1.5分では足りない可能性があります。メタ分析では太ももと腕、そして全身をまとめた筋肉量と休憩時間の関係を計測していましたが、下半身については長い休憩時間のほうが好意的に反応する可能性があるようです。
つまり、上半身についてはパフォーマンスと筋肥大の関係を見ると1分以上の休憩で十分ですが、下半身についてはそうではないようです。これはスクワットなどの下半身トレーニングの疲労回復には多くの時間が必要になる可能性があることが原因です。
このメタ分析を基にパーカーフィットネスが推奨するトレーニングの休憩ガイドについて、まず大前提として個人による調節が必要ですが、1分以下の短い休憩時間のトレーニングは最小限にしましょう。おそらく短い休憩時間でもたくさんのセットをこなせば効果的に筋肉を成長させられますが、その割合が増えるほど本来獲得できる筋肉量はどんどん下がっていきます。例えば1日の筋トレメニューすべてをドロップセットなどの1分以下の休憩時間で行うと筋肉の損傷が激しくなることで獲得できる筋肉量が大きく減る可能性が高いです。
そのため、1分以下の短い休憩時間のトレーニングはメニューの一番最後の1種目だけに抑えるのがベストでしょう。
基本的にトレーニングの休憩時間は1分以上は確保し、90秒を基準にするのがおすすめです。疲労が少ない種目は60~90秒、多い種目は90秒以上がいいでしょう。
パーカーフィットネスが最近取り入れているメニューではほとんどの種目を60~90秒のインターバルで行って疲れてきたらメニューの途中で3~5分ほどの長い休憩を行っています。
一般的なウエイトトレーニングメニューの時間はほとんどが実は休憩時間で、持ち上げている時間は大半が30秒ほどであるため休憩時間を短くすると同じ時間でも大量のトレーニングができます。パーカーフィットネスの体感としても2~3分セット間の休憩をとっていたときは5種目3setずつ行うと1時間経過していましたが、休憩時間を1分から1.5分と短くすると45分ほどで15set出来ます。
そして、最近は大腿直筋の成長のためにスクワットをせず、レッグエクステンション系の種目に集中しているため、かなり疲れる種目を行っていないこともありますが60秒でも2~3分とっている時とほとんどパフォーマンスが変わっていないように感じます。差があるとしても1rep程で、これは余った時間で行う追加のセットで簡単に取り戻せます。
視聴者の方もセット間の休憩時間を60~90秒と少なくしてトレーニングしてみると効率的なトレーニングができます。是非試してみてください。
今日の動画をまとめると最新のメタ分析ではウエイトトレーニングでのセット間の休憩時間について、短い休憩時間のほうが効率的であることを示しています。2分以上の長い休憩は1分のものと比較してもそこまで大きなパフォーマンスの回復効果がありません。
ただしこれは絶対的なものではないので皆さん個人によって調節するのがいいでしょう。そして、1分以下の休憩時間では筋肉の成長効果が減ってしまう可能性が高いため、1日1種目だけというように最小限に抑えることが必要です。
超最新のメタ分析を基に筋肥大と休憩について解説しましたが、いかがだったでしょうか。自分の筋トレの参考になったひとは是非最後に高評価ボタンを押してください。パーカーフィットネスは最新データを随時更新しています。
これからも新しいトレーニング法や文献を紹介していくので興味があったら是非チャンネル登録をしてください。
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