ダイエットを始めてからお腹の脂肪が落ちるのにかかる時間は?知らずに諦めないで!
皆さん一度はこんなことを考えたことはありませんか
「ダイエットを始めてから効果が出るのにどれくらいの時間がかかるのか」
「お腹の脂肪はどれくらいで落ちるのか」
そして、「思った通りにお腹の脂肪が落ちていない」、「たくさん運動してるのに何で結果が出ないのか」、「お腹が全然へこまない」、「体は痩せてるのにお腹だけ出てる」と悩むこともあるはずです。
科学的な事実を見るとスムーズにお腹の脂肪を落として体を変えるためには脂肪が落ちるまでの時間を理解して、より早くお腹の脂肪を落とすための3つのポイントを意識する必要があります。
しかし、これを知らずに損をしている人も多く、頑張っているのにお腹の脂肪が落ちない、食べられないからストレスだけが溜まる、遺伝のせいで痩せられないと絶望して最後にはダイエットをやめてしまう人も多くいます。
この動画では最新のデータ、実際の体験談、専門家のインタビューなどを基に脂肪が落ちるまでにかかる時間と効率的、そしてより早く脂肪を落とすための3つのポイントを紹介します。
お腹の脂肪とは
一般的に体脂肪というのは皮下脂肪と内臓脂肪に分類されます。皮下脂肪はほとんどの人が知っている代表的なもので体全体についています。この皮下脂肪がつきすぎると太った肥満体型になり、これを落とせば痩せた外見になるため痩せたい人が真っ先に落とそうとする脂肪です。
この皮下脂肪はお腹をつまむことで触れることができます。
ほとんどの人は基本的には皮下脂肪だけ意識すれば大丈夫です。というもの専門家の推定では体脂肪の約90%は皮下脂肪であり、皮下脂肪を落とせば体全体の体脂肪が減るためスリムな体型を手に入れることができます。
しかし、唯一の例外としてお腹の脂肪は内臓脂肪が蓄積する場所です。これはお腹にあり、内臓を包んでいます。実際に皮下脂肪のようにつまんだりすることは出来ず、外見的には皮下脂肪なのか内臓脂肪なのかを判断することは難しいですが、心臓、肝臓、腸など内臓の周りにつくことから腹部の脂肪に大きな影響をもたらします。
例えば「全然太ってないのにお腹だけ出てる」という人は内臓脂肪が多い可能性が高いです。実は皮下脂肪と内臓脂肪には落とし方に違いがあるため、スリムな人でもたくさんの内臓脂肪がたくさんあるということは少なくありません。お腹が太りやすいと感じるのは、お腹は内臓脂肪と皮下脂肪の両方が蓄積されるため、腕や脚よりも太りやすいと感じやすいのです。
2002年に行われたある調査ではタバコに次いで肥満が死亡原因の2位であることを示しているように体脂肪がつきすぎると死亡リスクが大幅に高くなりますが、特に内臓脂肪は別名毒性脂肪といわれているように健康にとって皮下脂肪よりも悪影響があります。
体脂肪はかつてはエネルギーとして利用されるのをただ待っている脂肪の塊に過ぎないと考えられてきました。しかし、それだけではなく脂肪細胞、特に内臓脂肪細胞は生物学的に別の働きもあることが最近の科学的な調査で明らかになってきました。
専門家のmenno henselmans博士によると内臓脂肪は体の多くのシステムに悪影響を及ぼすようです。2012年のデータによると内臓脂肪は炎症性タンパク質、ホルモンなど害のあるものを分泌しインスリン感受性の低下、炎症を促進させ、ホルモンバランスを崩す働きがあります。
そして過剰な脂肪酸は血管やほかの臓器に蓄積してその機能を損なわせます。
これによって内臓脂肪が多い人はあらゆる病気にかかりやすくなることが考えられます。実際、2019年に行われた調査でも肥満は事実上ほぼすべての主要な死亡原因と因果関係があることがわかっており、内臓脂肪が多い状態は非常に危険な状態で外見だけではなく、健康的な意味でも脂肪を落とす必要があります。
内臓脂肪が高い状態はガン、糖尿病などありとあらゆる死亡リスクが高くなります。
自分の内臓脂肪の量を予想する方法はいくつかあります。
ひとつ目、ウエストを測る。内臓脂肪はほとんど腹部に集中的につく筋肉であるため内臓脂肪が多い人は必然的にお腹が出ていたり、ウエストが大きい傾向にあります。おおよその目安として女性の場合は80cm、男性の場合は95cmを超えると内臓脂肪が多いと診断されることがあります。
そして、BMI。これはボディマス指数といい、計算が簡単で身長と体重が計測できればいいため高価な機械も必要ありません。BMIと全死亡率についてのグラフにある通り、BMIと死亡リスクにはJ字型の関係があることがわかります。
ただ、BMIは筋肉量というものを完全に無視しているため、筋肉量が多い人にとってBMIの数値が高いから太っているというわけでは必ずしもないことに注意する必要がありますが、非常に簡単におおよその目安がわかります。
BMIが25を超える人は注意が必要です。
脂肪が落ちるまでにかかる時間
内臓脂肪、皮下脂肪に関わらず体脂肪を落とすために重要なポイントはカロリー赤字を作ることです。これは脂肪燃焼で最も重要なアプローチで大前提といってもよく、これが出来なければ何をしてもおなかの脂肪を落とすことはできません。
体脂肪はいわゆるエネルギーの貯金のようなものです。その日に必要なエネルギー以上のエネルギーを摂取した場合、もし食べられなくなった時の保険として体脂肪という形でそのエネルギーを体に蓄えます。実際、野生動物の中には雨季など食べられる時期にたくさんの脂肪を蓄えて厳しい時期をほとんど食べずに過ごす種類もあります。
しかし、人間はこれとは違います。野生動物のように食べられないシーズンというものがないため、1年中エネルギーを取り過ぎる結果、大量の脂肪が体につきます。
それではダイエットはどれくらいの脂肪を燃やすことが出来るのか。最短でどれくらいの脂肪を落とすことが出来るのか。例えば1kgの脂肪は7200kcalあるため、日々の生活で7200kcalカットできれば体脂肪が1kg落ちることになります。これは毎日500kcalのカットを1か月続けて2kg落ちる計算です。
実はこのマイナス500kcalというのは筋肉などの必要なものを落とさず、脂肪だけ落とすためのギリギリのラインであるため、1か月2kgというのは限界値といってもいいでしょう。
ただ、「テレビとかインスタで1週間で1kg体重落としたっていう人見たことあるけどな」「もっと早く体重落としたことあるけど」と感じた人も多いと思います。
しかし、体重減少は脂肪だけに限ったことではありません。例えば筋肉を落とせば脂肪を落とすよりも早く体重を落とせますし、体内の水分量を減らせば簡単に2~3kgは体重を落とすことができます。雑誌やテレビでは何か月で何キロというように体重減少をアピールしますが、それは筋肉を破壊したり体内の水分量を減らしただけです。
科学的な分析を見るとウエストサイズと体脂肪率には相関がみられ、ウエストサイズが1インチ、つまり2.5cm大きくなると体脂肪率が0.39%上昇することを示しています。つまりお腹をへこませるためにはウエストサイズを最低でも20cmは減らす必要があります。
体脂肪は次の日何キロも落ちていたり、一週間で目に見えて痩せることはありません。おおよその目安として、外見が変わるほど脂肪を燃やすためには最低でも2~3か月はかかると覚悟しておいて下さい。
ただ、この数字や限界値は絶対的なものではなく効率的なダイエット法を知っていればこれよりたくさんの脂肪を落とすこともできますし、パーカーフィットネスはそういった論文やクライアントの方を見たことがあります。
ただ、逆に科学的事実に基づいたトレーニング法を知らずに、感覚や根性のみでダイエットするとこれよりはるかに少ない脂肪しか燃やせない可能性があります。
ここからは最短でお腹の脂肪を燃やすためのポイントを解説します。
お腹の脂肪を落とす方法
お腹の脂肪を落とす、お腹をへこませるアプローチにはふたつあります。ひとつはお腹にある皮下脂肪を落とす方法、そしてもうひとつは内臓脂肪を落とす方法。お腹の脂肪を落とす時は必ずこの2つのアプローチを意識する必要があります。
特に内臓脂肪は特殊なアプローチが必要でこれを忘れると痩せた後に「あれ、お腹だけ出てる」というのが起こりやすいので注意してください。
体脂肪を落とす時、絶対に知っておいてほしいことは正確な体脂肪率を測ることは不可能であるということです。一部の体重計には自分の体脂肪率を測る機能がついていたり、フィットネスクラブだと一部のテンポで自分の筋肉量や体脂肪率を測ることができますが、この数値はほとんどの場合正確ではありません。
というのも一般的に体脂肪を測る方法はインピーダンス法といって体に電気を流してその抵抗で体脂肪を計測しますが、科学的なデータによるとこの方法はデバイスの精度にかなり依存するようです。つまり、数千円の体重計では正確に測ることはほぼ不可能であり、実際これを調べた実験でも一般的な体重計で測った体脂肪率の数値は正確なものよりもかなり離れていたことを示しています。
そのため、体重計の数字にこだわり過ぎないでください。その数字はあなたを混乱させ、不必要なより厳しいダイエットに導く可能性があります。
ここからは最短で脂肪を燃やすための3つのポイントを紹介します。
運動
ダイエット中に運動しないのは罪です。
2016年の研究を紹介します。この研究では体脂肪率が平均20%のやや肥満の200人以上の被験者を、研究者は3つのグループに分けて調査を行いました。
1.摂取カロリーが少ないが運動量が少ない人 2.適度に食べており、ある程度活動的に過ごしている人 3.毎日3000kcal以上摂取するが運動量が多い被験者
その結果、たったひとつのグループだけで体脂肪を落とすことができました。どのグループだと思いますか。答えは3番目、毎日3000kcal以上摂取するが、運動量が多い高エネルギーフラックスグループは体脂肪を20%から16%まで減らし、その後何年もその状態を維持することができました。運動は脂肪燃焼と体型維持にかなり重要です。
運動といっても主にランニングなどの有酸素運動、ウエイトを持ち上げる高強度運動のふたつがあります。
一般的には痩せたい人は有酸素運動をするのがベスト。ジムに行ってウエイトトレーニングはせずにマシンで1時間走ったほうが効果的と考えられています。
ちなみにこれに加えて最近はEMSといって電気刺激を与えることで体脂肪を落とすデバイスもあり、非常に流行っていますが、科学的にはEMSは少なくとも体脂肪減少には全く役に立たないことがわかっているのでこれは脂肪を落とすための運動ではありません。
2023年の5月に行われた最新のメタ分析では、どういったダイエット法が最も効果的であるかを調査しました。
このレビューでは92件の研究、合計4957人の被験者の運動形態とそのダイエット効果について調査をしたところウエイトトレーニングが運動としては最も効果的であり有酸素運動よりも体脂肪を落とすことがわかりました。
ウエイトトレーニングは運動タイプとしては最も効率的なものだと断言できます。ウエイトトレーニングはウエイトを持ち上げることによる消費カロリーはもちろん、筋肉量を増やすことによって基礎代謝量が少しずつ上がるため長期的にみると有酸素運動よりも効率がいい可能性が高いです。
HIITトレーニングや有酸素運動にはEPOCといってアフターバーン効果のようなものがあるといわれていますが、これはメディアでかなり誇張されており、実際アフターバーンによって燃えるエネルギーは数十キロカロリーしかなく、脂肪の燃焼にほとんど影響がないほど非常に小さいことがわかっているため筋肥大による代謝増加のほうが確実で効果的です。
そして、脂肪を落とすだけではなく、落とした後また太るリバウンドを予防するために筋トレは非常に役に立ちます。
ダイエット中に最も問題なのは筋肉量が減ることです。ある科学的な調査ではダイエット中の筋肉が落ちるスピードと脂肪が落ちるスピードについて調査を行ったところ、筋肉が落ちるスピードは体脂肪の5.2倍であることがわかりました。
2021年の人間のエネルギー消費量と体脂肪についての調査では20~60歳までの間では代謝率は年齢の影響をほとんど受けず、代謝率が下がるのは主に運動をしなくなること、それによって筋肉量が減ることが原因だと示されています。
つまり筋肉を破壊すると代謝が下がり太りやすい体になります。ダイエットが成功して食事制限から解放されるとまたすぐにリバウンドします。そして、筋肉量が減ることによって筋力が低下することは老化を促進し、健康に大きな被害があることが科学的な調査で明らかになっています。
これを予防するために運動をしましょう。
研究者のエリック博士によると毎週150分の運動、または毎日7000~9000歩の運動で体重増加を予防できるようです。お腹の脂肪を落としたい人はウエイトトレーニングを週2回から始めることをおすすめします。
そしてウエイトトレーニングはお腹の皮下脂肪を優先的に燃やせる可能性があります。2023年の研究では16人の太りすぎの男性をトレッドミルを45分行うグループと27分間のトレッドミルに加えて腹筋トレーニングを取り入れたグループで比較したところ、全体的な脂肪燃焼効果は同様でしたが、後者はお腹の脂肪が2.5倍減っていたことがわかりました。
この部分痩せの理論については「血流」が原因のひとつであると考えられています。
「よしそれじゃあ、腹筋毎日するぞ」と思ってる人は待ってください。この部分痩せ理論には致命的な欠点があります。
まず被験者のタイプに注目する必要があります。部分痩せについてのデータは多くが否定的ですがいくつかのデータは肯定的な結果を報告していますが、その肯定的な研究のほとんど、もちろん最近行われた研究でも被験者が太りすぎと分類される被験者であったことに注目する必要があります。太り過ぎと診断される人は大量の脂肪が体にあるため一般的な人よりもはるかに落ちやすく、太っている、脂肪を落としたいといえど一般的な体脂肪量の範囲内にある人にとって、このテクニックは重要ではないかもしれません。
太り過ぎというのは体脂肪率が30%以上の人です。
加えて部分痩せについての肯定的なデータは有酸素運動などダイエットプログラムと同時に腹筋トレーニングを組み込んでいると解説しています。簡単に言うと有酸素運動、そして食事制限を行っていない人、もっと簡単に言うと現在進行形で体重が落ちていない人が腹筋をしてもほとんど意味がありません。
そして、一概に腹筋をしたほうがお腹の脂肪が落ちるとは言えません。先ほどのデータは消費カロリーを同じにしていました。クランチは10分間行うことで30kcal消費しますが、自重のスクワットは2倍以上の消費カロリーがあります。(66kcal)
つまり、消費カロリーを同じにするということは腹筋トレーニングのほうが長い時間がかかるということです。腹筋をしなければお腹の脂肪が落ちないわけではありません。つまり、消費カロリーが大きい運動をしたほうが結果的に多くのカロリーを燃焼させ、お腹の脂肪が落ちる可能性もあります。
そのため、お腹の脂肪を落とす時に腹筋トレーニングに重点を置くのはおすすめしません。しかし、ウエイトトレーニングの中で腹筋を鍛えるメニューを入れるとお腹の脂肪の燃焼を促進することができます。
食事制限
体脂肪を減らすためには摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを上げる方法がありますが、効率を考えると圧倒的に摂取カロリーを減らす方法のほうが簡単です。
痩せたいなら絶対に食事は思い通りにはいかなくなります。テレビCMや雑誌では飲むことで脂肪の吸収を抑えたり、代謝を上げる食品があるといわれていますが、科学的な根拠は非常に乏しく、その裏付けとなるエビデンスもSNSでコメントしているようにかなり違和感があります。
動画の前半でも解説した通り、脂肪はエネルギーの貯金のようなものであるためその貯金を使えば使うほど体脂肪というのは分解されていきます。そのためにも毎日摂取するエネルギーを制限して脂肪を分解させます。
極端な例が最近非常にはやっている断食です。確かに一般的な成人男性は1日で2000kcal程は必要になるため、一切カロリーを取らなければ2000kcal分赤字となって脂肪が分解されます。ただ、この方法は筋肉の成長や維持の観点から良くありません。
メタ分析にも示されているようにカロリー赤字が500kcalを超えると筋肉が極端に破壊されることがわかっています。これは先ほど紹介したように代謝が大幅に低下するなどリバウンドの原因にもなり、ダイエット後にまたすぐに体が元に戻ることを意味します。
目安としては1日に必要なカロリーの-500kcal以内のカットがおすすめです。週に4~5回ウエイトトレーニングをする男性で必要なカロリーが2500kcal、女性で2000kcal程なのでこの数字から-500kcalしたカロリーを目標にしてください。
体脂肪を落とすために重要になるのはカロリーとタンパク質です。タンパク質をたくさん摂りましょう。
これには2つの理由があります。まずタンパク質は筋肉の成長や維持のために最も重要です。そして、タンパク質は熱発生性が最も高い栄養素であるため、摂取することでわずかに代謝が上昇する可能性があります。
タンパク質をたくさん摂取するほど脂肪が減り、筋肉がつきやすくなります。実際、最近行われたレビューでもカロリー制限、ウエイトトレーニング、高たんぱく食の3つを組み合わせると最も脂肪が落ちることがわかっています。
体重1kgあたり2.0gを目標にしてたくさん摂取しましょう。
加えて食事管理は内臓脂肪を落とすことが可能です。運動も確かに内臓脂肪を落としますが、食事が実は一番影響を与えます。内臓脂肪を落とすための食事で重要になるのは3つです。
まずは加工食品。2021年の研究では1485人の被験者の超加工食品と内臓脂肪量についての調査を行ったところ、超加工食品の摂取量が多いほど内臓脂肪が多いことがわかりました。超加工食品というのはその名の通り加工している食品です。つまり、材料の元々の姿から遠いほど加工されているとイメージしてください。
食品は加工されるほどビタミンや栄養素が破壊され、砂糖や塩、脂肪分などの添加物が追加されている可能性が高くなります。いくつかのデータを見ると加工食品というのは未加工のものよりも代謝が悪く、太りやすい傾向にあるようです。
そして、2つ目。アルコールも避けたほうが良いでしょう。2019年の研究では40~79歳までの998人の日本人男性を対象に皮下脂肪、腹部内臓脂肪、そしてアルコール摂取量を調査したところアルコール摂取量が多いと皮下脂肪、腹部内臓脂肪が多い傾向にあることがわかりましたが、注目するべきは摂取するエネルギーのうちアルコールが多いほど内臓脂肪の割合が高くなることがわかりました。
つまり、アルコールを摂取すると皮下脂肪よりも内臓脂肪が増えやすくなることを裏付けています。
最後の3つ目は食物繊維です。ある調査では2008年から2010年の18か月間の被験者の体組成を調査したところ繊維質をより多く摂取する被験者はBMIが低い傾向にあることがわかりました。食物繊維の多い食品は内臓脂肪を減らします。
ダイエットするときに気を付けていただきたいのは複雑にしすぎないことです。
よく相談されるのが食事のタイミングや順番、例えば夜食べたら太りやすくなる、野菜から食べたほうが太らないといわれていますが、科学的には食事量が同じであれば順番やタイミングはほとんど関係ありません。どんなタイミングでどんな順番で食べても問題ないことが証明されています。
テレビ、そして一部のボディビルダーやYoutuberの中には減量していくと代謝が下がって体重減少が停滞する。チートデイを挟むのが良いと主張する人もいます。しかし、体重減少が停滞するのは炭水化物が原因です。この栄養素は体内の水分量を増やす働きがあるためダイエットをスタートすると炭水化物摂取量が減って水分量が減るので体重がすぐに落ちますが、このボーナス期間が終わると体重減少が停滞します。
ただしこれは体内の水分排泄が終わって脂肪が燃え始めることを意味します。停滞こそ本当に脂肪が落ちるペースです。脂肪は少しずつしか燃えないので体重計にはすぐに表れませんが、ここでチートデイを行うと脂肪燃焼モードを自ら無駄にしていることになります。
タイミングや順番など科学的根拠のない情報はもちろん、ダイエット中に気を付けるべきことが多すぎるとストレスが溜まって挫折する人が非常に多いです。ダイエット計画はシンプルに一定のカロリー赤字を継続して行うのが最短で脂肪を燃やす方法です。
睡眠

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そして意外と重要なのが睡眠。最近行われた研究では18~59歳までの男女5151人を対象に調査をした結果睡眠時間と内臓脂肪に関係が見つかり、睡眠時間が短い人は内臓脂肪の量が多いことがわかりました。
研究では睡眠不足である被験者は内臓脂肪が+11%増加しており、睡眠時間が十分である被験者は全くこの脂肪が増加していないことを示しています。
睡眠不足の最も大きな影響は体があなたの筋肉を破壊し、脂肪を多く追加する反応が起こることです。特にこれはダイエット中に深刻な影響を引き起こします。ダイエット中というのは摂取カロリーが不足しているため筋肉が分解される可能性も高くなります。
シカゴ大学で行われた研究ではダイエット中の被験者を5.5時間睡眠グループと7.5時間睡眠グループに分けたところ、睡眠時間が短かったグループは体脂肪が0.6kgしか落ちず、代わりに筋肉量が2.4kg減ったことを示しています。
そしてこのホルモンに加えて、睡眠不足は過食につながり、たくさんのカロリーを摂取することにもつながります。
ほとんどの科学的データや専門家が推奨している睡眠時間は最低でも7時間以上です。ただ、睡眠時間が十分確保できない人は睡眠の「質にこだわる」のがおすすめです。
エリックトレクスラー博士が最近体脂肪率の高い人とそうではない人の睡眠時間を調査したところ、体脂肪率が高い人でも7.5時間の睡眠をとっていることがわかりました。つまり太っている人でも睡眠時間は十分であったということです。ここでエリック博士は追加のアンケートを実施しました。
「一日を通して疲れやだるさ、眠気を感じる頻度はどれくらいですか」というのを調査したところ、痩せている人はこの頻度が低く、太っている人は高頻度でこの感覚を感じることがわかりました。
これは睡眠の質が重要であるということです。
睡眠の質を改善する方法は非常にシンプルです。まず、一貫した睡眠スケジュールを守りましょう。
週末でも夜遅くまで起きていたら、睡眠パターンが崩れないように遅くまで寝ていたいという衝動を抑えましょう。普段23時に寝ているなら次の日が休みでも同じ時間に寝ることをおすすめします。
次に、午後、特に夕方以降のカフェイン摂取に注意してください。
科学的なデータを見るとベッドに入る14時間前のカフェイン摂取でも睡眠に悪影響をもたらす可能性があります。そのため仕事後など遅い時間に運動する場合は、運動前にコーヒーやカフェインサプリメントを摂取しないようにしてください。
これをすると6時間、それ以下でも7時間寝ている人と同じような効果を得られます。
お腹の脂肪を落とすためには皮下脂肪だけではなく、内臓脂肪を落とす意識も必要です。
脂肪が落ちるスピードは体全体でおおよそ1か月2kgが限界で、お腹の脂肪を落としてへこませるためには10kg近くは体脂肪を落とす必要があります。お腹がへこむまでに2~3か月は最低でもかかると覚悟しておいてください。これ以上に体重が落ちることはありますが、この何倍も体重が落ちている場合は注意が必要です。ほとんどの場合、体の水分が排出されていたり、筋肉量が犠牲になっています。筋肉量が減ると外見はもちろんですが、基礎代謝量が減ったりリバウンドの原因にもなります。必ず脂肪だけを落とすようにして下さい。
そのために抑えるべきポイントは
・ウエイトトレーニングをすること
これは最も脂肪燃焼に向いた運動であり、有酸素運動よりも高い効果があります。腹筋トレーニングをすればお腹の脂肪が優先的に落ちる可能性もありますが、現実的に腹筋をしたほうがお腹の脂肪が落ちやすいというわけではないので期待しすぎないでください。先日の動画でも紹介したように、高頻度の全身法で腹筋を鍛えるメニューを加える程度がベストです。
・食事制限をすること
カロリー赤字を作ることは脂肪燃焼の絶対条件です。カロリーは摂取することは簡単ですがそれを消費させることはかなり難しく、運動だけで痩せることは不可能です。おおよそ1500~2000kcalを目安にして下さい。
これに加えて筋肉の成長や維持のために体重1kgあたり、2.0gのたんぱく質を摂取しましょう。80kgの人の場合は160gということです。そして加工食品やアルコールを避けて食品の質を意識するとお腹にある内臓脂肪が落ちやすくなります。
・睡眠を十分とるコト
睡眠が不足すると筋肉が破壊されて脂肪がつきやすい体に変化します。数多くの研究で7時間を超えるとこれが逆転し、筋肉がつきやすく脂肪が落ちにくい体になるため、7時間は確保して睡眠の質を上げる意識も必要です。
今日紹介したダイエットをすると毎月2~3kgkgの体脂肪燃焼が見込めます。ただ、ダイエットをスタートさせた最初の月は炭水化物摂取量が減少し、水分量が減るため体重が1ヶ月で5kg以上落ちることがあります。
目安としては最初の月は3~5kg、それ以降は毎月2kgの体重減少がベストです。これより速い場合は筋肉が破壊されている可能性があります。500kcal以上の赤字は筋肉の破壊が一気に激しくなるラインであるため、毎月2kg以上体重が減っている人は目標カロリーを上げて、例えば2000kcalから2500kcalにしてみるのがいいでしょう。
この-500kcalを2~3か月維持してください。2~3か月頑張ればまず間違いなく変化を感じるはずです。。
今日紹介したダイエット法をすれば間違いなく痩せます。年齢、遺伝。そんなのは全く関係ありません。
そして痩せた後も重要です。痩せたとしても運動や食事管理を完全にやめたら絶対にリバウンドすることを約束します。リバウンドしたくない、体型を維持したい人にひとつだけアドバイスをするとするなら筋トレを好きになってください。そうすれば楽しんで運動を継続させられるので体型の維持はかなり簡単になります。
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