科学的根拠あり!
有酸素運動は筋トレの効果を低下させる
脂肪を落とすために有酸素運動は確かに素晴らしい選択ですが、実は筋肥大、そして筋力増強に良くないことが科学的にわかっています。
これは干渉効果と呼ばれ、有酸素運動と筋トレは違う運動だがお互いに干渉しあってそれぞれを妨害してしまうこともあるということです。しかし、どんな有酸素運動を行うかで干渉効果も異なるようにうまく有酸素運動を使いこなせば筋肥大、筋力アップへの干渉を最小限にして脂肪を燃やすことができます。
有酸素運動と筋トレは真逆の運動
有酸素運動と筋トレの運動の違い
有酸素運動と筋トレ(無酸素運動)は真逆のトレーニングと言えます。こちらの記事で有酸素運動と筋トレの違いについて話したときに「有酸素運動は力は弱いけど燃費の良いエコカー」対して筋トレは「燃費は悪いけど力が強いスポーツカー」といいました。エコカーとスポーツカーって逆ですよね?
短距離選手兼マラソンランナーは作ることができない
この2つが違うというのはマラソンランナーと短距離選手が兼用できないことと似てますね。下の画像の二人のカラダは真逆の体です。
有酸素運動の筋トレへの干渉効果
同じ筋トレをしていても有酸素運動をしていると効果が落ちる
研究ではA(筋トレのみ)、B(筋トレと有酸素運動)、C(有酸素運動のみ)のグループで筋力と筋肥大について調べました。その結果、AグループはBとCよりも筋力、筋肥大ともに効果が大きいことがわかりました。CはともかくBよりも効果が大きかったというのは有酸素運動が少なからず筋力アップや筋肥大に影響していることがわかります。
有酸素運動で筋トレの効果が落ちる原因
この干渉効果の原因は
- そもそも運動の種類が逆
- 有酸素運動による疲労の蓄積
研究では干渉効果が少なくとも有酸素運動の疲労が関係していることも分かりました。最初に有酸素運動をしてから筋トレをすると有酸素運動の疲労により筋トレの質が低下するため筋肥大にも悪影響があるということです。
筋トレの効果を特に落とす有酸素運動
持久力アップのトレーニングは干渉効果が強い
先ほど紹介した陸上選手の長距離走と短距離走の選手のカラダの違いを思い出してください。有酸素運動でもランニングなどの特に心拍数を高くする有酸素運動は特に干渉効果が強いとされています。
さらに心拍数と同じく長時間有酸素運動を行うことも筋肥大への干渉効果が強いとわかっています。
ランニングなどの運動は20~30分以内に抑えるようにすると干渉効果を抑えて脂肪も燃やすことができます。
疲労感が弱い有酸素運動は干渉効果が弱い
例えばウォーキングなどの心拍数がさほど上がらない低強度の運動は干渉効果が弱いことがわかっています。長距離選手はトレーニングでも試合中でもゆっくり歩くようなことはしませんよね。つまりウォーキングは持久力アップには効果がかなり薄いので干渉効果も薄いです。この有酸素運動なら30分以上やってもOKです!
脂肪を落としながら筋肉をつける方法
干渉効果には局所性があり!
干渉効果には局所性があります。どういうことかというと上半身のトレーニングをした後にバイクを漕げば上半身への干渉効果をある程度防ぐことができます。
研究では上半身のトレーニングの直後30分間のサイクリングを行った結果、顕著な干渉効果は認められませんでした。これは先ほど紹介した疲労が影響しないことが原因と考えられますね。
筋トレの日、有酸素運動の日を作る
研究では有酸素運動とトレーニングを別々に分けてトレーニングしたほうが筋トレと有酸素運動の恩恵を最大限に受け取ることができると示唆されています。さらに、筋トレと有酸素運動を同じ日にやる場合は最低でも6時間の間隔を置くといいそうです。
有酸素運動と筋トレの日を分ける場合、僕のおすすめは筋トレしない日をHITTトレーニングをするといいです。そうすることで有酸素運動の日もジムに行くことなくトレーニングできますよね。
のまとめ
こちらの記事に書いてありますが、まず念頭においてほしいことは筋肥大と脂肪燃焼は基本的には両立することはできません。脂肪燃焼を優先させるならある程度筋肥大は諦めましょう。
有酸素運動をやると干渉効果というものが作用して筋トレに悪影響が出るということが科学的にわかっています。ただ、脂肪を落とすために有酸素運動をしたいという人は
- 局所的に分ける
- 筋トレと別々の日にする
- 低強度、もしくは短時間のものにする
この3つのポイントが重要になってきます。ただ、どちらも中途半端にやるのは絶対にNG!
「今月は筋トレだけ!」とか「今月は有酸素運動で脂肪を落とすことを意識する」といった目的を持つことが重要になります。
コメント
[…] 同じトレーニングをしていても有酸素運動をしているかしていないかで筋肉のつきやすさに差があることが科学的にわかっています。これは干渉効果と呼ばれるものです。(干渉効果について詳しく知りたい方はこちら) さらに、この記事からも分かる通り、脂肪を落とすことと筋肉をつけることは基本的には両立しません。脂肪を燃やしながら筋肉をつけることは例外はいますがほとんどの人にとっては不可能です。 […]
[…] ただし、干渉効果やオーバーワークには注意が必要と話しています。 […]