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【最強の胸トレは?】ダンベルとバーベルベンチプレスどっちがデカくなるか徹底比較

【最強の胸トレは?】ダンベルとバーベルベンチプレスどっちがデカくなるか徹底比較


最も人気のある上半身エクササイズと聞くと多くの人がベンチプレスを想像します。

そして、ベンチプレスといって想像するのはほとんどの人がバーベルのベンチプレスでしょう。

しかし、ベンチプレスには多くのバリエーションがあり、その中でも筋肉の成長のためにはダンベルのベンチプレスか、バーベルのベンチプレスかは多くの人が気になるトピックです。

この記事では研究データを基にバーベルのベンチプレス、ダンベルのベンチプレスの違いについて紹介します。この動画を見れば自分はダンベルベンチプレス、バーベルベンチプレスどちらを選択したほうがよさそうなのかが理解でき、より良い筋肉の成長につながると思います。

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プレスの解剖学的な働き

まずはお互いに共通しているプレス運動について、解剖学的な視点から簡単に解説します。ダンベルとバーベルの差は主に解剖学的な働きによって生まれるため、この知識は非常に大事になります。

プレスで使用される筋肉はまず大胸筋、これはプレス運動で腕を閉じる肩関節の水平内転が使用されるためです。大胸筋はこの運動で最も強く働く傾向があるため、この水平内転で上部中部下部、大胸筋すべてが強く活性化されます。

そして大胸筋が働く運動のほぼすべてで肩にある三角筋前部が使用されているためこの筋肉もアクティブになります。

そして、プレスでは肘関節の伸展によって上腕三頭筋も収縮します。最初は肘が曲がっていますが最後には肘が伸びているため上腕三頭筋が活動している証拠になります。

その他の筋肉も働いていますがこのトレーニングで大きな役割を持つのは大体この3つです。

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ダンベルとバーベルプレスの違い

筋力

ダンベルとバーベルそれぞれのプレスの違い、最も明確なのは安定性です。バーベルは両手でひとつのウエイトを支えるため、安定性が高いですが、ダンベルは片腕で1つずつのウエイトを支えるためバーベルよりもはるかに不安定になります。

このことから一般的にはほとんどの人はバーベルのベンチプレスのほうが強いようです。

2011年の調査によると平均4.6年のトレーニング経験を持つ人々のベンチプレスの最大重量を計測した結果、バーベルベンチプレスのほうがダンベルベンチプレスよりも統計的に有意に大きいことがわかりました。

そして別の研究ではフットボール選手にダンベルとバーベルのベンチプレスを同じ負荷で挑戦してもらいました。バーベルグループは91kgで、ダンベルグループは片方45.5kgです。平均して被験者はバーベルで13.8回、ダンベルで12.5回しか実行できませんでした。もちろんこれは大きな差ではありませんがそれでも違いはあります。

皆さんの感覚としてもバーベルのベンチプレスのほうがダンベルよりも重い重量や多くの回数をこなせることが想像できると思います。

筋肥大効果

そして筋肉の活性化の違い、2017年の研究では被験者に最大10回の負荷で4setのトレーニングを指示したところダンベルベンチプレスがバーベルベンチプレスよりも大胸筋の筋活動を促進する可能性があることを示しています。

これは解剖学的な運動の違いです。一般的にバーベルのベンチプレスでは最初から最後まで手幅は同じになります。つまり、体の中心線を引くとしたらバーベルはずっと同じ広さをとります。しかし、ダンベルのベンチプレスはプレスをしていくにつれて中心線に近づいていきます。これは水平内転がバーベルのベンチプレスよりも強いということを意味するため非常に理にかなっています。

ただしこれとは違う結果になったいくつかの研究が見つかっています。

2011年の研究では12人の男性を対象に異なるバリエーションのベンチプレスを行うよう指示したところ、大胸筋の活動はダンベルとバーベルの差はありませんでした。

加えて2005年の研究でもダンベルとバーベルのベンチプレスの大胸筋の活性化は同様であることがわかりました。

さらにその他のEMG研究でもダンベルとバーベルで大きな差はないように思えます。

どうやら大胸筋の筋活動を測定した研究としてはダンベルが優れているというデータもありますが、ダンベルもバーベルもほとんど同じであることを示す研究のほうが多いようです。

2020年の研究では筋肉の活動よりも信頼性の高い実際の筋肉量での調査を行いました。プログラムはほとんど同じで違うバリエーションでのベンチプレスでの大胸筋の筋肥大効果です。結果はダンベルもバーベルも筋肉の成長には大きな違いがないことを示しています。

研究データでは大胸筋の成長効果に大きな差はありませんでしたが、実は研究データでほぼ一貫して筋肉の成長効果の差を発見した部位がありました。それは大胸筋ではなく上腕三頭筋です。

研究によると上腕三頭筋においてはバーベルのベンチプレスのほうが筋肉の活動を促進させました。これはバーベルのベンチプレスのほうが上腕三頭筋が活動する横方向の力が含まれているためです。

どういうことかというとバーベルのベンチプレスは真っすぐ上に持ち上げている印象が強いと思いますが実は横にも力がかかっています。つまり、イメージしやすく物理的な方向を書くとこんな感じで斜め上になります。

2011年の研究では初心者リフターではありますがバーベルのベンチプレスが横方向に負荷がかかっていることを確かに示しています。データによると横方向の力は縦方向の力の約25%であるようです。

バーベルベンチプレスは大げさに言うとこんな感じで上腕三頭筋トレーニングのような要素が入っているため、ダンベルのベンチプレスよりも上腕三頭筋への負荷が大きいことが考えられます。この理屈と同じでダンベルで親指側をさげても同様に肘の伸展範囲が広がって上腕三頭筋に負荷が乗りやすくなります。

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ダンベルとバーベルどちらを選ぶべき?

ダンベルのベンチプレスとバーベルのベンチプレスどっちがいいのかについて解説します。

決定的な差はない

まずダンベルとバーベルに大胸筋の成長において決定的な差はない可能性が高いです。大胸筋だけを考えるとどちらを選んでも問題はないでしょう。しかし、僕はややダンベルのベンチプレスのほうがわずかにメリットがあると考えています。これはダンベルのほうがより下までウエイトを下げられることから大胸筋に強いストレッチが入ることと可動域が広くなることを意味します。

科学はこの2つが筋肉の成長にとって非常に重要であることを示しているため長期的にみると大きなメリットになります。さらに研究ではどんなフォームでやったかが不明です。つまり、ジムでもダンベルプレスであまり下まで下げない人がかなり多いですが、このやり方をしてしまうと可動域とストレッチの強化というダンベルプレスのメリットが消えてしまいます。

研究ではストレッチを意識する指示が出ていない可能性が非常に高いため、これによって大きな差が出る可能性があります。

上腕三頭筋に関してはバーベルベンチプレスのほうが優れていると思います。これはバーベルは手幅が同じであることからやや外側にかかる負荷があるためです。別の研究ではバーベルベンチプレスとオーバーヘッドトライセプスエクステンションで比較した結果、上腕三頭筋の外側頭に関してはバーベルベンチプレスのほうがはるかに筋肉を成長させられたことを示しているため上腕三頭筋の外側頭をより発達させたい人はバーベルのベンチプレスのほうがいいかもしれません。

長所を使い分けて両方取り入れるのがベスト

ただし、どちらか一方を選ぶのではなく両方を取り入れることを強く推奨します。例えばバーベルのベンチプレスは加重が非常にやりやすいです。大体1.25kgプレート2つで2.5kgずつ加重することができます。逆にダンベルのベンチプレスでは14kgのダンベルの次は16kgとほとんど2~3kgずつの加重になります。2kg重いダンベルを持つと合計で4kgの加重になりますし、安定性の問題からダンベルはやや重量が落ちるためバーベルベンチプレスよりも4kgという差がより重く感じる可能性があります。

さらにはダンベルは安定性の問題によってフォームが崩れやすく、ギリギリの重量を扱うとフォームが維持できずに肩を痛める可能性もあります。

使い分けとしてはメイン種目はバーベルのベンチプレスがおすすめです。メイン種目というのは筋トレの一番最初にやって重量と回数をアプリやノートに記録して次回はそれを超えるように意識する種目です。

バーベルの安定性により重量が扱えてダンベルよりも細かくローディングができるため例えば今日はMAXの80%、明日は82.5%と筋力アップメニューを組みやすくなります。

その他の大胸筋のプレストレーニング、メイン種目のように挑戦する種目ではなくRPE8程度、2回分くらい余裕をもって終わらせるような時はダンベルがおすすめです。ダンベルはより大胸筋をストレッチできます。さらにバーベルよりも水平内転が強く、大胸筋の活動がより強い可能性があります。

そして、自分の大胸筋の不均衡をダンベルでは改善できる可能性があります。例えば2021年の研究では大学フットボール選手を対象に平均45.5kgのダンベルを片腕ずつ実行させた結果、右手は18回、左手は15.4回しかできませんでした。

これにより自分の筋肉の不均衡を評価することができ、弱いほうを片腕でやることでその部分だけ成長させることができます。

大胸筋の成長にとってはややダンベルプレスが優勢ですがバーベルにはバーベルのメリットがあります。それぞれの利点を理解して賢くトレーニングに組み込めば最大限の筋肥大効果が得られると思います。

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