筋トレ後のプロテイン摂取をする必要がない科学的理由
1時間のハードなトレーニングが終わりました。さぁ筋トレが終わったらまず何しますか?
シャワーを浴びる。着替える。そのまま帰る人もいるでしょう。しかしトレーニングしてる人の多くがやっているのはプロテインを摂取することです。
これにはある理論があります。それはゴールデンタイム。海外ではアナボリックウインドウといいます。
簡単に言うとこれは筋肉の同化反応が強くなっているボーナスタイムのようなものです。
このゴールデンタイム中、30分という人もいれば40分という人もいますがとにかくこの短い時間にたんぱく質を摂取することによってゴールデンタイム以外の時間にプロテインを摂取するよりも効果が高いと考えられています。
この記事ではそんなゴールデンタイム、アナボリックウインドウの存在について理論的ではなく科学的に説明します。
ゴールデンタイムの科学的証拠
筋トレ後にプロテインを飲む必要性
2009年の研究では被験者にトレーニング直前と直後にプロテインを摂取させ、もう一つのグループは筋トレに近いタイミングでは何も摂取せず1日を通してたんぱく質を同量摂取するように指示されました。
結果として1日を通してたんぱく質を摂取するように指示されたグループのほうが筋力や筋肉量が増えていることがわかりました。
続いて2010年の研究ではトレーニング直後のプロテイン摂取とトレーニング2時間後にプロテインを摂取したグループとで比較しました。その結果筋肉量や筋力、体脂肪の量について違いが無いことを発見しました。
しかしこれらの研究は高齢者や太りすぎの人が対象でありトレーニングしている人が対象ではありません。
トレーニングしている人ではどうでしょうか。2009年の研究ではトレーニング直後と直前のプロテイン摂取はトレーニングの数時間前と数時間後にたんぱく質を摂取するのと全く同じ結果をもたらすことがわかりました。
論文にも示されていると通りアスリートがたんぱく質を摂取した時間は筋力や体組成に追加のメリットをもたらさないことが示されています。
ゴールデンタイムは超長い
2014年のスチュワートフィリプス博士が行った簡易的なレビューによるとアナボリックウインドウについてはアミノ酸への感受性が高まるのは3時間がピークであり、少なくとも48時間以上は普通の状態よりも高いことが示されています。つまり科学的にはアナボリックウインドウはずっと広くいことがわかります
そして2013年のブラッドシェーンフェルド博士のレビュー研究によるとたんぱく質の摂取タイミングで小から中程度の影響をもたらすことがわかりました。
しかしサブ分析によってこの理由がわかりました。タイミングによる筋肥大効果の差についての大部分は実際は1日の総たんぱく質摂取量によってもたらされたものであることがわかりました。
つまりたんぱく質摂取のタイミングについて筋肥大効果に差をもたらした研究の多くは単純に多くのたんぱく質を摂れるようになっただけということがわかりました。
筋トレ後にすぐプロテインを飲んでも総たんぱく質摂取量を追加してるだけなので2時間後,3時間後に帰ってから飲んでも同じ効果だからです。
プロテイン摂取で重要なコト
プロテインにタイミングはない
今日の記事をまとめるとゴールデンタイムは常識よりもはるかに長く、そして重要ではありません。
王様は摂取量です。そういった意味で筋トレ後のプロテイン摂取はいいとは思いますが、あなたがトレーニングから帰って、仮眠をしてから飲んでも全く問題ということを強く主張します。
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