高頻度全身トレーニングメニュー(上半身メイン)
筋トレといえば分割法、部位ごとに分けないにしても大胸筋や上腕三頭筋などの推す筋肉を鍛える日、背中や上腕二頭筋などの低い筋肉を鍛える日、あとは下半身などといったように鍛える部位を分けるトレーニングが主流になっていて全身トレーニングは中上級者には向いてない、部位分けしたほうが筋トレ慣れてる感じがするから全身を1日で鍛えるのってなんかダサい、毎日やるとかオーバーワークでしょ。と敬遠しがちで、やってる人は非常に少ないです。
ただ、断言します。全身トレーニングはめっちゃ効果的です。
高頻度の全身トレーニングのメリット
筋トレの質が高い
週に1回1部位は論外にしても週に2回の頻度などと比べて全身トレーニングの一番の利点はトレーニングの質です。
例えば大胸筋を1日でベンチプレスとダンベルフライをやるとします。ベンチプレスは体調万全で自分の最高のパフォーマンスができるかもしれません。しかし、その後のダンベルフライはどうでしょうか。2種目目以降はその前の種目の疲労が少なからず必ずあります。
全身トレーニングの場合その部位を鍛える種目がそもそも少ないです。例えば月曜日はベンチプレス、火曜日はダンベルフライとなります。こうなることでベンチプレスから24時間経過してるのでベンチプレスと同じ日にダンベルフライをやるよりも高重量だったり多くの回数がこなせる可能性があります。
このボリュームの向上により筋肥大効果筋力アップ効果が高くなります。
メイン種目を分割させる
週に5回,6回といった高頻度の全身トレーニングメニューを組む上でのポイントはメイン種目です。
分からない人のためにメイン種目を簡単に説明するとトレーニングの一番最初に行い、重量をどんどん伸ばしていくプログレッシブオーバーロード用の種目だと思ってください。メイン種目は大きく分けると3つです。大胸筋や上腕三頭筋などを使うプッシュ動作のトレーニング、背中や上腕二頭筋などを使うプル動作のトレーニング、そして下半身のトレーニング。
僕の場合は、ベンチプレス、懸垂、スクワットをメイン種目にしています。
上半身と下半身メインの日の2つに分ける理由は主に2つあります。ひとつは全身トレーニングの場合、全ての筋肉を鍛えます。みなさん、スクワットで高重量を扱った後にベンチプレスで高重量が挙げられますか。記録更新ができるでしょうか。
きっと非常に難しいです。僕もやったことありますが懸垂とベンチプレスなら可能ですがスクワットも重量更新となると非常に難しいです。疲労が抜けません。
研究ではベンチプレスとバーベルロウのスーパーセットはパフォーマンスの向上が起こることが示されていますが、スクワットとバーベルロウのペアでは回数が向上したメニューと似たものを利用してもパフォーマンスの低下が起こることを示しています。
これからも分かる通り、スクワットによる疲労は局所的なものではなく体全体に負担がかかる非常に強いものであることが考えられます。
そのため、上半身のメイン種目の日と下半身のメイン種目の日を作ることをおすすめします。もう一つの上半身と下半身を分ける理由とおすすめの分け方はこの動画の続編の下半身メインの日の動画にて紹介します。上半身メインの日と下半身メインの日、半分ずつ同じ頻度でやるよりもおすすめの頻度があります。
上半身重視の全身トレーニングメニュー
筋トレメニューの組み方
基本的には上半身トレーニングは下半身よりも大量のボリュームをこなします。そのため、普通にベンチプレス3setやって懸垂3setやってって感じだととんでもない時間がかかります。
おすすめはペアセットを使います。例えばベンチプレス1set目やったら次は懸垂をやってその次は2セット目のベンチプレスを行うということです。あースーパーセットねって思う人もいるかもしれませんが少し違います。スーパーセットはインターバルほとんどなしでやるという認識をしてる人が多いですがペアセットはインターバルを1~2分取ります。
インターバルなしで連続でやったら追加効果はないのでそこは注意してください。
大胸筋と背中のベンチプレスと懸垂
まずはメイン種目をやります。最初にベンチプレスからスタートさせます。懸垂が先かプレスが先かはどっちでもいいので皆さんの好きなようにして下さい。
筋電図分析からも分かる通り、バーベルベンチプレスは大胸筋の非常に強い活性化を示しています。
さらには懸垂もアメリカの運動評議会の筋電図分析によると広背筋だけでなく僧帽筋にも強い刺激を入れることがわかっています。
ベンチプレスも懸垂もお互いプレスとプルに関係する多くの筋肉を非常に高いレベルでアクティブにします。毎回重量を記録し、次に挑戦するときはそれを超えられるようにしましょう。
フルレンジで行い、ベンチプレスは大胸筋にバーがつくまで下げてから肘をロックさせるまで行うこと、懸垂は完全に力を抜いて広背筋をストレッチさせてから引っ張ること。おすすめは自分の肩がバーにつくまでです。スポーツサイエンティストのマイクイズラテル博士は最低でもあごがバーよりも上に来るまで引っ張るべきと話していますが、あごが上かどうかは曖昧なので肩がバーにタッチするまでやったほうが1repのラインがはっきりしてるのでお勧めです。
脚の筋肉のレッグプレス
次は下半身のレッグプレス、こちらの筋電図分析によるとスクワットに匹敵する大腿四頭筋の活動が示されています。この種目は他のメニューと比べてパーシャルレップでやっている人が非常に多いです。ストッパーは一番下まで降ろし、出来るだけ深く脚を曲げてから膝をロックさせるまで行いましょう。膝をロックさせることで強い収縮が入ります。
脚の位置についてのおすすめは肩幅と同じもしくは少し広めで出来るだけプレートの下に脚を置きます。ただし下過ぎるとボトムでかかとが浮いてしまうのでかかとが浮かないプラス出来るだけ下の位置がおすすめです。下に置くことで大腿四頭筋がよりストレッチします。
大胸筋と背中のインクラインプレスとダンベルロウ
次は大胸筋と背中のペアセット、インクラインダンベルプレスとシングルアームのダンベルロウです。
最近の研究によるとインクラインプレスは15度を超えたあたりから大胸筋の中部と下部の活動が大幅に下がり、30度で大胸筋の上部が最もアクティブになります。
大胸筋上部を鍛えるときの大きなミスは下部と中部を無視してしまうことです。大胸筋に最も最適なのが15度の角度インクラインベンチの調節穴を一個だけあげるだけでいいです。そして、肩の屈曲を行うためにフィニッシュを顔の前に持ってくるように斜めに動線を確保します。
このプレスでもしっかりとダンベルは下まで下げて大胸筋を十分ストレッチさせてから肘がロックするまで収縮させましょう、
インクラインダンベルプレスとペアセットで行うダンベルロウは非常に広い可動域をとることができるロウイング系の種目です。シングルアームにすることで最大の可動域をとれます。
筋電図分析によるとニュートラルグリップよりもアンダーハンドグリップにすることで広背筋の筋活動が向上したことを示しています。このテクニックを使用することで僧帽筋がどうなるかはこの筋電図分析では不明であるためニュートラルグリップとどっちがいいかは明確には言えませんが広背筋の筋活動を高めたい人にはお勧めです。
広背筋を十分にストレッチさせてから引っ張りましょう。上体は出来るだけ反らさずに必要以上に勢いを使わないように注意してください。
肩の筋肉を鍛えるリバースペックデック
ここで大きな筋肉のトレーニングは終了です。次は肩を鍛える種目、リバースペックデックです。筋電図分析によるとこの種目は肩の後部を非常に強く刺激するとともに三角筋前部も強く刺激します。
非常に肩の中部と後部を高いレベルで刺激してくれる効率的な種目です。
研究によると手のひらを下に向けるグリップよりも手のひらを向かい合わせにするニュートラルグリップのほうがより肩を刺激してくれることを示しています。
腕の筋肉のトライセプスエクステンションとEZバーカール
次は腕のトレーニング、トライセプスエクステンションとEZバーカールのペアセットです。
オーバーヘッドのトライセプスエクステンションは上腕三頭筋の長頭を強く刺激してくれる種目です。しっかり上腕三頭筋をストレッチさせてから肘をロックさせて収縮させます。
筋電図分析によるとEZバーカールはダンベルカール、バーベルカールと比べて上腕二頭筋と腕橈骨筋の活動が強いことがわかりました。ブラッドシェーンフェルド博士によるとEZバーカールのように腕が体の側面に保持されている上腕二頭筋トレーニングは上腕二頭筋をバランスよく刺激するようです。
しっかりしたまで降ろし、バーが顔に当たるくらいまでカールさせます。上腕二頭筋によくある間違いが負荷を抜かないトレーニング、これは一見正しいように見えますが最も重要なボリュームが下がるためあまり効果的な方法ではありません。
負荷を抜かないというのは基本的にはどの部位にとっても効果的ではありません。
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