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自重だけでデカくなれるのは真実?気を付けるべき問題点と筋トレのポイントを科学的に徹底解説!

自重だけでデカくなれるのは真実?気を付けるべき問題点と筋トレのポイントを科学的に徹底解説!


自重トレーニングは最も簡単で効果的なトレーニング法のひとつです。多くの科学的なデータで自重トレーニングでも筋肉を大幅に成長させられることを示していますが、自重トレーニングでデカくなりたいなら自重トレーニングのメリットだけではなくデメリットも知っておく必要があります。

実は自重トレーニングには良い面だけではなく悪い面も存在しており、間違った鍛え方をすると筋肉を成長させられなかったり、筋肉の一部しか鍛えることができずバランスの悪い体になることがあります。

この記事では自重トレーニングのメリットとデメリット、そしておすすめのトレーニング法について紹介します。

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自重vsウエイト

今までの筋トレの常識、一般的な知識としてあまりにも低回数過ぎると筋力アップには効果的だが筋肥大には効率が悪い。ただ、高回数過ぎると筋持久力アップには効果的だが筋肥大には効率が悪いので筋肉の成長には間をとった6~12rep程が一番効率的、筋トレガイドとしてもほとんどが10repより少ないか多いかというように10repを基準で考えられることが多いです。

自重トレーニングは通常、高回数で行われることが多いです。これにより自重トレーニングは6~12repの中に納まりきらないので筋肉の成長にとって最適ではないといわれることがありますが科学的な証拠はこれを支持していません。

多くの論文が高回数も低回数も筋肥大効果は変わらないことを示しており、筋肉の成長にとって効果的なのは6~40rep程であることを認めています。限界に近いレベルまで追い込む場合、筋肉の成長にとって効果的な回数の範囲は非常に広いです。

高負荷のトレーニングでは最初からすぐに多くの筋繊維が動員されますが回数が少ないため筋肉に機械的な緊張がかかる時間も少ないです。対して低負荷のトレーニングは最初は多くの筋繊維を動員できませんが筋肉の緊張時間が長いため徐々に多くの筋繊維を動員し、最終的には高負荷と同じだけの筋繊維を動員させます。

高負荷と低負荷でトレーニングする場合、アプローチは違えどある程度追い込めばゴールは同じであるため筋肉の成長効果も同じであることは理にかなっています。

そして、あなたの筋繊維はトレーニング中にその機械的緊張がフリーウエイトでのものか、マシンでのものか、自重でのものかを検出するセンサーがないため、自重という形でのトレーニングが筋繊維の成長を妨げるという証拠はありません。

2017年の日本の研究では1rmの40%、高回数のベンチプレストレーニングと高回数の自重腕立て伏せトレーニングで比較したところ大胸筋と上腕三頭筋の成長はほとんど同じでした。

2018年のアメリカの研究では両腕で行う腕立て伏せと片腕で行うハードな腕立て伏せの両方を混ぜたバリエーショントレーニングと6~8repのベンチプレストレーニングではややバリエーション腕立て伏せトレーニングのほうが優れていましたが、その差は統計的優位性はなく、ベンチプレスと腕立て伏せの差はほとんどないことがわかりました。

大胸筋のベンチプレスと腕立て伏せが代表的ですが、懸垂とラットプルダウンマシンの広背筋の筋活動について調べた筋電図分析でも黒の懸垂とグレーのラットプルダウンマシンでは広背筋の筋活動に違いはありませんでした。

つまり、自重トレーニングはウエイトトレーニングと同じ効果がありますか?自重トレーニングだけでも筋肉を成長させることはできますか?YesかNoの二択でいうとYes。ただ、自重トレーニングはいくつかの潜在的な落とし穴があり、この落とし穴を知らないと自重トレーニングで筋肉を成長させられなかったり、筋肉の一部しか鍛えることができずバランスの悪い体になることがあります。

 

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自重トレの落とし穴

Progressive Overload

先ほど紹介したように限界に近いレベルまで追い込んだトレーニングが6~40repの間にある場合、筋肉の成長にとって全く問題ありません。ただ注意しなければならないのは現在のデータは最大回数や最大重量の増加が筋肉の成長にとって効果的であることを示しています。2022年の最新のプログレッシブオーバーロードについてのデータでは回数や扱う重量の増加が筋肉の成長にとって一貫してメリットがありました。

自重トレーニングの場合回数を増やすことになりますがトレーニング経験を積んでいくにしたがって回数を徐々に増やした結果40rep以上できる場合筋肉の成長が大きく落ちます。大量の科学的なデータで回数が少なすぎる場合と多すぎる場合は筋肉の成長効果を大きく落とすことが示されています。5rep以下の高負荷、40rep以上の低負荷が出来てしまう場合はトレーニングの変更が必要です。

腕立て伏せの場合は両腕から片腕でのトレーニングに変更させたり、厳密には自重トレーニングではありませんが重量を追加するのも負荷を上げる効果的な方法です。

2019年のノルウェーで行われた研究では加重をした腕立て伏せとベンチプレスの負荷を同等にした場合、大胸筋、上腕三頭筋、肩の活動が両者で同様であることが判明しました。

このように限界に近いレベルまで追い込んだトレーニングが6~40repの範囲であれば「自重トレーニングはウエイトトレーニングと同じ効果がありますか?」という質問についてはYesですが40rep以上できる場合負荷が弱すぎる可能性があるためバリエーションの変更や加重をする必要があります。

筋肉のバランス

2020年の系統的レビューではトレーニングによって筋肉は等しく成長しないことを示しています。例えば上腕三頭筋トレーニングといわれても腕を体の横につけたケーブルトライセプスエクステンションかオーバーヘッドのトライセプスエクステンションかは上腕三頭筋の成長に大きな差を生みます。

2018年の研究によると肩関節の屈曲角度を変更させてトライセプスエクステンショントレーニングを被験者に行わせ、屈曲角度と上腕三頭筋の活動についての筋電図分析を行いました。被験者は肩関節の屈曲が0度。つまり、腕を完全に下におろした状態では内側頭と外側頭が最高の値であり長頭の活動が最も小さいことを発見し、屈曲180度。腕を真上にあげた状態では上腕三頭筋の長頭の活動は最大であることがわかりました。

上腕三頭筋の3つの筋繊維の中でも長頭のみ肩関節の伸展に関係しているため、肩関節の伸展が制限されているトライセプスエクステンションは長頭の活動はほとんどなく、負荷が内側頭や外側頭に集中するのは理にかなっています。

上腕三頭筋トレーニングといってもやり方によって長頭の筋活動に大きな差があるようにトレーニングの筋肥大効果は筋肉全てに等しくあるわけではありません。腕立て伏せでは上腕三頭筋の長頭は鍛えられない。懸垂のような垂直プルでは僧帽筋が効果的に鍛えられないように、自重トレーニングの場合このバリエーションが制限される可能性があります。

これによって筋肉の成長にばらつきがあり、サイズのバランスが悪く外見や関節の安全性に問題が生じる可能性があります。

下半身トレ

自重トレーニングは下半身の筋肉の成長にとって落とし穴がある可能性があります。2015年の研究では脚にあるハムストリングスを効果的に鍛えるためにはレッグカールムーブメントとヒップエクステンショントレーニングの両方を取り入れる必要があることを示してます。

自重トレーニングのハムストリングス種目というと代表的なものとしてレッグカールムーブメントのノルディックカールがありますがヒップエクステンションで効果的な自重トレーニング種目はありません。そして大腿四頭筋の成長でもスクワットのようなスクワットムーブメントでは大腿直筋がほとんど活性化されていないことが示されており、スクワットに加えてレッグエクステンションムーブメントのような股関節の屈曲がある種目を取り入れる必要がありますがレッグエクステンションムーブメントの効果的な自重トレーニング種目はありません。

そして下半身のトレーニングは上半身のものより過負荷が必要になる場合が多く、筋トレ初心者の人だと腕立て伏せは10回くらいが限界だと思いますが両脚のスクワットなら簡単に30回、40回できると思います。

以上のことを踏まえると自重トレーニングで下半身の筋肉を成長させることはできますがその成長効果を最大化させることはかなり難しいです。次のチャプターでは自重トレーニーが効果的な筋トレをするための方法について解説します。

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おすすめの筋トレ法

自重トレーニングでも筋肉を成長させることができますがこのトレーニング法で効果的に筋肉を成長させられるのは6~40repまでの範囲であり、そのレベルを超えるとバリエーションを変えたり加重をしたりして負荷を上げる必要があります。

そして自重トレーニングの問題点として種目数がかなり限られてしまうため特定の筋肉を鍛えるのに効果的でない場合があります。特に上腕三頭筋の長頭と大腿四頭筋、ハムストリングスのような下半身全体にとっては効果的な種目がほとんどなく、腕立て伏せのように肩関節の伸展がないトレーニングばかりやると上腕三頭筋の外側頭と内側頭だけが成長してしまって長頭の発達が大幅に遅れることにもなります。

結論から言うと自分の体のみを使って筋肉を成長させることは現実問題としてある地点までは可能ですがそこから一気に筋肉を増やすことができなくなり、外見的な筋肉の成長にとっても理想的とは言えないことは間違いありません。

ここから自重トレーニングの問題を解決する方法について紹介します。基本的にこの問題は道具を使わない以外では解決しません。

まず加重の問題については家にある本など、ある程度重量のあるものをバッグに入れることで過負荷をすることができます。ダンベルをリュックに入れてそれを背負えば腕立て伏せをするときの加重になります。そのためプログレッシブオーバーロードの問題は割と簡単で家にあるものをバックに詰めればほぼすべて解決します。

ただし、バリエーションについては限界があります。アイデアによっては上腕三頭筋の長頭などの筋肥大は解決する可能性もありますが、デッドリフトのような股関節の伸展を使う運動は高重量が必要になってくるので家にあるもので実現することは非常に難しいです。

パーカーフィットネスが非常におすすめなのは道具を購入すること。特におすすめなのがダンベル。自重トレーニーは「家で筋トレしたい」という人が多いと思いますが、今だったらスポーツショップに行かなくても通販でダンベルを購入することができます。これを購入することでトレーニングバリエーションが大幅に増えます。

トレーニングジムのように10種類のダンベルや片方30kgのダンベルを用意する必要はありません。10kgまでの重量調節ができるダンベルが2個あれば上級者でも十分トレーニングになります。

自重だけでムキムキになれる方法を期待していた人は申し訳ないですが、これが筋肉の成長についてのリアルです。道具は一切使いたくない、ダンベル代まで節約したい、筋トレに1円もかけたくないという人は、筋トレ中級者レベルからの筋肥大はかなり難しいと断言します。

プログレッシブオーバーロードの問題については自重トレーニングでは絶対に避けては通れません。ただし、ジムのような設備なし、ダンベルのみの最小限の器具だけで筋肉を成長させることは間違いなく可能です。

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