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胸トレで厚みが欲しいなら絶対やれ!大胸筋を爆発的に成長させる最強の鍛え方を科学的に徹底解説!

胸トレで厚みが欲しいなら絶対やれ!大胸筋を爆発的に成長させる最強の鍛え方を科学的に徹底解説!


大胸筋は最も人気のある筋肉のひとつです。この筋肉の厚みをつけることは外見の印象が大きく変わりますが効率的に成長させるためには科学的に裏付けられた正しいトレーニングが必要です。

この記事では科学的なデータを基に大胸筋上部、中部、下部の鍛え方、大胸筋の鍛え方全てについて徹底的に解説します。

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解剖学的な大胸筋

大胸筋の鍛え方を知る前にまずは大胸筋がどんな筋肉なのかについて理解を深める必要があります。鍛え方のほとんどは解剖学的な運動を基にされているものがほとんどであり、この解剖学的な働きを知らないと知識をトレーニングにいかせられなくなることもあります。

そのため、どんな筋繊維があるのか、そしてその働きくらいは知っておきましょう。

2~3つに分けられることが多い

大胸筋はすべて上腕の外側に挿入されていますが起源はかなり広範囲です。鎖骨から上腕に向かって伸びている筋繊維もあれば、胸骨から伸びている筋繊維、肋骨から伸びている筋繊維もあり、非常に広い範囲をカバーします。

一般的には鎖骨から伸びている筋繊維を鎖骨頭、胸骨から伸びている筋繊維を胸骨頭、そして肋骨から伸びている筋繊維を肋骨頭と分離して、これを大胸筋の鎖骨頭ではなく上部、胸骨頭を中部、肋骨頭を下部と言い換えて3つに分類することが多いです。

しかし、2009年の研究で示されているように大胸筋には全ての研究者が合意している分け方はありません。3つに分けることもあれば肋骨頭を無くした鎖骨頭、胸骨頭の2つに分類することもあります。

2022年に更新された大胸筋の働きについての文献では鎖骨頭上部と胸骨頭、肋骨頭には神経の分離があるため、大胸筋についての考え方としては最低でも2つと考えるのが良さそうです。

大胸筋の内側外側はある?

一部の人はこれに加えて大胸筋の内側と外側があるといいますが、フィットネス研究者のmenno henselmans博士はこの内側と外側が鍛え分けできることについて否定しているように内側と外側の鍛え分けについて科学的根拠はほとんどありません。最初にも話した通り大胸筋はすべて上腕の外側に挿入されています。しかし、起源はかなり広範囲です。

つまり、外側に筋繊維は密集していますが内側はかなり広がっており筋繊維の密度は非常に分散されているため、大胸筋の内側のみが成長している人が存在しなかったり外側よりも成長しないのは当たり前です。また、肩幅が広い人は筋繊維が広がっている範囲が広いため、内側も成長しにくい傾向にあり、オリンピアに出場するような世界トップクラスのボディビルダーでも肩幅が広い選手は大胸筋の厚みが出にくいことがわかります。

そしてよくある内側の鍛え方も科学的な根拠はほとんどなかったり1個か2個の研究で実現されたもので一貫性のない証拠に基づくものがほとんどです。そのため、専門家の多くは大胸筋の内側を狙うのではなく大胸筋全体を成長させることを強く推奨しています。

大胸筋の鍛え分けについては2~3つ、内側と外側は鍛え分けできないと考えるのが最も科学的証拠に基づいた分け方です。

大胸筋上部は筋繊維の向きを考えると横向きではありますがやや上方向に伸びています。そのため、腕を横に閉じる運動に加えて上にあげる運動を追加すると大胸筋上部を強く活性化できます。中部はほとんど真横に伸びているため腕を真横に閉じる運動によって活性化され、下部はやや下方向であるため横に閉じる運動に加えて腕を下に下げる運動を追加すると強く活性化されます。

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大胸筋中部の鍛え方

大胸筋中部はどんな筋肉?

大胸筋中部は大胸筋のサイズの一番重要な部位であり、この筋肉の成長度合いによって大胸筋の見た目が大きく変わります。大胸筋中部は筋繊維がほとんど真横に伸びているため腕を肩と同じ高さにあげてそのまま閉じる運動によって最も強く活性化されます。解剖学的にはこれを水平内転といい、この運動を使用したトレーニングを選ぶのがおすすめです。

肩関節のモーメントアームについてのシステマティックレビューでは肩関節の水平内転時に大胸筋が最大の力を生み出すことを示しており、大胸筋の水平内転運動による活性化について調べた調査では、水平内転の10~140度で大胸筋の活動が最も高いことがわかっています。

中部のトレーニングは大胸筋全体を活性化する

水平内転を使ったトレーニングはフラットベンチを使ったプレスやフライであったり腕を真横に閉じるマシンフライなどです。中部のトレーニングといっても大胸筋すべての筋繊維は横方向にも伸びているため、水平内転でも上部と下部はかなり強く活性化されています。

2019年の研究ではトレーニング経験のある男性と女性を5人ずつ採用し8週間調査を行いました。この被験者に8週間、週に2回1RMの85%の重量を5回4set、セット間のインターバルが5分というトレーニングメニューで行います。結果として肋骨の2番目と3番目の間にある大胸筋の筋繊維、上部と考えられますがこの部位はフラットバーベルベンチプレスによって+7.44%、肋骨3~4番目の間の中部は+10.06%、肋骨4~5番目の間の下部は+7.45%であることがわかりました。

そのため、腕を真横に近い角度で閉じるプレスやフライは中部を最も強く活性化しますが上部や下部にもかなり強い負荷を入れるため、大胸筋全体を効率よく成長させる場合はこういった種目を取り入れるのが最適である可能性が高いです。menno henselmans博士も中部を強く活性化させる種目は大胸筋全体を強く刺激するのでトレーニングメニューでは大部分を中部のトレーニングに当てることを推奨しています。

基本的に上部や下部とのバランスが良く、全体的に大胸筋が成長させたい人はフラットバーベルベンチプレスやフライなど中部狙い、全体を強く活性化させる種目のみで構成しても問題ありません。

特にフラットバーベルベンチプレスはいくつかの研究で最大重量と大胸筋の厚みに相関関係があることがわかっています。この種目の筋力アップをしていくとさらに大胸筋の成長を加速させることができます。

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大胸筋上部の鍛え方

大胸筋上部は遅れやすい

大胸筋上部は胸の筋肉の全体のバランスにおいて最も重要な部位です、なぜなら一般的にトレーニーは大胸筋上部が遅れやすい傾向があるから。これはなぜかというと原因は大胸筋上部のサイズの元々のサイズです。

2013年の研究ではトレーニング経験のない男性にフラットバーベルベンチプレスを1RMの75%で10回、3set、セット間の休憩は2~3分というものです。これを週に3回行い、合計24週間行います。結果として大胸筋の筋肥大効果の平均は上部で+36.3%,中部では+37.3%、下部では40%の増加が確認されました。

確かに筋肥大の増加率を見るとバランスよく筋肉が成長しているように見えます。しかし、増加率ではなく実際に増加した量を見てみましょう。

研究では大胸筋の上部と中部、下部はこのような筋肉量になりました。ここから実際に増えた筋肉量を見てみましょう。そうすると中部は+10.3、下部は+9.9なのに対し、上部は+5.5で上部や下部の半分程度しか筋肉量が増えていないことがわかります。そして研究前と後の大胸筋のサイズを見ても中部や下部よりもはるかに小さいことがわかります。

そして先ほど紹介した筋トレ経験者を対象にした研究でも筋肥大効果についてパーセンテージで見るとこのようにバランスよく成長しているように見えますが、実際の増えた筋肉量についてみてみると上部は中部や下部の半分程度しかなく、研究前と後のサイズも上部はかなり小さいことがわかります。

つまり、中部のトレーニングは基本的には大胸筋すべての筋繊維をバランスよく活性化させます。しかし、元々のサイズの違いによって大胸筋上部は下部や中部と比べてると筋肥大するパーセンテージは同じでも筋肉量は半分程度しかないためどんどん遅れていき、下部や中部との筋肉量に差が出て結果的に大胸筋のバランスが悪くなります。

スポーツサイエンティストのmike israetel博士はトレーニングメニューではフラットなフライとプレスに加えてインクラインのプレスを組み込むことを推奨しています。これはフラットなプレスやフライだけでは上部が遅れてしまう可能性が高いためです。

大胸筋上部を鍛える方法

大胸筋上部を強く活性化させるために重要になるのは上方向の力。最初の解剖学的なチャプターでも話した通り鎖骨頭。大胸筋上部の筋繊維は横方向ですがやや斜め上に伸びています。そのため、腕を閉じる運動に加えて腕を上げる運動が必要です。この腕を上げる運動を肩関節の屈曲といいます。

多くの研究で水平内転に肩関節の屈曲を追加させることで大胸筋上部の活動が増えることを示しています。

ベンチ台に角度をつける

最も代表的な大胸筋上部を強く活性化させる方法はベンチ台に角度をつけること。傾斜をつけることで真っすぐ持ち上げているように見えても屈曲が加わっています。かなり多くの研究でベンチ台に傾斜をつけることで大胸筋上部の活動を増やせることが示されています。

ベンチ台の角度を急にして90度に近づければ近づくほど肩関節の屈曲が強くなりますが、角度のつけすぎはショルダープレスのように大胸筋上部ではなく肩の筋活動が高くなります。あくまでも大胸筋で最も重要なのは水平内転であるため、屈曲を強くしすぎて水平内転が無くなってしまっては本末転倒です。

屈曲運動の筋肉の活動を調べた科学的なデータによると、屈曲は大胸筋上部よりも三角筋前部に処理される傾向が強いようです。

これは大胸筋上部の筋繊維の向きを見ると明らかです。大胸筋上部は斜め上に伸びていますがその角度は30度ほどです。腕の角度を上部繊維と同じにしないと筋繊維にまっすぐ負荷を入れることが出来ずほかの部位に逃げてしまうため屈曲が強すぎても上部の発達にとって悪影響です。

ベンチ台の角度については2010年の筋電図分析ではベンチ角度44度が最も大胸筋の活動が高いことが示されていますが、別の研究ではピークが30度であることが示されているため一貫性がありません。ただ、大体の目安としては大胸筋が最大の活動を示す角度はおおよそ30~45度であることが考えらえます。

グリップを狭くする

もうひとつはグリップを狭くすること。1995年の古い研究ではワイドグリップのベンチプレスよりもナローグリップのほうが大胸筋上部の活動が強いことがわかりました。これはナローグリップのほうがワイドグリップよりも屈曲運動が強くなるためです。バーベルを下ろしている位置がナローのほうが足方向であることがわかると思います。

大体肩幅と同じくらいの手幅でやると上腕三頭筋に負荷を逃がすことなく大胸筋上部を鍛えられます。

逆手でベンチプレスをする

そして3つ目は、リバースグリップにすること。これはリバースグリップにすることで脇が閉じて屈曲運動が強くなるためです。2005年の研究ではワイドグリップのリバースグリップは一般的なベンチプレスよりも大胸筋上部の活動が20%増加したことを示しています。インクラインのプレスは大胸筋の上部は5~10%程しか上げられない結果になることがほとんどであるため、上部を狙うときはインクラインのプレスなどよりもリバースグリップのバーベルベンチプレスが最も効果的である可能性があります。

科学的な信頼性が最も高い方法はベンチ台に角度をつけてインクラインのプレスをすること。クローズグリップとリバースグリップのベンチプレスは上部の活動が上昇するのは理にかなっていますが研究が非常に少ないです。大胸筋上部は屈曲が強ければ強いほどいいというわけではないので基本的には上部を鍛えたい場合、信頼性が最も高いインクラインのベンチ角度を30~45度にしてプレスをするのがいいでしょう。

大胸筋全体を意識する

ただしこの30~45度はあくまでも大胸筋上部にとってです。2008年の調査では大胸筋の上部は肩関節の屈曲によって活動が高まりますが、下部は腕を下に下げる逆の運動によって反応するため屈曲運動で下部は全く関与しないことを示しています。

先ほどのインクラインプレスの研究でも30度で上部の活動はピークですがその時大胸筋の下部と中部の活動は大幅に下がっていることがわかります。menno henselmans博士も大胸筋を鍛えるときの最大のミスは上部のトレーニングで下部を無視することだと話すように上部に最大の刺激を入れるために下部と中部を疎かにすると大胸筋全体の成長にとっては良くありません。

おすすめとしてはベンチ角度15度です。筋電図分析ではベンチ角度15度は大胸筋上部の活動を増加させつつ、下部と中部に負荷を残すことができています。

フラットベンチプレス3setに加えてベンチ角度30度のインクラインプレスで上部を3set鍛えるなら15度にして6setトレーニングをしたほうが大胸筋上部、そして大胸筋全体の成長にとって効果的です。そのため、インクラインプレスでは設定を一つ上げるだけ、少しだけ角度をつけてトレーニングするのがおすすめです。

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大胸筋下部の鍛え方

この大胸筋下部は大胸筋の中でもかなり外見的に重要な部位です。この下部を鍛えることによって出来る大胸筋のラインは胸をより立体的に見せ、この筋肉を強調します。

下部のトレーニングが必要でない人も多い

大胸筋下部というのは多くの研究データでフラットベンチのバーベルプレスやダンベルプレスなどで十分成長する可能性があるコトが示されていますが、実際、ベンチプレスでも十分下部が成長して大胸筋のこのラインが出るという人もいればベンチプレスではなかなか成長しないから下部を狙った種目が必要という人もいます。パーカーフィットネスのトレーニング仲間の一人にもベンチプレスは結構な重量上げられるのに下部が成長せず、大胸筋のラインが出ないこともあり、過小評価されがちな部位でもありますが正しく鍛えることでラインが出にくい人でも下部のラインをつけることができます。

大胸筋の下部は筋繊維が斜め下向きに伸びていることから水平内転に加えて肩関節の伸展や内転など腕を下に下げる運動が必要になります。そのため、大胸筋上部のトレーニングとほぼ逆のことをすることで下部を強調させます。

代表的な方法としてデクラインプレス。インクラインは頭側を上げて肩関節の屈曲を使うように調整しますが、デクラインは脚側を上げて内転を使うように調整します。日本だとデクラインベンチはあまりないのでフラットベンチでおしりを上げてプレスをするのが一般的です。

下部を鍛えるときに注意点

デクラインプレスでは不十分

しかし、下部のトレーニングでは注意しなければならないポイントがあります。インクラインベンチプレスで上部を狙うときは15度が最もおすすめでしたが下部はもっと角度をつける必要があります。2000年のバスキーによって行われた筋電図分析ではベンチ台の角度と大胸筋上部,中部,下部について調べました。この筋電図分析によると傾斜角度-15°のデクラインベンチプレスは一般的な常識とは違い大胸筋全体にとって非常に効果的なようです。

加えて2016年に行われた先ほどと似たEMG研究ではベンチ角度-15度のデクラインベンチプレスと0度のフラットベンチプレスでは大胸筋下部の筋活動は変わらなかったことを示しています。

デクラインプレスは確かに下部にとって理にかなった運動ですが先ほど挙げた研究を見るとデクラインプレスはフラットベンチプレスよりも大幅に大胸筋下部を刺激できるかといわれると微妙なところがあります。特にフラットベンチプレスでも大胸筋下部がしっかり発達する人は別ですがフラットベンチプレスでは足りない、成長しないという人にはデクラインベンチプレスでは刺激が足りない可能性が非常に高いです。

これは大胸筋の下部の筋繊維はかなり下向きに走っており上部よりも角度がついているためです。この筋繊維にまっすぐ力を入れるためには強めの内転が必要です。

そのため、大胸筋の上部はベンチを少し上げるなどの少しの変化で筋肉の活動が変わりますが、大胸筋の中部と下部は非常に近い存在であり、筋繊維の角度も中部とは大きく違うため、少しの変化では筋肉の活動を変えられないと思います。大胸筋下部を狙うときはより内転運動を強調しましょう。つまり、少しだけデクラインにするとかではなくもっと角度をつけて下方向へのプレスだったり上から下に引っ張る運動をもっと強くすると下部に刺激が入りやすくなります。

高い位置から下に引っ張るケーブルクロスオーバーやディップスは非常に強い内転運動により大胸筋下部を有意に活性化させる可能性があります。特にディップスはブレットコントレラス博士が行った大胸筋種目の筋電図分析ではこのディップスが最も大胸筋下部を活性化することを示しています。

フィニッシュと同時に肩を下に下げる

そして下部を狙うときに最も重要になるのは肩甲骨。これが守れていなかったらどんなに鍛えても下部は成長しないといっても過言ではありません。下部のトレーニングではケーブルを引っ張ったりウエイトをプレスするのと同時に肩を下に下げるように肩甲骨を下に下げることが非常に大事です。これにより下部がより収縮して働きが強くなります。

一度ケーブルクロスオーバーやディップスを肩をすくませたままやってみてください。これをしながら大胸筋を触ってみると大胸筋下部にほとんど力が入っていないことがわかると思います。必ずウエイトを下に引っ張るのと同時に肩を下に下げて大胸筋を収縮させることを忘れないでください。

肩がすくんで大胸筋に力が入っていない

肩が下がっており大胸筋に力が入っている

大胸筋を鍛えるときは中途半端なものではなく強い内転を入れること。そして、ケーブルを引っ張ったりプレスをするのと同時に肩を下に下げて大胸筋を収縮すること。この2つが非常に重要です。

大胸筋トレーニングでは筋繊維の向きを考えてトレーニングすると上部や下部を隔離できるようになります。基本的には中部のトレーニングをメインにして自分は上部が成長しにくいとか下部が成長しにくいとかを鏡で見て足りない部位を狙う種目を追加するのがおすすめです。

特に下部は個人差が強く基本的に半分以上の人は下部狙いのトレーニングは必要ないかと思います。大胸筋の下部が成長しにくい人のみディップスや高い位置から引っ張るケーブルクロスオーバーを追加しましょう。引っ張るとき肩を必ず下に下げてすくんだ状態でプレス運動をしないでください。これをすると大胸筋下部は全く収縮しません。

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