【30歳超えたらここを鍛えろ!】加齢によって落ちやすい筋肉と筋トレ法を科学的に徹底解説!
この動画を視聴している30歳以上のひとは絶対にこの筋肉を鍛えてください。
膨大な数の研究によると人間はおおよそ30歳から筋肉がどんどん落ち始めます。筋肉量が落ちるとほとんどの人は「力が弱くなるのか」「太りやすくなるのか」とイメージしがちですが、実は死亡率が大幅に高くなることを、何万人を対象に調査をしたデータによって裏付けています。
そして、実は高齢者になってもほとんど落ちない筋肉と30歳以上からどんどん落ちてしまう筋肉があり、年齢を重ねていくにしたがって落ちやすい筋肉を狙って鍛える必要があります。
この動画では科学的データや専門家のアドバイスを基に30歳以上の人が絶対に鍛えるべき筋肉とその筋肉を鍛える最強種目を紹介します。この動画が少しでも参考になったら是非高評価をお願いします。
筋肉はなぜつけないといけない?
筋肉はなぜつけないといけないのか。ムキムキになりたい人だけやればいいじゃんと思う人は少なくありません。
日本では明らかに高齢者へのウエイトトレーニングの必要性は説明不足であるため、ジムに行ってウエイトトレーニングをしている人は非常に少ないです。実際、老化現象について代表的なものを聞くとほとんどの人が白髪や認知能力の低下をあげるはずです。
しかし、ウエイトトレーニングをしないことは毎日大量のお酒を飲んだりタバコをするのと同じくらい危険です。
筋肉は加齢によってどんどん減っていきます。ほとんどの場合80歳になるころには30%、特にこの現象が顕著な人は50%、つまり筋肉量が半分になっています。ウエイトトレーニングをしないことによって起こる最大の問題は「筋肉量が減るコト」「脂肪がつきやすくなるコト」この2つです。
まず、脂肪がつきやすくなることのリスクについて。筋肉は持っているだけでエネルギーを使うので筋肉量が減ると代謝が下がり、脂肪がつきやすくなります。脂肪のつきすぎは血管や内臓に負担をかけて、免疫機能を低下させます。
2019年に行われた調査でも肥満はガンや心筋梗塞など事実上ほぼすべての主要な死亡原因と因果関係があることがわかっており、BMIと全死亡率についてのグラフにある通り、BMIと死亡リスクにはJ字型の関係、つまり非常に低い場合を除いてBMIは高いほど死亡率が高くなっていきます。
WHOの調査でも毎年少なくとも280万人が肥満によって死亡していることがわかっているように、「太っている」というのは実は非常に危険な状態です。ほとんどの人が思っている以上に肥満のリスクは高いです。
そして筋肉量が減ることのリスクについて。ウエイトトレーニングは若い人がやるもの。10代、20代の人がやるものと考えている人は少なくありませんが、実は必要性は圧倒的に40歳以上、高齢者になるにつれて高くなります。
40歳以上の人がウエイトトレーニングをしなくなる、もしくはウエイトトレーニングをしていない人が40歳を超えると筋肉量が減ったり筋力が下がります。筋肉量や筋力が下がることで力が弱くなるだけと考えている人も多いですが、実は全く違います。筋トレをする一番のメリットは老化が予防されることです。
実は老化や体の衰えのほとんどは筋肉サイズの減少による筋力の低下が原因であり、逆に運動によってこれを防げていればていれば老化の現象は多くを予防できます。
例えばある調査によると70歳以上の高齢者がたった1年トレーニングをしないだけで運動機能が大きく減少することがわかっており、逆に定期的にトレーニングをするだけで運動能力が向上することを示しています。
筋力が減ることで人間は非常に脆弱になります。例えば転んだ拍子に骨折するなどの分かりやすいものもありますが、筋力の低下によって圧倒的に合併症のリスクが高くなり、死亡率が上昇します。
2022年に東北大学で行われた研究では18歳から98歳までの被験者3800人以上を数十年間追跡調査をした結果、ウエイトトレーニングを行なわない被験者はガンをはじめとしたあらゆる早期死亡リスクを10~20%高いことを発見し、72000人以上を対象にした別の研究でもウエイトトレーニングによって死亡率リスクが10%以上低下することを示しています。
ウエイトトレーニングをしないと筋肉量や筋力が減少することで免疫機能が低下し、あらゆる病気に感染しやすくなります。加えて筋肉量が少ない人は代謝が悪く太りやすくなり、太ることでも人間の免疫機能が低下するため、ふたつの要素から多くの合併症や病気にかかりやすくなります。
2023年の5月6日に公開された最新のデータではカナダ国民の筋力低下による経済的負担は年間30億ドルであることが判明しました。これは筋力が低下することで多くの病気や疾患にかかるリスクが大幅に高くなることで医療費が増えるためです。
筋肉はつけられるのか
健康のためにウエイトトレーニングが必要なのは分かったけど50歳、60歳から始めて筋肉なんてつくのか。気になる人も多いと思います。
実はほとんどの人が考えているよりも影響ははるかに小さく、筋肉の成長において年齢はほとんど関係ありません。これは僕の個人的な感想ではなく科学が裏付けています。
筋肉や筋力の向上において自分の年齢を気にするのは全く意味がなく、もう50歳だから昔みたいに筋肉着かない、今頃筋トレ初めても意味がないと考えるのは被害妄想とも言ってもいいです。
ギリシャ語でサルクスを肉、ぺニアを損失と呼ぶことから、筋肉の減少をフィットネスの専門用語でサルコペニアといい、これは加齢によっておこると考えられています。
ある研究によると30歳を超えると10年毎に3~5%程のサルコペニアが起こり、多くの男性は一生のうちに筋肉量を約30%失うことがわかっています。確かにアスリートでも年齢が30代になるとパフォーマンスが落ちていくというのはよく聞きます。
それでは科学的なデータを見ると、30歳を超えると筋トレ効果は徐々に落ちていくのでしょうか。
2009年の大規模な研究では18~39歳までの被験者826人の男女は12週間の片腕レジスタンストレーニングプログラムを行いました。被験者の上腕二頭筋の成長を見てみると18~39歳までの年齢と筋肥大にどんな関係があったでしょうか。
実は何の関係もありませんでした。被験者の上腕二頭筋のサイズは年齢によって全く関係がなく同じだけ成長していました。
確かに2015年のサルコペニアについての研究では20歳からゆっくりと筋肉の減少が始まっていることがわかりました。
パワーリフターやボディビルダーが40歳まで全盛期を維持し、科学的研究によると少なくとも40歳までは筋肉の増加率も変わらないことが示されているのに、なぜ20代からサルコペニアが始まるのでしょうか?実は先ほど紹介したグラフ。これは年齢とサルコペニアの関係性についての証拠であり、加齢による筋繊維の衰えがサルコペニアを引き起こすことを意味するわけではありません。
もっと詳しく解説すると2010年のサルコペニアについての科学的レビューでは筋肉が減少する原因について「サルコペニアの主な原因には、座りっぱなしのライフスタイルと栄養失調が含まれる」と記述されています。
つまりサルコペニアというのは加齢によって筋肉がつきづらくなる。落ちやすくなるというわけではなく、単純に年を重ねるとテレビを見たり、本を読んだりする時間が多くなり運動をしなくなるから筋肉が落ちるということです。
決定的なのが、科学的な信頼性の最も高いメタ分析によって年齢と筋肥大について利用可能な研究すべてが検討されたところ、筋トレによる筋肉の成長は60歳を過ぎると確かに減少することを結論付けていますが、それは最大でも約10%にすぎないことを示しており、年を取ることによる有意な影響が確認できなかったことを裏付けています。
科学的なデータは一般的な常識である「年齢を重ねると筋肉がつきづらくなる、落ちる」というものについて説得力のある証拠をほとんど見つけていません。筋肉を落とす最大の原因は10歳年を取ったとか、60歳を超えたとかではなく年齢を理由に筋トレを諦めること。科学的な事実にも示されているように断言してもいいですが、肉体改造に年齢はほとんど関係ありません。
つまり、今この動画を観ているあなたが60歳を超えて、一切筋トレをしたことが無くても今から筋トレをすれば間違いなく間に合います。
鍛えるべき筋肉
ここからはサルコペニアが始まる30歳以降の人が優先的に鍛えるべき筋肉とそのトレーニング種目、トレーニング法について紹介していきます。
まず優先的に鍛えるべき筋肉について、実は加齢とともに筋肉が減りやすい部位とそうでない部位が存在していることが科学的な研究によってわかっています。
例えば2020年に行われた加齢に伴う筋特性の変化についての調査ではこれが示されています。どうやら高齢者と若い成人を比較すると腹筋をはじめとした体幹にある筋肉の減少率がほかの部位と比べて非常に小さいことがわかっています。
この研究では加齢によって大腿四頭筋とお尻にある臀筋は最大量の60~70%のサイズまで減少し、大腿二頭筋と大腰筋は50%を下回っていることがわかりました。
そして、別の研究。2023年に行われた最近の研究では下半身の中では大腿部は筋肉の減少率が大きく、その中でも特に大腿四頭筋は加齢による筋肉の減少を最も受けやすいことを示しています。
複数の科学的なデータを組み合わせるとサルコペニアが起こりやすい部位は下半身、特に大腰筋、臀筋とハムストリングス、大腿四頭筋に起こりやすいことがわかります。
それではこの4つの筋肉を鍛えるために4つの種目をやらないといけないのか。いいえそんなことはありません。実はこの4つの筋肉を鍛えるために行うべき種目はたったの2つです。
鍛え方を知るうえで一番重要になるのは解剖学です。まずは大腰筋と大腿四頭筋を同時に鍛えましょう。
大腿四頭筋は股関節の屈曲とヒザ関節の伸展です。つまり、サッカーのシュートのように脚を前に出す運動とヒザを伸ばす運動のふたつに関わります。対する大腰筋はいくつかの運動に関わりますが、最も代表的なのは股関節の伸展であり、大腿四頭筋と同様です。
ということはほとんどの場合大腿四頭筋を適切に鍛えられていれば意識せずとも大腰筋を鍛えることができます。ただし、注意点があります。
大腿四頭筋を鍛える種目についてほとんどの人がスクワットをイメージします。しかし、これはおすすめしません。バーベルスクワット、レッグプレス、そしてブルガリアンスクワットは大腿四頭筋の中で最大の大腿直筋を成長させられません。
これは筋肉に最も負荷がかかる立ち上がるとき、ヒザ関節は伸展していますが股関節も伸展しています。つまりこれは大腿直筋にとって伸びる運動と縮む運動の両方が同時に行われるため、筋肉に機械的な緊張がかからないことを意味します。
実際、スクワットの成長効果を調べた研究ではスクワットは大腿直筋をほとんど成長させられなかったことを示しています。加えてスクワットでは立ち上がるとき股関節の屈曲の反対、伸展が起こるため大腰筋にも負荷は全くかかりません。
大腿四頭筋全体、そして大腰筋を鍛えたいときはレッグエクステンションを強く推奨します。先ほどの研究でも大腿直筋を大幅に成長させることができることに加えて座席を下げるなど体を反らせると大腰筋が伸ばされるため同時に鍛えることができます。これを基にするとシシースクワットも効果的です。
そして、臀筋、ハムストリングスは股関節の伸展を使った種目がおすすめです。ハムストリングスは股関節を屈曲させてヒザを伸ばすことで最大まで伸ばされ、成長効果が促進されます。
2024年の研究ではノルディックカールとマシンシーテッドレッグカールでは後者の方がほとんどの部位で筋肉の成長効果が大幅に高いことを示しています。これは座りながら行うことで股関節が屈曲してハムストリングスが伸ばされるためです。
スティフレッグデッドリフトのようにヒザを伸ばした状態でのデッドリフトはハムストリングスと臀筋を鍛えるのに非常に効果的です。この種目はこのようにデッドリフトに近い運動でも構いませんが、バーベルを大腿四頭筋の位置に固定させてウエイトプレートを抱えながら行うとバーベルがストッパーの役割になるのでお勧めです。
一般的なデッドリフトはウエイトを持ち上げるときにヒザ関節の伸展と股関節の伸展が同時に起こるため、ハムストリングスにある大腿二頭筋の短頭以外の筋肉にストレッチと収縮がかかり続けます。
年齢によって落ちやすい筋肉は大腰筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋です。特にこれらの下半身の筋肉は上半身の筋肉よりもはるかにサイズが大きいため、減少量もかなりのものです。この4つの筋肉を無視すると30歳以降の人はどんどん筋肉のサイズが減少していくので必ず鍛えるようにしましょう。
トレーニング法
30歳を超えると大腿四頭筋、大腰筋、ハムストリングス、臀筋が衰えやすくここを鍛えないと筋肉が減少して、健康的に多くのリスクを抱えることになります。
この4つの筋肉を鍛えるために絶対にやるべきトレーニングは体を反らした状態で行うレッグエクステンションとヒザを伸ばした状態で行うスティフレッグデッドリフトの2種目ですがただこれをやればいいわけではありません。
40歳には40歳の鍛え方、50歳には50歳の鍛え方があり、これを知らないと筋トレを頑張っても効果が全然でなかったり、ケガをしたり、多くの問題が起こります。
最も気を付けなければならないのはケガのリスクです。
ウエイトトレーニングのケガについて2010年の調査では1990年から2007年の17年間でアメリカだけで97万件もの事故が報告されています。ケガの件数が最も多かったのは13~24歳までの若者でしたがケガの発生率が最も高いのは45歳以上でした。その中でも55歳以上は特にケガのリスクが高いことが報告されています。
ということは45歳以上は若い人よりも危険な鍛え方をしているのか、そうではないと思います。2008年の研究では加齢は回復プロセスに影響を与えて回復能力を低下させることが示されているように関節や筋肉の回復に長い時間がかかる可能性があります。
そのため、40歳以降の人がトレーニングするときはこのケガのリスクを特に意識しながら鍛えるのがおすすめです。
ケガを予防するために重要なポイント。ひとつ目は追い込みです。
20年ほど前までは筋トレでは限界まで追い込まなければならない、潰れる寸前までウエイトを持ち上げなければいけないというのが当たり前でしたが、現代のトレーニング理論ではあえて1~3rep分は余力を残して終わらせることが最も安全で効率的であることを示しています。限界ギリギリを狙うとフォームが崩壊するリスクや潰れることで事故につながる可能性があるため、特に一人でトレーニングする場合は自分の限界ギリギリを攻めるのは避けましょう。
ふたつ目は出来るだけ軽い重量で強い負荷を入れることです。軽い重量でトレーニングすれば関節にかかる負担も少なく、ケガのリスクを減らすことができます。軽い重量だと筋肉が成長しないように感じる人もいるかもしれませんが、2023/3月に公開された高齢者を対象にした最新の研究では101人の高齢女性を対象にした研究では12週間の全身トレーニングを週3回、8~12repグループと10~15repグループで分けたところ8~12repのグループよりも10~15repグループのほうが大幅に筋肉が成長していることを発見しました。(2.5vs6.)
さらにBFRのように加圧トレーニングをするとより軽い重量でトレーニングすることができます。科学的なデータでは加圧トレーニングは一般的なトレーニングと同じ効果があると示されているため、関節への負担を最小限にしたい人にはおすすめです。
40歳以上の人は最低でも1/3は15rep以上の比較的高回数のトレーニングがおすすめです。
三つ目、40歳を超えると筋肉の回復にもより注意が必要です。いくつかのデータに示されているように筋肉の損傷が深いほど筋トレによる筋肥大効果も低くなることがわかっているため、理想のトレーニングは筋肉に強い機械的な緊張を入れつつ最小限の筋損傷を与えることです。
筋肉を深く損傷させないために必要なことは高頻度で毎日少しずつ筋肉を鍛えること。今年行われた2つのメタ分析を参照すると分割法をする意味はひとつもないことが明らかになっています。100件以上の研究データを分析すると筋肉は低頻度で同じ部位を一日で集中的に鍛えるよりも高頻度で少しずつ鍛えたほうが間違いなく効果的です。
さらにいくつかの証拠を見ると高頻度の全身トレーニングは分割法よりも筋肉の損傷が小さく回復能力が高いことが示されています。筋肉の回復には24時間前後はかかるため、分割法だと同じ部位を数分程度の休憩で大量のボリュームを行うことによって筋肉が深く損傷します。
常識的には逆のようなイメージを持っていると思いますが、高頻度で各筋肉をちょっとずつ鍛えたほうが筋肉や関節にとって安全に鍛えられます。
そのため、筋肉を鍛えるときは15回以上できる比較的低負荷のトレーニングを1日で10set、20setやるのではなく、毎日3setを行いましょう。
効率的に筋肉をつけることができるので死亡リスクや病気にかかるリスクを下げることができます。何度も言いますがウエイトトレーニングはムキムキになりたい人だけがするものと考えるのは大きな間違いです。健康のために少しずつでもいいのでウエイトを持ち上げましょう。
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