【筋トレ効果50%増】インターバル中のストレッチ
トレーニングのセット間インターバルの時間にストレッチを行うインターセットストレッチングはかの有名なハニーランボー氏が広めたアイデアです。ハニーランボー氏は知っている人は知ってると思います。フィットネスアスリートのコーチであり、有名なところで行くとジェイカトラー、フィルヒース、ジェレミーブレンディア、メンズフィジークやボディビルで何連覇もするような選手のコーチです。
偉大なコーチであるのは間違いありません。しかし、だからといって僕の価値観、チャンネルの理念的ににこの情報を鵜呑みにするわけにはいきません。ステロイドというか、薬物ユーザー相手であるので勝手が違う可能性も十分あり得ますし、このチャンネルのファンの方は論理的な思考を持つ人が多いと思います。
この記事ではそんなセット間にストレッチおするインターセットストレッチングについて科学的文献を基に解説し、取り入れるべきかどうかについて紹介します。
インターバル中にストレッチを入れることで筋肥大効果50%増
インターバル90秒のうち30秒のストレッチ
2019年のジャーナルに掲載された研究では29人の被験者を二つのグループに分けました。
ひとつは普通にトレーニングを行うグループ、もうひとつはセット間のインターバル中に30秒のストレッチを行うグループ、それぞれ同じ全身トレーニングプログラムを週に2回受けました。
被験者のメニューはこちらの通りです。
大胸筋のベンチプレス、上腕三頭筋のトライセプスエクステンション、背中のシーテッドロウ、上腕二頭筋のバイセプスカール、大腿四頭筋のレッグエクステンション、ハムストリングスのレッグカールをそれぞれ4セットずつ、各セット間のインターバルは90秒です。
セット間のインターバル中に行ったストレッチはこの6種類です。
例えばベンチプレスを行った後にBのストレッチのように大胸筋を30秒間伸ばします。
8週間後、筋肥大効果が50%アップ
8週間後、ベンチプレス、レッグエクステンションの1RMと上腕二頭筋、上腕三頭筋、大腿四頭筋の筋肉量を測定しました。ベンチプレス、レッグエクステンションの筋力アップ効果にセット間のストレッチの効果は確認できませんでした。筋肉量については測定したすべての部位で研究はストレッチグループを支持しましたが、有意差はありませんでした。しかし、大腿四頭筋の外側広筋については有意な結果となりました。
全体的に有意な差は無かったにせよ測定した全ての筋肉でストレッチを行ったグループのほうが効果が高かったことは無視できません。測定した全ての筋肉の合計値ではストレッチグループは50%も多くの筋肥大効果を得ています。
さらには相互作用については大腿四頭筋の外側広筋と測定した全ての筋肉の合計値でストレッチグループのほうが優位でした。つまりこれはセット間のインターバルの90秒の間にストレッチを30秒間入れたグループのほうが筋肉の成長率が高いことを示しています。
ただし、まだここでインターセットストレッチングの効果についての結論を出さないでください。
インターセットストレッチングの無視できない問題点
メノヘムルズ博士も自身の記事で紹介してますがこの研究、というかセット間のストレッチ効果には無視できない懸念点があります。
静的ストレッチは悪影響を及ぼす
まず、静的ストレッチはパフォーマンスに悪影響を及ぼします。これは時間とか、強度にもよりますが静的ストレッチは柔軟性を高める代わりに筋出力を低下させ、これによりトレーニングの筋力やボリュームを減らすデメリットがあります。
これは長期的に筋力の向上や筋肉の成長を大幅に妨げる可能性があります
例えば2017年の研究ではレッグエクステンションの大腿四頭筋トレーニング直前での25秒2セットのストレッチを行っただけで大腿四頭筋の成長効果が大幅に減少しました。
つまり、セット間のストレッチだけで筋トレ効果が下がることは十分にあり得ることです。
被験者が筋トレ未経験者が対象
次の注意点として先ほどの2019年の研究では被験者が筋トレ未経験者であったということです。モチベーションなどのレベルだけでなく生理学的なレベルでも未経験者と経験者では違う部分があります。
メノヘムルズ博士が懸念しているのは筋肉が大きくなった原因はサルコメアの連続的な追加であるという点です。簡単に言うとこの研究のストレッチの効果は筋トレ経験者については効果があるか微妙なところです。
インターセットストレッチングの取り入れ方
インターセットストレッチングの将来性は高い
正直言ってセット間の静的ストレッチについての研究は非常に少なくこのインターセットストレッチング効果について代表的に紹介されている研究は2019年の研究がほとんどです。
正直言って研究不足感は否めません。しかし、将来性は非常に高いと思います。
科学的には強度や時間によっては静的ストレッチでも悪影響が出ないことを示しています。しかし、この強度や時間についてははっきりとはしません。すくなくとも強度については自分の可動域限界まで引っ張り、ストレッチさせるのはおすすめしません。時間も30秒以上はデメリットの可能性が高いでしょう。
上手な静的ストレッチは可動域を広げる
2013年の研究ではセット間のストレッチによって筋力のデメリットなく柔軟性が向上したことを示しています。これにより可動域が広がり、結果的に筋肥大効果を高くします。
結局のところ、静的ストレッチの何がいけないのかと言うとそれで疲れるからです。セット間の静的ストレッチを取り入れる際はこれに注意しなければいけません。
例えばインターバル30秒で30秒間ずっと静的ストレッチを入れるのは間違いなくデメリットのほうが強くなるでしょう。
1番最初に行うメイン種目はできるだけ万全の状態で挑むのがおすすめです。メインセット前のストレッチはやめておきましょう。これを行うのはバイセプスカールだったり2種目目以降、重量にはあまりこだわらない種目でやるのがおすすめです。
さらにはインターバルも比較的長いほうがストレッチをしてからも休憩時間があるので筋肉を休ませることができます。さらには拮抗筋のストレッチもおすすめです。例えばダンベルプレスの後に背中トレーニングだとするとダンベルプレスのセット間で背中の筋肉を伸ばしておきます。
これをするとストレッチの疲労も十分に回復できるため効果的である可能性があります。
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