
食べ過ぎた翌朝、体重計に乗ると体重が1kg、場合によっては2kg以上増えています。お腹も膨らみ、身体はむくみ、たった一晩で太ったように見えます。ここで焦って食事を抜き、何時間も有酸素運動をする人がいます。反対に、「1日くらい大丈夫」と考えて食事量を決めず、翌日も空腹感に任せて食べる人もいます。
しかし、このどちらも食べ過ぎた翌日の正しい対処ではありません。重要なのは、増えた体重の正体を見極め、身体の食欲に任せず、1日全体の食事量と運動を意識的に戻すことです。食べ過ぎても、身体が勝手にカロリーの帳尻を合わせてくれるわけではありません。
今回の動画では、食べ過ぎた翌朝に増えた体重の正体、実際に増え得る脂肪量の目安、翌日に食べるべき食事、断食と有酸素運動の使い方、そして最短で元の状態へ戻す具体的な手順を解説します。昨日食べ過ぎた人は、今日の食事を始める前に最後まで見てください。
CH1:翌朝に増えた体重の正体
食べ過ぎた翌朝に体重が増えていても、その増加量をそのまま脂肪だと考えてはいけません。体重計が測っているのは体脂肪だけではなく、筋肉、骨、水分、グリコーゲン、そして胃や腸に残っている食べ物をすべて合わせた重量です。前日に大量の食事と飲み物を摂れば、まだ排出されていない分だけでも体重は増えます。

短期間の食べ過ぎによって最も大きく変動するのが水分です。10人の健康な男性を対象にした研究では、普段の食事に加えて1日1,500kcalを追加し、これを3日間続けました。合計では4,500kcalの過剰摂取です。その結果、体重は平均0.7kg増加しましたが、体水分も同じく0.7kg増加し、脂肪量には有意な増加が検出されませんでした。つまり、増えた体重の中心は、体脂肪ではなく水分でした。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25208693/
特に炭水化物を多く食べた翌日は、グリコーゲンと水分によって体重が大きく増えます。ご飯、パン、麺、スイーツなどから摂取した炭水化物の一部は、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして保存されます。そして筋肉では、グリコーゲン1gを貯蔵すると、最低約3gの水分が一緒に保持されます。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25911631/
筋肉に200gのグリコーゲンが追加されれば、グリコーゲン自体の200gに加えて、最低約600gの水分が保持されます。これだけで体重は約800g増えます。さらに、胃腸に残った食べ物や飲み物の重量も加わるため、翌朝の体重が1kg以上増えていても、その大部分は体脂肪では説明できません。
では、実際に増え得る脂肪量はどれくらいなのか。体脂肪1kgを約7,700kcalとして単純換算すると、前日に1,200kcalの余剰を作った場合、余剰がすべて体脂肪になったと仮定しても約0.16kgです。翌朝に体重が1.5kg増えていても、1.5kgの脂肪がついたわけではありません。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17848938/
見た目が変わる理由も同じです。水分と消化中の食べ物によってお腹が膨らみ、身体がむくむことで、一晩で体脂肪が大幅に増えたように見えます。この変化の中心は水分と消化管の内容物であり、普段の食事へ戻って消化と排出が進めば減っていきます。
ただし、「増えたのは水分だから何もしなくていい」と判断するのも間違いです。脂肪量の変化が短期間の測定で検出されなかったことは、余分に摂取したカロリーがすべて消えたことを意味しません。簡単に言えば食べ過ぎた次の日は脂肪が増えるリーチ状態。あと一歩で体脂肪として蓄積されます。
CH2:身体は食べ過ぎを自動で帳消しにしない
前日にたくさん食べれば、翌日は自然に食欲が落ちて、食べる量も減る。多くの人は身体にこのような調整機能があると思っています。しかし、実際の食欲はそこまで正確に前日のカロリーを反映しません。
健康な若い男性12人を対象にした研究では、1日目に必要カロリーと同じ量を食べる条件と、必要量より50%多く食べる条件を比較しました。参加者には食事量が増やされていることを知らせず、朝食、昼食、夕食に分けてすべて食べてもらいました。

翌日に空腹感、満腹感、食欲関連ホルモン、自由に食べた摂取カロリーを測定した結果、食べ過ぎた翌日でも、食欲と摂取カロリーには補償的な減少が起こりませんでした。前日に必要量の150%を食べたにもかかわらず、翌日の自由摂取量の差は通常条件と比べて2%未満でした。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30676152/
簡単に言うとその日にたくさん食べても次の日の食欲が減る。前の日たくさん食べたから満足感が高くなって自動的に食欲も抑えられるということはありません。
例えば、1日の消費カロリーが2,400kcalの人が50%多く食べれば、その日の摂取量は3,600kcalになります。1,200kcalを余分に食べた計算です。しかし、翌日の食欲もこの前日とほぼ同じになります。
さらにこの研究では、食べ過ぎた翌日に食事を摂ったとき、血中の中性脂肪も通常条件より高くなりました。食べ過ぎの影響は、その日のうちに終わるのではなく、翌日の代謝にも残ります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30696504/
つまり、食べ過ぎを「2kg太った」とヒステリックに考える必要もありませんが、楽観的に考えるのも危険です。基本的には人間の食欲は次の日落ちたり、次の日増えるということはありません。
なので食べ過ぎた翌日は意識的な変化が必要です。これについて紹介しましょう。
CH3:翌日の食事はこう戻す
食べ過ぎた翌日は、いわば太るリーチ状態です。体重増加の大部分が水分や胃腸に残った食べ物だったとしても、前日に作った余剰カロリーまで消えたわけではありません。ここで翌日も食欲に任せて食べれば、本当に1kg 2kgの体脂肪増加が起こってしまいます。
最も効果的な対処法。翌日はシンプルに食事量を減らしてください。まず一食抜きます。朝になっても胃が重いなら、朝食を抜くのが最も簡単です。

朝食を抜くと、昼にその分まで食べてしまうと思うかもしれません。しかし、これについて調査した研究では朝食を抜いた実験では、昼食の摂取量は約144キロカロリー増えただけで、一日全体では約408キロカロリー少なくなりました。人間は一食抜いても、減ったカロリーを次の食事で正確に取り戻しません。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23672851/
次に、残りの食事から主食の炭水化物を抜きます。炭水化物を完全にゼロにする必要はありません。野菜、豆腐、調味料などにも少量の炭水化物は含まれるため、完全なゼロは現実的ではありません。抜くのは、ご飯、パン、麺などの主食です。
つまり、翌日のルールは単純です。一食抜く。残りの二食では、ご飯、パン、麺を食べない。これを一日だけ実行します。
炭水化物が脂質よりも特別に太りやすいから抜くのではありません。余分に摂取したエネルギーは、炭水化物よりも脂質の方が効率よく体内へ蓄積されます。それでも主食を抜く理由は、普段の食事で炭水化物が占めている量が圧倒的に大きく、食事量を最も簡単に減らせるからです。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7598063/
日本人の食事では、摂取エネルギーの約55.6%を炭水化物が占め、穀類だけでも約41.5%を占めています。脂質ばかりが太る原因として警戒されますが、私たちが日常的に最も多く食べているエネルギー源は炭水化物です。脂肪分が少ないイコールヘルシー、太りにくいと思われがちですが、これは大きな間違い。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001603146.pdf
例えば、こってりしたラーメンでは脂っこいスープに目が向きます。しかし、ゆでた中華麺は100グラムで133キロカロリーあります。200グラムなら266キロカロリー、250グラムなら約333キロカロリーです。スープだけを警戒しても、麺のほうがはるかに高カロリーなこともあります。
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01048_7
食べ過ぎた日の内容を思い出してください。おそらくラーメンとご飯、寿司、ピザ、パン、スイーツなど、主食や糖質をたくさん食べてるケースが多いはずです。だから翌日は、同じ主食をいったん止めます。
ご飯を抜くのが難しければ、豆腐、千切りキャベツ、キノコ、具だくさんのスープなどに置き換えてください。まず次の日の朝を抜く、そして主食の炭水化物を抜くか、炭水化物ではない別のものに置き換える。これをしましょう。
CH4:食後に歩いて、食べた糖を筋肉に使わせる
食事量を減らしたら、次に行うのが運動です。ただし、食べたカロリーをすべて燃やそうとする必要はありません。食べ過ぎた翌日の運動は、残りの二食を食べたあとに10〜15分ずつ歩いてください。合計20〜30分で十分です。
歩くタイミングは、食事が終わってからできるだけ早い時間です。速く走る必要はありません。外を少し速めに歩く、買い物へ行く、家の中を歩く程度でも構いません。食後すぐに座り続けず、筋肉を動かすことが重要です。
健康な若者を対象にした研究では、食事開始から15分後に30分間の速歩きを行うと、そのまま座っていた場合より食後血糖のピークが低下しました。この効果は、炭水化物だけを摂取した場合でも、タンパク質や脂質を含む普通の食事でも確認されています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35268055/
食べ過ぎたあとは、同じ量の糖質を処理するために、通常より多くのインスリンが必要な状態へ傾きます。活動的な男性26人に普段より50%多く食べさせ、歩数を一日4000歩未満に制限した研究では、運動しなかったグループの食後インスリン反応が7日間で約2倍になりました。
一方、毎日45分間走ったグループでは、運動で消費したカロリーを追加で食べ、カロリー余剰を同じにしていたにもかかわらず、インスリン反応の悪化が防がれました。運動はカロリーを消費するだけではなく、筋肉に糖を使わせ、過食後の糖処理を改善します。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24167223/
ただし、食後血糖やインスリン反応が高いことが、そのまま体脂肪の増加量を決めるわけではありません。入院環境で摂取カロリーをそろえた研究では、炭水化物を減らした食事の方がインスリンは大きく低下しましたが、体脂肪は脂質を減らした食事の方が多く減少しました。体脂肪の増減を最終的に決める中心は、一日の摂取カロリーと消費カロリーです。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26278052/
それでも、食後血糖とインスリン反応は意識した方が有利です。食後に血糖値が大きく下がる人ほど空腹が強くなり、次の食事までの時間が短くなり、その後の摂取カロリーも増えることが1070人を対象にした研究で確認されています。食後血糖を整えることは直接脂肪を消す方法ではありませんが、食欲を安定させ、再び食べ過ぎる流れを防ぐために役立ちます。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33846643/
食べ過ぎた翌日に必要なのは、特別なトレーニングではありません。昼食後に10〜15分、夕食後にも10〜15分歩いてください。朝食を抜かない場合は、朝食後にも10分歩きます。
では、食べ過ぎた次の日は断食したり、何時間も有酸素運動をするのはどうでしょうか。普通に考えればそっちの方が効果が高い気がすると思いますが、この方法にはいくつかのリスクがあります。
CH5:一日断食と長時間の有酸素運動はやるな
ここまで、食べ過ぎた翌日は一食抜いて主食を減らし、食後に20〜30分歩くと説明しました。しかし、早く元へ戻そうとして、この二つを極端にしてはいけません。食事療法を極端にしたものが一日断食、運動療法を極端にしたものが何時間もの有酸素運動です。
まず、一日断食です。食べ過ぎた翌日に何も食べなければ、摂取カロリーは大幅に減ります。しかし、リスクもあります。

18人の男女を対象に、必要カロリーの25%だけを摂取する厳しい食事制限を24時間行った研究では、空腹感が一時的に強くなり、翌日の摂取カロリーは約7%増加しました。断食をすると必ず暴食するとは言えませんが、空腹を強くしてその後の摂取カロリーを上昇させる可能性があります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27806971/
断食は強い空腹と不安定な食欲を作ります。長期的なことを考えると一日中食べないのではなく、一食だけ抜いて、残りの食事から主食を抜く方が簡単です。
次に、何時間もの有酸素運動です。昨日2000キロカロリー多く食べたから、今日は2000キロカロリー消費する。この計算はやめてください。運動で表示された消費カロリーが、そのまま体脂肪の減少量になるわけではありません。運動量を増やすと空腹と摂取カロリーも増え、消費したエネルギーの一部が相殺されます。
過体重または肥満の成人198人を、運動なし、少ない運動量、多い運動量の三つのグループに分けて24週間追跡した研究があります。解析対象となった171人では、運動グループの体重減少が計算上の予測を下回り、少ない運動量で1.5キログラム、多い運動量で2.7キログラム分の補償が発生しました。
原因について調査してみると運動グループの摂取カロリーは、少ない運動量で一日約91キロカロリー、多い運動量で約124キロカロリー増加しました。代謝や運動以外の活動量が低下したことより、食欲と摂取カロリーの増加が補償の中心でした。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31172175/
長時間の有酸素運動を行えば、確かに多くのカロリーを消費できます。しかし、普段運動していない人が何時間も走ったり自転車をこいだりすれば、強い疲労と空腹が残ります。食事量が少ないにもかかわらずハードな運動をするのはかなり大変です。結局のところ摂取カロリーも上がってしまう可能性が高く、全体的にはそこまでカロリーを節約できません。
結論です。食べ過ぎた翌日は、一日断食をせず、何時間もの有酸素運動も行わないでください。一食だけ抜き、残りの食事から米、パン、麺を抜き、食後に合計20〜30分歩きます。極端な方法で一日ですべてを取り返すのではなく、再び食べ過ぎない状態を作ることが最優先です。
次のチャプターでは、ここまでの食事と運動を、食べ過ぎた翌朝から夜までの実行手順としてまとめます。
CH6:食べ過ぎた翌日の24時間リセット法
最後に、食べ過ぎた翌日にやることを簡単にまとめます。
まず、一食抜いてください。夜に食べ過ぎたなら、翌日の朝食を抜くのが最も簡単です。水やお茶は普段どおり飲みます。
残りの二食では、米、パン、麺などの主食を抜きます。肉、魚、卵、豆腐などのおかずと野菜を食べてください。ご飯が欲しい場合は、豆腐、キャベツ、キノコ、具だくさんのスープなどに置き換えます。
食事を終えたら、10〜15分歩きます。昼食後と夕食後に歩けば、合計20〜30分です。速く走る必要はありません。少し呼吸が弾む程度で十分です。
反対に、一日中何も食べない断食と、何時間もの有酸素運動は行いません。食べ過ぎたカロリーを一日ですべて消そうとすると、強い空腹と疲労によって再び食事が崩れます。
夜は追加の運動をせず、普段と同じ時間に眠ります。そして翌々日になったら、いつもの食事へ戻してください。体重がまだ増えていても、一食抜きや主食抜きを何日も続ける必要はありません。
食べ過ぎた翌日に覚えることは三つだけです。一食抜く。残りの食事から主食を抜く。食後に10〜15分歩く。
食べ過ぎたことを後悔する必要はありません。重要なのは、翌日も食べ過ぎを続けないことです。この一日で食事と活動量を立て直し、翌々日から普段の生活へ戻してください。最後にこの動画が参考になったら高評価。もっと見たいと思ってもらえたら是非チャンネル登録をお願いします。

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