低重量で高回数か高重量で低回数、どっちが効果が高いか知っていますか?
実はどちらが効果的かを測るためにたくさんの実験が行われてきました。そして、ある結論にたどり着きました。
この記事では低重量で高回数か高重量で低回数、どちらが筋肥大に効果的かについて紹介します。
日本の認識では高重量低回数が筋力(strength)で低重量高回数が持久力(endurance)と考えられています。
という2つの考え方があって筋肥大にはその間の回数(6~12)がいいとされています。
研究では筋肥大に適した回数は6~12ではなく、もっと広いことがわかっています。こちらの科学的な証拠から、重量は1RM(MAX重量)の20%以上であれば筋肥大が見込めるそうです。
低重量を高回数でやると以下のようなメリットがあります。
TUTとボリュームは筋肥大においてかなり重要なポイントです。ボリュームはセット数と回数をかけたもの(100kg1回=50kg2回)。100kgを1回上げるよりも50kg2回上げる方が簡単ですよね。低重量高回数は短い時間で高いボリュームが簡単に確保できます。さらに高回数ということはTUTも長いですし筋肉への疲労も高いです。
低重量高回数の短所としては以下です。
高重量を低回数でやると以下のようなメリットがあります。
高重量を低回数でやると以下のような短所があります。
1つ研究を紹介します。実際に低重量高回数,高重量低回数を被験者にトレーニングさせて筋肉量を測りました。結果としては以下の通りです。
1RMに関しては高重量グループのほうがかなり伸びているのに対し、真ん中のLateral Thighについては高回数グループが上回っています。これは高回数グループの総ボリュームが大きかったことが考えられます。
しかし、その他の研究ではこのような結果となっています。
これらの研究結果から、高回数と高重量にはそこまで差が無いと思うのがいいと思います。一つ目の実験では高回数グループのほうが効果は高い結果となりましたが、その他の研究ではそこまで変わらない。という結果になっているためです。
実験ではセット数は高重量グループと高回数グループとでは同じになっています。つまり、高重量グループはボリュームが低いにも関わらず筋肥大において高回数グループと同じ結果となったということです。
さらにこの研究では一貫して高重量グループのほうが筋力が成長しました。このことから、筋力に関しては重量が軽いと鍛えられるモーターユニットが少ないので筋力アップには不向きです。さらに筋力アップができないということは筋肥大に最も大切なProgressive Overloadが満たせなくなります。これはドロップセットとストレートセットについても同じです。
ほとんどの研究では実験期間は6~8週間ととても短期的です。1年後も高重量グループと高回数グループの結果は同じになるのでしょうか?
1年あれば筋力はかなり伸びているはずです。セントラルフロリダ大学の研究では高重量グループは1RMの90%であり、高回数グループは1RMの70%でした。実験期間中の1RMを仮に100kgと推定して1年で130kgに伸ばせたとしたら実験での高回数トレーニングを70kgから91kgというもっと重い重量で扱えることができますよね。筋力アップを重視することでボリュームも上げることができます。
Armistead Legge氏も高重量と高回数を組み合わせることで最大限に筋肥大と筋力アップが望めると言っています。
例えば大胸筋トレーニングが3種目あるとして、2種目は高重量でやってラストだけ高回数トレーニングをするというのがおすすめです。あくまでもトレーニングの主になるのは高重量トレーニングです。
さらに、Armistead Legge氏は高重量のメリットとして次を上げています。
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