最近流行りのeaaサプリメント、僕としては「HMBの次はEAAかよ」って感じですが果たして効果はあるのか。宣伝に書いてあることやYoutuberが言ってることは本当なのか。この記事ではそんなEAAについて論文を基に紹介します。
BCAAとHMBについての記事を見てもらった人ならわかってくれると思いますが広告や筋トレYoutuberのサプリメント紹介を鵜呑みにして購入すると大量のお金の無駄をすることになります。彼らは基本的には”効果の高いものを紹介”するのではなく”視聴者に買ってもらう”のが本心ですからね。
EAAとはEssential amino acidのことで必須アミノ酸のことです。上の画像にあるたんぱく質→アミノ酸→必須アミノ酸という順番でたんぱく質が分解されていくときの必須アミノ酸の部分です。必須アミノ酸として分類されているのは9個のアミノ酸だけですヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリンです。
下の説明をご覧のとおり、必須アミノ酸は重要です。アミノ酸は筋肉の発達と修復における役割で最もよく認識されていますが、身体はそれ以上にアミノ酸に良い効果をもらっています。そのため、必須アミノ酸の欠乏は、神経系、生殖系、免疫系、消化器系を含む全身に悪影響を与える可能性があります。
フェニルアラニンは神経伝達物質であるチロシン、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリンの前駆体です。タンパク質と酵素の構造と機能、および他のアミノ酸の生産に不可欠な役割を果たします。
バリンは3つの分岐鎖アミノ酸の1つです。つまり、分子構造の片側に分岐する鎖を持っています。バリンは筋肉の成長と再生を刺激しエネルギー生産に関与しています。
トレオニンはコラーゲンやエラスチンなどの構造タンパク質の主要な部分であり、皮膚や結合組織の重要な成分です。また、脂肪の代謝と免疫機能にも関与しています。
眠気の原因となることが多いですが、トリプトファンには他にも多くの機能があります。適切な窒素バランスを維持する必要があり、食欲、睡眠、気分を調節する神経伝達物質であるセロトニンの前駆体です。
メチオニンは代謝と解毒に重要な役割を果たします。また、組織の成長と健康に不可欠なミネラルである亜鉛とセレンの吸収にも必要です。
バリンと同様に、ロイシンはタンパク質合成と筋肉修復に重要な分岐鎖アミノ酸です。また、血糖値の調節、創傷治癒の促進、成長ホルモンの産生にも役立ちます。
3つの分岐鎖アミノ酸の最後のイソロイシンは筋肉の代謝に関与し、筋肉組織に非常に集中しています。免疫機能、ヘモグロビン産生、エネルギー調節にも重要です。
リジンはタンパク質合成、ホルモンと酵素の生産、およびカルシウムの吸収に主要な役割を果たします。また、エネルギー生産、免疫機能、コラーゲンとエラスチンの生産にも重要です。
ヒスチジンは、免疫応答、消化、性機能、睡眠覚醒のサイクルに不可欠な神経伝達物質であるヒスタミンの生成に使用されます。神経細胞を囲む保護バリアであるミエリン鞘を維持するために重要です。
トリプトファンは、体内で神経伝達物質として作用する化学物質であるセロトニンの生成に必要です。セロトニンは、気分、睡眠、行動の重要な調節因子です。低いセロトニンレベルは抑うつ気分と睡眠障害に関連していますが、いくつかの研究は、トリプトファンの補充が抑うつ症状を軽減し、気分を高め、睡眠を改善できることを示したました。(研究,研究,研究,研究,研究)。60人の高齢女性を対象とした19日間の研究では、1日に1グラムのトリプトファンがプラセボ(偽薬)と比較してエネルギーの増加と幸福の改善につながることがわかりました。
3つの分岐鎖必須アミノ酸は、疲労を軽減し、運動能力を向上させ、運動後の筋肉の回復を刺激するために広く使用されています。16人のレジスタンストレーニングを受けたアスリートの研究では、分岐鎖アミノ酸サプリメントは、プラセボと比較してパフォーマンスと筋肉の回復を改善し、筋肉痛を軽減しました。8つの研究の最近のレビューでは、分岐鎖アミノ酸の補給は、徹底的な運動後の筋肉の回復を促進し、痛みを軽減する点で、休息よりも優れていることがわかりました。さらに、研究では1日に4グラムのロイシンを12週間服用すると、トレーニング経験のない男性の筋力が向上し、必須アミノ酸が非アスリートにメリットがあることを示しています。
筋肉の喪失は、特に高齢者において、長期にわたる病気と安静の一般的な副作用です。必須アミノ酸は、筋肉の分解を防ぎ、除脂肪体重を維持することがわかっています。
寝たきりの22人の高齢者を対象とした10日間の研究では、混合必須アミノ酸15グラムを摂取した人は筋肉タンパク質合成を維持し、プラセボ群ではプロセスが30%減少したことが示されました。
いくつかの研究では必須アミノ酸サプリメントは、高齢者やアスリートの除脂肪体重の維持にも効果的であることがわかっています(研究,研究)。
いくつかの人間と動物の研究は、分岐鎖の必須アミノ酸が脂肪の減少を刺激するのに効果的であるかもしれないことを示しました。たとえば、36人の筋力トレーニングを受けた男性を対象とした8週間の研究では、1日あたり14グラムの分岐鎖アミノ酸を補給すると、ホエイプロテインやスポーツドリンクに比べて体脂肪率が有意に低下することがわかりました。
ラットの研究では、4%のロイシンを補足した食事で体重と脂肪が減少することが示されました。
しかし、分岐鎖アミノ酸と減量の間の潜在的な関係を調査する他の研究は一貫性がありません。これらのアミノ酸が減量を促進できるかどうかを判断するには、さらに研究が必要です。
詳しくは下の記事参照
完全なタンパク質源には以下が含まれます
豆やナッツなどの他の植物ベースのタンパク質源は、1つまたは複数の必須アミノ酸が不足しているため、不完全と見なされます(理由)。
この記事を踏まえてA~Dの4段階でHMBサプリメントの評価をします。Aがとてもいい,Bが良い,Cが少し悪い,Dが悪い
効果:A | |
価格:D | |
必要性:C |
レビューを見て「え!必要性Cなの!?」って感じだと思いますが残念ながらCです。理由として、研究によれば、タンパク質全体を含むサプリメントを摂取する方が、個々のアミノ酸を含むサプリメントを摂取するよりも筋肉の成長に良い場合があることが示されています。つまり、BCAAやHMB,EAAを飲むよりもプロテインやたんぱく質摂取をしてアミノ酸をバランスよく摂取したほうがいいってことですね。
このことからわかる通り効果はEAA>>BCAA>>>>HMBという感じですが補給できるたんぱく質の種類が多いので先ほどの研究を知っていれば”当たり前のこと”なんです。
EAAは効果は高いですが価格がプロテインの何倍もします(参考)。プロテインでよくね?と聞かれたらなにも反論できません。EAAのほうがプロテインよりも多少優れていますが、コストパフォーマンスを考えたらプロテインが圧勝です。先ほどの必須アミノ酸の効果はEAAだけでなくプロテインにも共通して言えることです。
EAAはBCAAやHMBと比べ効果は高いですが必要性を問われたら難しいです。
EAAがプロテインに勝っている点としては主にしたの3つです。
健康面については乳糖不耐性による腹痛や下痢をプロテインは引き起こす可能性があります。しかし、価格がプロテインの何倍もするため変える余裕がある人は買うといいと思います。ただ、メディアに紹介されているような”筋肥大に必須”や”EAAをとると体が劇的に変わる”、というわけではないので買う必要もほぼないです。
何度も言いますが、EAAでなくプロテインで十分です。
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