栄養学の専門家によるとバナナは筋トレ前後の食品として最高のものだそうです。ただし、やみくもに食べればいいのではなくトレーニング前後の何分前や本数については少しポイントがあります。この記事ではそんなバナナの効果や食事のタイミング、本数について栄養学の専門家の意見をもとに紹介します。
バナナは繊維含有量が多く、カロリーが低いため減量には最適です(糖質制限は除きます)。また、優れた炭水化物の源であり、激しいトレーニングを乗り切るのに必要なエネルギーを持っています。さらにバナナには、カリウム、ビタミンC、マンガン、ビタミンB-6も含まれています。
熟しているバナナと熟していないバナナではカロリーなどはほとんど変わりません。しかし、熟していないバナナの主成分はデンプンであり、熟していくにしたがってそのデンプンが糖に変換されます。デンプンの量はバナナが完全に熟したときに最終的に1%未満になります(ソース)。熟していないバナナのデンプンの多くは、消化されずに腸を通過する耐性デンプンです。これは、腸の健康に有益な効果があると思われる短鎖脂肪酸である酪酸を形成します(ソース)。
熟していないバナナのほうがメリットは少し多いかもしれませんが甘くないので食べづらいと思います。熟している方が個人的にはおすすめです。
バナナチップは普通のバナナの完全なる下位互換です。チップにしていることで脂肪が追加されていたり、健康状態を改善してくれるカリウムの量が1/3程度になっています。バナナチップは食べないほうがいいです。
筋トレ数十分から数時間ほどをすると、体のグリコーゲンがどんどん減っていきます。バナナは、筋肉のグリコーゲン枯渇を補充することができます。これは筋トレ後の効果ですが午前中に筋トレをする人は起床後10時間程度の断食をしているので体の栄養素が枯渇しています。なのでこの場合は筋トレ前もバナナを摂取してグリコーゲンを補給することが大事です。
研究と分析によると、毎日カリウム1.3〜1.4グラム摂取している人は心臓病のリスクが26%低いそうです(ソース)。さらに健康の専門家や栄養士によると、カリウムは筋肉が機能するために必要であり、ジムやジョギングで運動する人は少なくとも4,700ミリグラムのカリウムを毎日必要とします。運動中に大きなストレスが筋肉に降りかかるのでカリウムは使用されるため運動後に補充する必要があります。バナナにはカリウムが豊富に含まれているため、トレーニング後の食品として最適です。
Macrobiotic Nutritionist and Health Practitioner Shilpa Arora NDによるとバナナは食物繊維が多く、満腹感がありダイエットを助けます。さらに糖質の枯渇を助け、新陳代謝を高めます。
バナナを筋トレ前に食べるときはおよそ1時間前からがいいでしょう。いくら食物繊維が豊富で満腹感が高くても筋トレの3時間前に食べてしまったらこの記事に書いてある効果はほとんど受けられません。逆に筋トレの直前だと消化のスピードが筋トレに間に合わずグリコーゲンを体に補給する前にトレーニングが終わってしまいます。
筋トレ後にバナナを食べるときは30~1時間後くらいがいいです。こちらの記事でも話したとおり、筋トレ後30分以内のゴールデンタイムというのは存在しません。なので時間にはこだわらなくても大丈夫ですが、1時間前にバナナを食べて1時間トレーニングしたとして食事から2時間ほど経過していますのでカタボリックの問題もあります。なので少し間をあけてから食べるのがおすすめです。
明確に「この本数食べろ!」というのはありませんが、1~2本程度がおすすめです。大量に食べるとトレーニング中に吐き気が出ることがありますので満腹まで食べないでください。
バナナと牛乳のペアがよく言われるのは相性がいいからです。これはバナナが糖質、牛乳がたんぱく質であるためお互いがお互いを補っているからです(記事)。ただし、牛乳よりもプロテインのほうが優れていますのでバナナとプロテインが最強の相性です。