【肩トレ】筋肉を成長させるための三角筋の鍛え方,科学的な証拠あり!!


肩にある三角筋、今回はその鍛え方について科学的なデータ、そしてフィットネスの学位を持つ世界的な権威である博士のインタビューなどを参考に最高の肩の鍛え方について紹介します。沢山の人にとって今までの肩の鍛え方についての考え方が大きく変わる動画だと思います。

もちろん最初にも話した通り個人的な感想動画ではなく、この動画の情報には科学的根拠があります。肩の鍛え方が分からない人や、肩をもっと成長させたい、効率的に安全に成長させたい人は必ずこの動画を見ることをおすすめします。

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解剖学的な肩にある三角筋

肩には色々な筋肉がありますが主に三角筋という筋肉がメインです。この筋肉には3つの部位があります。

ひとつは前部、これは体の前側にあり肩関節の屈曲に関わります。フロントレイズのように腕を上げる運動から、ベンチプレスなどのプレストレーニングの運動もこの筋肉が関わります。

次は中部、この筋肉は肩関節の外転中に主に使用されます。サイドレイズが代表的な動きではありますが科学的な筋電図分析を見ると肩を外側に回転させたり、肩関節の水平外転にも三角筋中部はかなり活動していることが示されています。

ラストは三角筋後部、この筋肉は肩関節の水平外転、そして伸展で主に刺激されています。大まかにいうと腕を後ろに引っ張る運動でこの筋肉は強く活性化されているので、例えば懸垂だったり、シーテッドロウなどの背中トレーニングでもこの筋肉は強く刺激されていることがわかります。

これらの解剖学的な動きを参考に肩を鍛えましょう。

三角筋前部の鍛え方

三角筋前部は先ほど話した通り、肩関節の屈曲で刺激されるため多くの人はフロントレイズのトレーニングを行いますが実はフロントレイズはそれほど良くありません。

2000年のバスキーによって行われた三角筋の筋電図分析ではフロントレイズが三角筋前部をあまり活動させられないことが示されています。緑のフロントレイズは測定した種目の中で三角筋前部の活動が最も低く、最高の値であるミリタリープレスと41%の差が出ていて、右にあるバーベルベンチプレスやダンベルサイドレイズよりも筋肉の活性化が低いことが示されています。

加えて2014年の筋電図分析では同じように、ダンベルのショルダープレスが最も三角筋前部の活動が高く、その下のダンベルフロントレイズは20%近くも筋肉痛の活動が弱いことがわかります。

世界的なフィットネスの科学的な権威であるブラッドシェーンフェルド博士も自身のSNSで三角筋前部のためにフロントレイズをやるべきではないことを示しています。フロントレイズの効率は非常に悪く、科学的な証拠からベンチプレスとほぼ同じくらいです。

そのため、フロントレイズをやるくらいならベンチプレスをやったほうが同じだけの筋活動にも関わらずベンチプレスなら上腕三頭筋や大胸筋も刺激することができます。

三角筋前部を鍛えたい人はショルダープレス系の垂直にプレスを行うトレーニングが最も効果的です。バーベルのショルダープレスやダンベルのショルダープレスなど多くの種目がありますが少なくともフロントレイズは効果的なトレーニングのひとつには入っていません。

しかしながら、科学的なデータを見るとそもそも三角筋前部のトレーニングをする必要すらないかもしれません。menno henselmans博士は自身のインタビューで三角筋前部は唯一オーバートレーニングされている筋肉であると話しています。これは先ほどの筋電図分析からも明らかであり、ベンチプレスなどの大胸筋トレーニング、特にインクラインのプレスで強く活性化されているからです。そしてスポーツサイエンティストのmike israetel博士は自身の肩のトレーニング解説動画で三角筋前部はプレスで十分であり、ボディビルダーのほとんどは中部と後部の発達が停滞すると話しています。

そしてmichael gundill博士のボディビルダーと筋トレをしない一般人との肩の筋肉のサイズを比較した2002年の調査では前部は5倍もボディビルダーのほうが大きかったにもかかわらず、中部は3倍、後部はたった+10~15%であることが示されています。

そのため、menno henselmans博士は肩の鍛え方についてのインタビューで前部はオーバーヘッドプレスやアイソレーションなどで三角筋前部を鍛える必要すらないと話しています。もちろんショルダープレスを行わないよりは行ったほうがいいですが、それを3setやる時間があるなら中部や後部に割り当てたほうが効率的に肩のバランスよく成長させることができるでしょう。

加えて博士は肩のケガのほとんどは三角筋のバランスが取れていないことによって起こるものであると主張しています。そのため、中部と後部に相当自信がある人でない限り前部を鍛える必要性は無く大胸筋トレーニングで十分だと考えていいです。

三角筋中部の鍛え方

三角筋中部も前部と同じく間違った鍛え方が非常に多い筋肉です。この筋肉を鍛えるうえで重要な運動は肩関節の外転で横に腕を上げる運動です。しかし、menno henselmans博士によるとサイドレイズは正しいやり方でやらない限り良い種目ではないと話します。ある研究によるとサイドレイズの動作中に三角筋中部によって生み出される力を100%とすると前部は約75%もの活動が報告されているようです。さらにこれは筋トレ経験のない人が対象であったため三角筋前部が中部よりも優勢なトレーニーが行うともっと前部の活動は強くなる可能性が高いようです。michael gundill博士の調査からも分かる通り多くのトレーニーは前部のほうが優勢であるため中部を鍛えるサイドレイズが実は三角筋前部がかなりアクティブになってる可能性がかなり高いです。

これは先ほど紹介したバスキーのEMGでもサイドレイズが前部をフロントレイズ以上に活性化していることからもわかります。

そのため、サイドレイズ中は三角筋中部に出来るだけ負荷を集中させる必要があります。この改善方法は非常に簡単です。肩の屈曲の運動を減らすだけです。つまりサイドレイズ中にフロントレイズ感を無くせば三角筋中部に負荷が集中します。

肩の屈曲を無くす方法はダンベルが自分のカラダよりも出来るだけ前に出さないことです。

2020年の筋電図分析ではボディビルダーにサイドレイズを行わせたところ、肘を曲げたり腕を前に出すと三角筋中部ではなく前部が大幅に活動的になるようです。

これは普通に考えてみれば当たり前のことです。腕を前に出すことでフロントレイズに近くなります。さらに肘を曲げることもダンベルが前に出てフロントレイズに近くなります。ちょっとイメージしずらいかもしれませんが肘を伸ばしてまっすぐにウエイトを持ち上げたら肘と同じ位置にダンベルが配置されます。しかし肘を曲げると曲げている分、肘よりもダンベルが前に出るためフロントレイズに近くなります。

バスキーの2000年に行われたサイドレイズ中の肘の角度と三角筋中部のEMG分析でも60度以上、肘を曲げているほど三角筋中部の活動が大幅に弱くなっていることがわかります。しかし、10度程度肘を曲げても筋活動はほとんど変わらないので少し曲げただけで筋活動は大きく落ちるわけではありません。もちろん肘を伸ばしてフロントレイズみたいに腕を前に出していたら意味がありません。

そのため、肘をロックする必要はありませんが出来るだけ肘を伸ばす必要があります。曲げても10度程度で外見的にはまっすぐに見えてロック寸前の角度と考えていいでしょう。そして腕を出来るだけ横から上げることで三角筋前部に負荷が抜けることを防ぎます。

完全に横からレイズさせるのが理想ですが人間の関節の運動は真横からレイズをすることを得意にしていません。これはリラックスしたときに腕は体のラインに剃るのではなくやや前方に出ていることからも明らかです。

肩の運動について調べた古い筋電図分析ではこのことが示されています。肘を曲げたりやや前に出すことで肩関節のストレスが軽減されます。しかし、それと同時に中部の活動は大幅に落ちることも記載されています。

最も快適なサイドレイズは大体30度程度前方に腕を出すことです。この腕を前に出した状態でサイドレイズをしたほうが三角筋中部の筋線維的に良いという情報もありますが、それを示すデータはなくむしろその逆。解剖学的、そして科学的なデータからもこれをするとフロントレイズに近くなるため三角筋前部がかなりアクティブになります。なので完全に真横はムリっていう人はほんの少しだけ腕を前に出すのがは構いませんが理想は腕を真横から出すことなのを忘れないでください。肩関節の外転の向きとサイドレイズを完全に同じにします。

加えて肩関節の外転としてもうひとつポイントがあります。それはウエイトを持ち上げる高さです。

1990年に行われた研究では肩関節の外転中の筋肉の活性化について調べました。最初の30度を見てください。三角筋中部、茶色っぽい色の丸印ですがこの筋肉は30度まではおとなしく、活性化されるのは45度以降です。そのため、インクラインダンベルサイドレイズやエゴリフターたちが好きなほとんどダンベルを上げていないサイドレイズは三角筋中部ではなく回旋腱板の筋肉を鍛えるトレーニングです。

上腕を肩の高さまで上げていても肘が曲がっている場合はダンベルがほとんど上に上がっていないため三角筋中部はあまり活性化されていません。

マイケルイェシス博士によると三角筋中部は肩の高さから頭の上の位置が最も活発であり肩の高さで止めることは肩関節の柔軟性と筋肉の発達を制限してしまうようです。

そのため、肩関節の外転で三角筋中部を鍛えるときは出来るだけ上に上げるようにしましょう。

ただし、menno henselmans博士が言うようにサイドレイズで手を下に向けたまま外側に開くようにサイドレイズを可動域の限界まで行うとある地点で腕を真上には上げられなくなります。腕がワンピースに出てくるMr.2の背中のスワンのようになります。これよりももっと上に上げるためには親指を上にしたり手のひらを向かい合わせにすると真上に腕が上がるようになります。

そのため、肩関節の外転中は肩に不快感が出ない程度出来るだけウエイトを上に持ち上げる意識で行うと三角筋中部にとって最高の効果を生み出します。ある高さで無理だと思ったら親指を上にして肩を回転させることで最大限の可動域を確保できます。

三角筋後部の鍛え方

三角筋の後部は肩関節の水平外転や伸展など腕を後ろに引く動作で主にアクティブになります。これは背中と一致しているため背中トレーニングのほぼすべての種目で三角筋の後部は刺激されています。しかしながら、michael gundill博士の調査からも示されている通り、背中トレーニングのみでは三角筋後部は十分ではありません。三角筋前部は大胸筋トレーニングで十分でしたが三角筋後部には後部のトレーニングが必要です。

筋電図分析によると三角筋後部トレーニングの王様はリバースのフライですが、三角筋後部の運動に加えて肩を外側に回転させる動きを追加すると中部と後部の活動がより強くなる可能性があります。

リバースマシンフライのグリップを調べた研究では、この回転動作が加わることにより回内グリップよりもニュートラルグリップのほうが中部と後部の活動が強くなることを示しています。

そのため、トレーニングで肩の刺激を高めるためにはこの運動を意識するといいです。ケーブルフェイスプルでも上から下に引っ張ったり真横から引っ張るのが主流ですが、下から上に引っ張ることで肩が外側に回転し中部と後部の活動が強くなります。

特に背中トレーニングでは伸展や水平外転は使用されています。なかなか三角筋後部が成長しない人は伸展や水平外転で三角筋後部が刺激することが苦手な可能性があり、トレーニングでは僧帽筋や広背筋など背中の筋肉に逃げている可能性があります。水平外転や伸展に加えてこの肩を外側に回転させる運動を追加するだけで三角筋後部の成長スピードがかなり上昇する可能性があります。

水平外転を使う三角筋後部のトレーニングでも肘を曲げることにメリットはありません。三角筋中部と違い、前部に逃げたり他の部位に刺激が集中することはありませんが肘を曲げると可動域が減少します。肘を曲げながら行ったリアレイズは肘が自分の肩と同じ高さに上がってもダンベル自体がほとんど上昇していません。

サイドレイズでもリアレイズでも肘を曲げることでダンベルとの距離が短くなります。これによりモーメントが短くなることで倍以上の重いダンベルを扱うことができますがそれはカラダの勢いを使っていることとあまり変わりません。肘を伸ばすことで重量は落ちますが可動域が広くなることで大幅に筋肥大効果が上がります。

肩にある三角筋トレーニングで重要なのはまずは中部や後部を優先するべきです。前部のトレーニングも無駄ではありませんが優先順位はかなり低い筋肉です。筋トレ時間は有限であるため前部をトレーニングする時間があるのなら中部や後部を優先させるのがいいでしょう。

中部の鍛え方については肘をほんのわずかに曲げる程度で出来るだけ自分の横からレイズをすると三角筋中部に負荷が集中します。サイドレイズでも意外と三角筋前部の活動はかなり高く、ちょっとした間違いで中部よりも活動的になる可能性が高いです。フォームを確認するためには横に鏡を置いて見ながら行うといいでしょう。

ダンベルを自分の肩と同じ高さに上げるのは最低条件です。自分の肘の高さではなくダンベルであることに注意しましょう。ただ、三角筋中部の活動を考えると多くの人にとってはそれよりも高く腕を上げたほうがいいです。おすすめの種目であるバタフライサイドレイズについては解説している動画があるので知りたい人は概要欄のリンクから飛んでください。

後部についてはリバースグリップのフライマシンが王様ですが、肩を外側に回転させる運動も加えるとより三角筋後部が発達しやすくなります。この種目も肘を曲げたりせずにサイドレイズと同じように行いましょう。おすすめのボリュームについては前部は0set、1週間に3set程度やるのは良いと思いますが基本的には中部や後部が十分と思う人でない限りそこまで必要ではないでしょう。

中部や後部は最低10set以上を目指してください。基本的に50setとか超えてなければオーバーワークの心配はないので10set以上ならやれるだけやったほうがいいです。特に肩のトレーニングはダンベルがあればできるので家でやれる人はボリュームをかなり稼ぐことができます。もちろん高頻度でやるのも重要です。これは何セットやるかなどのボリュームよりも大事なことです。全身トレーニングが最高の筋トレ法であるように頻度は高いほど筋肉は成長する可能性が高くなります。家でトレーニング出来るので肩は毎日鍛えるようにするといいかもしれません。

注意点としては無理して重い重量を扱わないでください。サイドレイズなど正しいフォーム、広い可動域でできていれば3kgとか5kgのダンベルで十分です。肩はケガしやすい部位のひとつでもあるのでフォームを優先させてコントロールできる重量で行い、重量に挑戦する場合は細心の注意を払ってトレーニングしましょう。

Parker Fitness

今までの失敗,そして成功から科学的な文献を基にすると筋肉の付き方が全く違うことに気づきました。 それを皆さんにも経験してほしくYoutubeなどで科学的なアプローチで効果的な筋トレ法を紹介しています。