家トレしてるのに、体が変わらない。これ、かなり多いです。毎日腕立てしてる。腹筋もしてる。ダンベルも買った。なのに見た目がほとんど変わらない。
すると多くの人はこう思います。やっぱり家トレでは筋肉はつかないんだ、と。
ですが、それは違います。家トレでも筋肉はつきます。これは科学的に証明されており、実際に体を変えている人もいます。
ただし、家トレ特有の、やってしまいがちなミスをすると成長が止まってしまいます。
今日は、家トレで筋肉がつかない人、またはつく人に多い5つの共通点を科学的に解説します。もし1つでも当てはまっていたら、体が変わらない原因はかなり明確になります。
家トレでは筋肉がつかない。そう思っている人はかなり多いです。ですが、これは半分正解で半分間違いです。たしかに家トレは、やり方が悪いと変化が出にくいです。ですが、家トレそのものに筋肉がつかないという根拠はありません。
実際に、腕立て伏せとベンチプレスを比較した研究では、条件を揃えて限界近くまで行った場合、筋肥大に大きな差がなかったと報告されています。
つまり、腕立て伏せのような自重種目でも、負荷設定さえ適切なら筋肉は十分成長し得るということです。
脚も同じです。自重スクワットのような種目でも、段階的に負荷を高めていけば、筋力や筋肉量の向上は確認されています。
家トレはどうしても事務よりも軽い負荷になりがちですが、ここで重要なのは、重さそのものではありません。筋肉は、どこまで強い刺激を受けたか、に反応します。
軽い負荷でも、限界近くまで追い込めば筋肥大は起こる。これは近年の研究でも繰り返し示されています。
つまり、家トレで変わらない原因は、家でやっていることではありません。家で、弱い刺激のまま終わっていることです。
家トレは弱い環境、筋肉がつきにくい環境、ジムの劣化版ではありません。やり方の差が、そのまま結果の差になりやすい環境です。だからこそ、このあと話す5つの落とし穴がかなり重要になります。
家トレでかなり多いのが、回数だけを追いかけるパターンです。
腕立て30回できるようになった。次は50回。100回達成。腹筋も200回。こうなると、多くの人は成長している感覚になります。ですが、ここには大きな落とし穴があります。
回数が伸びることと、筋肉が大きくなることはイコールではありません。
もちろん回数が増えること自体は進歩です。ですが、筋肥大を狙う場合、それだけでは不十分なことが多いです。
軽い負荷でも限界近くまで行えば筋肉は成長すると話しました。これは事実です。ですが、ここには限界があります。
研究では、負荷が極端に軽くなると筋肥大効果は下がりやすく、特に1RMの30%以下では効率が大きく落ちる可能性が示されています。【研究表示:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28834797/】
1RM30%という数字は難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば、かなり軽すぎる負荷です。多くの場合、40回、50回、あるいはそれ以上できてしまうような強度です。
つまり、40回も50回も余裕でできる腕立てを繰り返しているなら、筋持久力トレーニングにはなっていても、筋肥大効率は高くない可能性があります。
家トレでは特に、回数が増えると達成感が出ます。今日は100回できた。昨日より20回多い。これは気持ちいいです。ですが、達成感と筋肥大効果は別です。
もし30回以上できる腕立てを淡々と繰り返しているなら、次にやるべきは回数追加ではありません。リュックで加重する。など負荷を追加することによって1回あたりの負荷を高めることが大事です。
家トレで停滞する人はほとんどの場合このパターン。加重を一切していない。逆に家トレで伸び続ける人は負荷を上げることを意識しています。
家トレでかなり多いのが、スマホやテレビを見ながらトレーニングすることです。
動画を流しながら腕立て伏せをする。SNSを見ながら休憩する。セットの合間に通知を確認する。テレビを見ながらなんとなくスクワットをする。家ではこれが自然に起こりやすいです。
ですが、これは想像以上に結果を下げやすいです。
理由はシンプルで、これをすると集中力が切れるから。
筋トレで重要なのは、ただ動くことではありません。筋肉に対して、どれだけ強い刺激を与えられたかです。そのためには、ある程度きつい領域まで追い込む必要があります。
限界から遠いトレーニングでは、高閾値運動単位、つまり大きく強い筋線維まで十分に動員されにくくなります。軽い刺激で余裕を残して終われば、筋肉への成長シグナルは弱くなりやすいです。
実際、近年のメタ分析でも、限界に近いセットほど筋肥大効果が高い傾向が確認されています。
つまり、テレビを見ながらの腕立て伏せ。スマホを触りながらのスクワット。これで本当の意味で追い込める人はかなり少ないです。
まだいけるのに止める。呼吸が苦しくなる前に終わる。意識が画面に向いていると、こうなりやすいです。
さらに起こるのが、長すぎる休憩時間。本来60秒のつもりが、スマホを見て3分、5分経っていた。これもかなり多いです。
同じ20分でも、集中して6セット行う人と、スマホを触って3セットしかやらない人では、刺激量も密度も変わります。
家トレ最大の敵は、器具不足ではありません。集中不足です。
解決策はシンプルです。トレーニングの15分から20分だけ、スマホを伏せる。通知を切る。セット間タイマーだけ使う。テレビは消すか、BGM程度にする。これだけでも追い込みの質はかなり変わります。
家トレは自由度が高いです。だからこそ、集中環境を作った人が伸びます。ながら家トレで変わらない人はかなり多いです。短時間でも、集中して限界に近づけた家トレのほうが、体は変わります。
家トレでかなり多いのが、フォームが雑になることです。浅いスクワット。反動だけの腕立て伏せ。勢いで回数を稼ぐ腹筋。家では誰にも見られないため、これが起こりやすいです。
回数さえこなせばOK。とにかく動けばOK。こうなってしまう人はかなり多いです。ですが、フォームの乱れは結果を大きく下げます。
筋肉は対象筋にどれだけ負荷が乗ったかが重要です。
たとえばスクワットです。同じスクワットでも、浅く上下するだけでは脚や臀部への刺激は弱くなりやすいです。
実際、研究では深いスクワットのほうが、浅いスクワットより下半身の筋肥大に有利な傾向が報告されています。【研究:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6977096/】
別の研究では浅くしゃがんだスクワットは筋肉の成長がほとんど確認できませんでした。
腕立て伏せも同じです。浅く小さく上下するだけでは、大胸筋が伸ばされる局面が少なくなり、刺激効率は落ちやすくなります。
さらに、勢いを使って回数を稼ぐフォームも要注意です。
体重や体は上がっても、筋肉がしっかり仕事をしたとは限りません。反動を使えば一瞬は楽になりますが、その分、筋肉が張力を出している時間は減りやすいです。
つまり、回数は増えても刺激は増えていない。これが家トレでかなり多い失敗です。
特に家トレでは、ジムのように大きな鏡がないことも多く、自分のフォームを客観的に確認しにくいです。気になる人は、スマホで横や斜めから撮影して確認するのがおすすめです。
自分では深くしゃがんでいるつもりでも浅い。胸を張っているつもりでも丸まっている。これは撮影するとかなり気づけます。
ただし、ここで注意点があります。撮影はフォーム改善には有効ですが、SNS投稿が目的になると逆効果になることがあります。
インスタ投稿やSNSでは、見栄えのする高重量、派手な回数、すごそうに見える動きに寄りやすいです。いわゆるエゴリフティングです。
浅いスクワットでも重さがあれば強そうに見える。反動だらけでも高重量ならすごそうに見える。ですが、見た目のインパクトと筋肥大効果は別です。
動画映えのためのトレーニングになると、対象筋への刺激より、他人からどう見えるかが優先されやすくなります。
家トレは負荷が軽くなりやすい環境です。だからこそ、フォームの質がさらに重要になります。解決策はシンプルです。回数を減らしてでも、1回の質を上げることです。
深く下ろす。反動を使わない。狙った筋肉で動かす。トップでも力を抜きすぎない。これだけで家トレの質はかなり変わります。
20回の雑なスクワットより、10回の丁寧なスクワットのほうが価値が高いことはかなり多いです。
家トレは器具差より、フォーム差が結果になります。
回数をごまかせても、筋肉はごまかせません。
家トレでかなり多いのが、頻度が低いことです。
週末だけまとめてやる。気が向いた日に30分だけやる。週1回しっかりやれば十分だと思っている。こういう人はかなり多いです。
ですが、週1回ではかなり非効率です。家トレにおいて、特にこれはおすすめしにくい頻度です。
家トレの強みは、器具の豪華さではありません。頻度の上げやすさです。
移動がいらない。着替えも最小限。ジムの営業時間も関係ない。5分でも始められる。これだけ条件が揃っている環境はかなり強いです。
つまり家トレは、週1回長時間やる環境ではなく、短時間を高頻度で積み重ねやすい環境です。そして実はこっちの筋トレのほうが勝ち組なんです。
筋肥大において、週あたりの総ボリュームが重要なのは広く知られています。さらに、そのボリュームを複数日に分けることで、1回あたりの質を保ちやすくなります。
実際、研究レビューでも、トレーニング頻度を増やすことで筋肥大に有利となるケースや、少なくとも同等以上の効果が示されています。【研究表示:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27102172/】
さらに最近は、1回のセッションで各筋肉に対して6〜8セットを超えたあたりから、追加セットの筋肥大効率がかなり下がる、いわゆるジャンクボリュームになりやすいことも指摘されています。
つまり、腕立ての日を週1回1時間まとめてやるより、10分〜15分を週3回、週4回に分けたほうが、刺激の質も効率も高くなりやすいです。
たとえば時間が取れない人でも、朝10分、夜10分に分けるだけでも十分です。1時間通しで疲れ切った後半より、短時間で集中したセットを複数回積み重ねるほうが質は上がりやすいです。
家トレでは、時間がないからできないということはかなり起こりにくいです。5分でもできる。1種目だけでもできる。ここが家トレ最大の強みです。
だからこそ、週1回しかやらないのは、せっかくの家トレ環境を活かせていません。
家トレで体を変えたいなら、まず頻度を上げることです。完璧な1時間を1回より、10分を3回、4回のほうが結果につながりやすいです。
家トレは、長時間頑張る人より、こまめに筋トレをする人が勝ちやすいです。家トレ最大の武器は、自宅であること。だからちょっとずつ筋トレできるコトです。それを活かせていない人はかなり多いです。
家トレでかなり多いのが、種目数が少なすぎることです。
腕立て伏せだけ。腹筋だけ。スクワットだけ。毎回同じ1種目をひたすら繰り返す。こういう人はかなり多いです。
自重トレーニングがジムトレーニングに対して劣りやすいポイントの1つが、ここです。器具が限られるため、です。
たとえば胸なら、月曜日も腕立て伏せ。火曜日も腕立て伏せ。水曜日も腕立て伏せ。脚なら毎回スクワット。こうなりやすいです。
もちろん、最初のうちはそれでも伸びます。ですが、特に家トレは、刺激の種類が少なくなりやすいです。だからこそ、種目バリエーションが重要になります。
実際、2021年の研究では、各部位を1種目固定で行うグループと、各部位を複数種目で行うグループを比較したところ、多くの部位で複数種目グループのほうが高い筋肥大効果が確認されました。
つまり、胸を毎回腕立て伏せ1種類だけで鍛えるより、複数の種目を行ったほうが伸びやすい可能性があります。
でも器具内から腕立て伏せしかできない。それでもOK。家トレでもこれは可能です。実は腕立て伏せでも脚を上げたデクラインのものにするだけで別の種目扱いになるんです。
普通の腕立て伏せ。足を高くした腕立て伏せ。ディップス。こうして少し変えるだけでも刺激はかなり変わります。
とはいえ、多すぎても逆効果です。種目を増やしすぎると、1種目あたりの質や進歩管理が雑になりやすいです。おすすめは、各部位2〜3種目程度です。これなら刺激の幅と継続性のバランスがかなり良いです。
毎日同じ腕立て100回より、胸を2〜3パターンで鍛えたほうが体は変わりやすいことがかなり多いです。例えば今日は腕立て伏せ、明日は脚を上げたデクラインの腕立て伏せ。これだけの変化で筋肉の成長が促進されます。
家トレで体を変えたいなら、努力量だけでなく、種目の幅も広げるべきです。
ここまで、家トレで変わらない人に多い落とし穴を話してきました。
同じ負荷を続ける。スマホを見ながらやる。フォームが雑。頻度が低い。種目数が少ない。これらを直すだけでもかなり変わります。
では、実際にどう組めばいいのか。ここでは、多くの人におすすめしやすい家トレの基本テンプレートを紹介します。
結論から言えば、家トレは1回長時間より、短時間を高頻度で回すほうがかなり強いです。
おすすめは、週3回〜週5回。1回15分〜30分です。もちろん1時間以上やっても構いませんが、先ほども言ったように完璧な60分を週1回やるより、質の高い20分を週4回やるほうが結果につながりやすいです。
たとえばA日とB日に分けるならこうです。Push Pull Legを1日で行います。
A日。腕立て伏せ、ダンベルロウ、ブルガリアンスクワット。
B日。ダンベルフライ、懸垂、ルーマニアアンデッドリフト。
これを交互に回すだけでも十分強いです。この20分は朝10分、夜10分というようにわけてもOK。
そして最も重要なのは、毎回少しでも前進することです。
前回15回なら16回。簡単なことかもしれませんが、これが家トレで筋肉を増やす本質です。
家トレで失敗する人はこの負荷を上げることを忘れてしまいます。おおよそ30回できたら加重しましょう
特別な器具は必要ありません。高級なジムも必要ありません。必要なのは、続けやすい構成と、少しずつ強くすることです。
家トレは簡易版の筋トレではありません。正しくやれば、体を変えるには十分強い手段です。