筋トレは裏切らない。これは迷信です。同じ筋トレをしても、結果は全然違います。
一緒に筋トレしてる友達と、筋肉のつき方が全然違う。種目も、重量も、回数も、頻度も同じ。同じメニューを、同じ時間やっているのにです。
この原因は何でしょうか。
全く同じことをしてるのに違いが出るのは、一緒にいない時間に何をしてるかです。
多くの人は、筋トレしていない時間で、自分の努力を台無しにしています。
今日は、**全く同じトレーニングをしても結果が変わってしまう「筋トレを台無しにする7つの習慣」**を科学的データと共に徹底解説します。
エネルギー不足は、せっかくの筋トレを台無しにする最も代表的な原因です。どれだけ質の高いトレーニングをしても、筋肉を作るための材料が足りなければ結果は出ません。
まずカロリー不足について。筋肉の成長や維持にはエネルギーが必要であり、エネルギーが不足した状態では筋トレの効果は大きく制限されます。2021年のメタ分析では、体重維持カロリーより500kcalを超える赤字になると、筋肥大へのマイナス影響がはっきり現れます。
断食や極端なエネルギー制限のようにほとんどカロリーを摂らない場合、筋トレのプラスを相殺するだけでなく、筋肉を減らしてしまう可能性も高くなります。
加えて極端な食事制限による空腹は筋肉が直接破壊される可能性はほぼゼロですが、空腹状態で筋トレを行うと、空腹感による不快感で集中力や出力が落ち、結果としてトレーニングパフォーマンスが低下することはあります。
体重維持カロリーから500kcal以上の食事制限は逆効果です。
次にタンパク質不足。多くの人は「食事+プロテイン1杯」で足りていると思いがちですが、これでは筋肥大に必要な量に届いていないケースがほとんどです。
タンパク質が不足すると、どれほど良いトレーニングをしても成長量は大きく制限されます。研究でも、タンパク質不足によって筋タンパク合成反応が20〜30%低下することが示されています。
信頼性の高い文献では、筋肥大を最大化するためには体重1kgあたり1.6g以上のタンパク質摂取が推奨されています。計算が難しい人は、プロテインを2〜3杯を目標することで必要量に近づけます。
カロリーとタンパク質。このどちらか一つでも不足していれば、筋トレは簡単に台無しになります。筋トレの内容を疑う前に、まず材料が足りているかを確認してください。
睡眠は、筋肉の成長において最も過小評価されている要素のひとつです。どれだけ正しい筋トレをしても、睡眠が不足すると筋肉はうまく成長しません。
2018年の研究では、被験者がに一晩まったく眠らない状態を作ったところ、わずか1日で筋肉の分解反応が促進され、同時に脂肪の蓄積を促すホルモンのレベルが上昇していることが確認されました。つまり、睡眠不足は体を「筋肉を壊し、脂肪を溜めやすい状態」に一気に傾けます。
また、睡眠不足はトレーニングの質にも影響します。睡眠が足りないと集中力や神経系の働きが低下し、結果として扱える重量や出力が落ちやすくなります。これは機械的緊張の低下につながり、筋肉の成長をさらに妨げます。
睡眠不足は筋肉を破壊し、筋肉の成長を制限します。回復が追いつかず、筋肥大に必要な反応が継続的に抑えられます。
では、どれくらい寝ればいいのか。多くの科学的データや専門家は、最低でも7時間以上の睡眠を推奨しています。ただし、どうしても時間を確保できない人もいると思います。その場合は、睡眠時間よりも睡眠の質を高めることが重要になります。
睡眠の質を下げやすい代表的な要因は、就寝前30分以内の電子機器の使用、アルコール摂取、そして就寝6時間以内のカフェイン摂取です。特にアルコールは、早く眠れる感覚があっても、睡眠の質そのものを大きく低下させることが分かっています。
睡眠は休息ではなく、筋肉を成長させる工程そのものです。睡眠を削った状態で筋トレを続けると、せっかくの努力は簡単に台無しになります。
週に何回か飲みに行く場合、体が筋肉をつきづらくする反応を起こします。問題なのは飲酒によってタンパク質摂取後の血中アミノ酸濃度が低下する可能性があるという点です。これは筋肉の同化反応、つまり筋肉の成長にマイナスの影響を与えることを示唆しています。
2015年のレビューでは、アルコール摂取が筋肉の分解を促進する可能性が示されています。筋タンパク合成は筋肉を作る力、分解は筋肉を壊す力です。合成が下がり、分解が増える方向への変化は、筋肥大にとって明らかに不利です。
加えて、このレビューでは、定期的なアルコール摂取によって筋肉がタンパク質摂取やウエイトトレーニングによる同化刺激に対して長期的に鈍感になる可能性も報告されています。つまり、同じトレーニングと栄養摂取をしていても、頻繁にお酒を飲む人は、そうでない人より筋肉が成長しにくくなるということです。
重要なのは量とタイミングです。体重1kgあたり0.5gを超えるアルコール摂取量で、デメリットが顕著になるという点です。例えば体重70kgの人であれば、純アルコール量35g以上が目安になります。ビールで考えると、アルコール度数5%の場合、およそ875mlが一つの基準です。
ビールならグラス3杯、ワインならワイングラス3杯、ウォッカならショットグラス3杯程度を目安に抑えること。そして毎日飲まないでください。タイミングについては、筋トレとアルコール摂取の間にできるだけ時間を空けることです。朝に筋トレして夜に飲むなど、時間を空ければ空けるほど影響は小さくなります。最低6時間は空けることで、アルコールの影響はかなり抑えられます。
過度の有酸素運動は筋肉の成長を制限する可能性が高いです。ウォームアップ、クールダウンで少しやる程度では問題になりませんが、筋トレと有酸素運動を同じ比率で行うと筋肉の成長を制限する可能性が高いです。
有酸素運動の問題はまず、パフォーマンスを低下させる可能性があるコト。ウエイトトレーニング前、または途中でウォーキングより強度の高い有酸素運動ルーティンを入れるとその疲労によってパフォーマンスが低下する可能性が高いです。
そしてもうひとつは体の適応によっておこる干渉。これは複数の研究で確認されています。
ある研究ではバイセプスカールを被験者に行わせて筋トレ後、すぐにバイクマシンで有酸素運動を行うグループと筋トレ24時間後に同様の有酸素運動を行わせたところ、筋トレ直後に有酸素運動を行ったグループの上腕二頭筋のサイズは24時間後のグループと比較して半分程度しかありませんでした。
有酸素運動は量やそのタイプによっては筋トレ効果を大きく制限する可能性があります。
有酸素運動をするとき意識してほしいことはまず強度です。レビューによるとランニングは最もこの影響が大きいことがわかっています。ウォーキングや早歩き程度に変えるのがいいでしょう。そしてタイミング。レビューペーパーによると筋トレと有酸素運動の間隔を最大6~8時間は空けるべきであると示されており理想的には24時間空けることを推奨しています。有酸素運動と筋トレは別の日にやるのがいいでしょう。
ボディビルダーやアスリートの中には疲労感や回復のためトレーニング後に冷水シャワーを浴びる人も多いです。
ただし、。その多くは「感覚的にラクになる」という話であって、筋肉が本当に回復しているかとは別問題です。2023年に発表された最新のメタ分析です。この研究では、筋肉痛ではなく、生理学的な回復能力や筋肉の成長そのものに注目して、アイスバスが筋トレ後の体にどう影響するかを調べました。
その結果、筋トレ後のアイスバスは効果は大きくないものの、筋肉の成長を妨げる方向に働くことが分かりました。具体的には、筋肉のアナボリックシグナルや筋タンパク合成が低下し、回復にとっても必ずしもプラスではありませんでした。
この原因が血管の収縮です。血管は筋肉に栄養やホルモンを運ぶパイプですが、アイスバスのように運動直後に急激に体を冷やすと血管が収縮し、この流れが遮られます。
注意してほしいのはこれは冬のトレーニングでも同じです。アイスバスしてないから大丈夫と思っていませんか。
筋トレで熱くなったからといって冬に薄着のままジムから帰ったり、体が冷えた状態を放置するのも、筋肉の成長という点ではデメリットが大きくなります。体が冷えることで血管が収縮し、せっかくの筋トレ効果を自分で削ってしまいます。
レビューによってもわかってるように筋トレ後にクールダウンは不要で回復やパフォーマンスにメリットはないことがわかっていますが、筋トレ後は、体を冷やさないことを意識してください。ジムでシャワーを浴びる場合は、冷水ではなく30度以上の暖かいシャワーにする。変えるときは冬場は厚着をする。こうしたシンプルな対策だけで、筋肉が成長しやすい環境を守ることができます。
専門家によると、体内の水分量がわずか2%減るだけで脳が収縮し、集中力や神経筋のパフォーマンスが低下すると指摘されています。筋トレ中はほぼ確実に汗をかくため、何もしなければ体内の水分量はどんどん減っていきます。つまり、トレーニング中の水分補給は必須です。
ただし、水分はトレーニング中だけ意識すればいいわけではありません。筋肉の成長や維持そのものに、水分摂取量は大きく関わっています。
5602人を対象にした大規模な研究では、除脂肪体重、つまり筋肉量と1日に必要な水分量と関係していることがわかりました。これを考えると、筋肉を成長させたい人ほど、水分摂取は重要になるということが分かります。
実際筋肉には筋線維だけがあるわけではありません。たくさんの水分も含まれています。これが少ないと筋肉が細く見えたり筋肉の力をうまく発揮できない可能性が高いです。
専門家によると筋肉の成長を目的とする場合、毎日およそ3〜4リットルの水分摂取が目安になります。もちろんこの量は「水」である必要はありません。
ジュースやスポーツドリンク、お茶やダイエットソーダでも十分です。重要なのは、結果として体内の水分量を維持できているかどうかです。
筋トレの効果を最大限に受け取りたいなら、毎日3〜4リットルの水分摂取を意識してください。これだけで、集中力、出力、トレーニングの質が安定し、筋肉の成長を確実に後押しできます。水分不足は地味ですが、気づかないうちに筋トレを台無しにしてしまう要因のひとつです。
筋トレをしているのに、なぜか筋肉が増えにくい。その原因がトレーニングでも栄養でもなく、体脂肪率そのものにあるケースは少なくありません。
よくあるアドバイスに「一度太ってから筋トレした方がいい」「脂肪をつけてから筋肉に変えた方が効率がいい」というものがありますが、**科学的には成立しません。**体脂肪を増やすほど、筋肉は成長しづらくなります。
2019年のレビューでは、太り過ぎの人は筋トレに対する同化抵抗性、つまり筋タンパク合成反応が弱くなる傾向が示されています。重要なのは、「太っている方が筋肉が増える」というプラスのデータがほぼ存在せず、マイナス方向のデータだけが存在していたという点です。
加えてホルモンの面でも不利になります。特に男性では、体脂肪率が高いほどテストステロンが低下しやすい。2021年の大規模データでは、テストステロンが高い男性ほど筋肉量が多く、体脂肪が少ない傾向が確認されています。
つまり、太っている状態は、筋肉が増えにくい条件を自分で揃えてしまっている可能性があります。少なくとも体脂肪率が20%を超えると、同化抵抗性、ホルモン環境の悪化、余剰カロリーが脂肪に回りやすい条件が一気に揃います。20%を下回る体脂肪率がおすすめです。
重要なのは、筋トレよりも、筋トレしていない時間の方が長いという事実です。
同じトレーニングをしても結果が変わるのは、日常生活で、筋トレの効果を削っているかどうかの差です。
まず皆さんの体を筋トレの効果を100%受け取れる体にしてください。