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【1%しか知らない】これをすると筋肉が10年間成長し続けます!科学的根拠アリ!

【1%しか知らない】これをすると筋肉が10年間成長し続けます!科学的根拠アリ!


筋肉の成長は3か月で止まります。

トレーニングを開始するとほとんどの人は1か月で自分の変化に気が付きますが、それは徐々に遅くなっていきます。最初は1か月で筋トレの効果を感じられたのにそれが半年に一回になり、1年経っても自分の体の変化を感じなくなる人もいます。

実際これは科学的に裏付けられています。2017年のアメリカで行われたレビューペーパーではすべてのトレーニーが絶望する声明が発表されました。このレビューでは複数の研究デ-タをまとめて筋肉が停滞するまでにかかる時間を調査し、筋肉の成長の時間経過を調べる一連の研究に基づいて筋肉の成長の大部分が最初の3か月以内に達成される可能性が高いという結論を出しました。

どういうことかというと、あなたが構築したその筋肉量のほとんどは筋トレを始めてから3か月以内で成長した分である。言い換えれば筋肉の成長は3か月でほとんど停滞してしまうということです。

しかしながら、これはある状況下でのみ起こってしまう現象です。

ある状況下でのみとはいってもこれは非常にたくさんの人に起こっています。筋トレの効果を最近感じられていない人はこのケースに陥っている可能性が極めて高く、そしてその状態に気づかずなってしまっている人も少なくありません。

しかし、どういうことをすると筋肉の成長が停滞してしまうのか。さえ理解していれば筋肉を10年でも20年でも成長させることは可能です。

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停滞する原因

なぜ筋肉の成長は停滞してしまうのか。これは主に筋肉の合成シグナルの鈍化だといわれています。筋肉が成長するメカニズムはこうです。あなたがウエイトを持ち上げることで筋線維に機械的な緊張がかかります。

その機械的な緊張に筋肉は「このままだとやばい」ということで成長します。しかし、機械的な緊張に適応することで成長するということはそれと同時に機械的な緊張への耐性も付いてきます。つまり筋肉を成長させればさせるほど機械的な緊張に筋肉が適応している証拠で強い耐性があることを裏付けています。

これはどんな人でも避けて通れない現実で、トレーニング業界では収穫逓減と呼ばれます。

筋トレ初心者の頃は筋肉量もありませんが、機械的な緊張への耐性もないため少し筋トレをすれば簡単に筋肉は成長しますが、上級者になれば筋肉量はありますが、その分機械的な緊張への耐性もあるためちょっとやそっとでは成長しなくなります。

機械的な緊張への耐性をあなたのウエイトトレーニングで与える緊張が下回ってしまうと成長は止まります。先ほど紹介したレビューに基づくと、トレーニング歴おおよそ3か月ほどでウエイトトレーニングで与える機械的な緊張が筋線維の持つ耐性と釣り合ってしまうようです。

日本で行われた研究ではトレーニング経験のない男女37人の被験者に全身を鍛えるトレーニングメニューを実施させました。メニューの内容としては6種目を1~3set、8~12rep、週3回、12週間行いました。

結果として被験者はトレーニングの8週目から大腿四頭筋の成長率が大幅に下がり停滞を経験しました。さらにこのタイミングで大腿四頭筋と同様に上腕三頭筋の停滞を経験しました。

そして2015年のイングランドで行われた研究ではレッグエクステンションを6set、8rep、1RMの75%、週に3回、6週間行った結果、トレーニングを始めて3週間で外側広筋が十分に成長しましたが、3週間目から6週間までの間ではそれほど筋肉を成長させられなかったことを発見しました。

ここまでを見ると停滞からは逃げられないと思うかもしれません。しかし、データを分析すると筋肉の成長を増加させ続ける方法が見つかります。次のチャプターではこの停滞させない方法を紹介していきます。

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停滞させい3つのポイント

プログレッシブオーバーロード

最も単純で効果的な方法はトレーニング量を増やすことです。筋肉の成長が停滞してしまうのはウエイトトレーニングで与える機械的な緊張が耐性を下回っている場合に起こりますが、それならその耐性を超えるトレーニングをすればいいだけの話です。

皆さん一度はこんなグラフを見たことがあると思います。これはトレーニングボリュームと筋肉の成長を表したグラフです。このグラフを見るとトレーニング効果は0setから上がり続けていることがわかりますが、あるポイントを境にその上昇率が止まり、その後徐々にトレーニング効果が落ちていきます。

そのため、トレーナー、ボディビルダー、Youtuberの中には1週間で20setがベストでそれ以上やっても意味がない、逆効果になるという人もいるため、何年も20setでトレーニングボリュームを固定してしまう人も少なくありません。

しかし、これは停滞というゴールに一直線に走っています。

筋肉の適応というのはおおよそ半年ほどで終わります。つまり、毎週20setで1年以上筋肉を鍛えている人はほとんどの場合適応が終わっており、20set分の成長をしているすでにしている可能性が高いです。そのため20setで何年も鍛えていても筋線維はすでにその分の耐性が十分ついているため成長が止まってしまっています。

その場合、トレーニング量を増やしましょう。2024年の10月に公開されたメタ分析では「特定の筋肉グループをどれくらい鍛えると筋肉の成長が最大化されるのか」について調査が行われました。その結果、メタ分析によると各筋肉毎週40setを超えても筋肉の成長効果は上がり続けることを発見しました。

別の2022年の3月アメリカの研究では体重の2倍以上のスクワット、平均165kgのバックスクワットが可能な筋トレ経験豊富な被験者研究前と比べてセットを追加するようにします。結果として大腿四頭筋を最も成長させたのは以前よりも+6set追加した被験者であり、最も結果が悪かったのは+1~4set追加したグループでした。

この結果は先ほど紹介した理論と一致します。筋肉が毎週20setに耐性をつけたのなら次は21set、22setをやればそれを上回る機械的な緊張が筋肉にかかるため成長します。

ただし、この方法はひとつの問題点があり、トレーニング量を永遠に増やさなければいけません。例えば毎月1setずつ各筋肉のトレーニング量を増やしていくと1年で12setとなり、筋トレ全体で言うと60set以上のトレーニングセットの増加になります。

これは現実的に不可能です。トレーニング時間はほとんどの人にとって1~2時間ほどなので仮に毎日2時間トレーニングしたとしても各筋肉は30setあたりが限界だと思います。

そのため、効率的にトレーニングで与える機械的な緊張を増やしたい場合、まずやるべきことは筋力の向上です。

例えばベンチプレス100kg10回できる人が次の週で11回できるようになった場合、トレーニングセットが全く同じでも大胸筋にかかる機械的な緊張は100kg分増えたことになります。つまり、筋肉を成長させるのと同時に筋力を伸ばすとセットを増やさなくても筋肉にかかる機械的な緊張を増やすことが可能です。

ある研究ではベンチプレスを被験者に指示して24週間のトレーニングプログラムを行わせました。24週間の中で研究者は3週間ごとにベンチプレスの最大筋力と大胸筋の厚みを測定したところ、筋力が上がるたびに大胸筋が成長していることがわかりました。

筋肉の成長を止めたくない人は、筋肉に与える機械的な緊張を徐々に増やしていきましょう。特に筋力を伸ばしていくことは何のリスクもなく機械的な緊張を増やすことができます。特に筋肉の成長が止まってしまっているクライアントの方に話を聞いてみるとかなりの割合でそもそもトレーニングの最大筋力や最大回数がほとんど伸びていないケースが多いです。

トレーニング初心者の頃はただウエイトを持ち上げれば筋力は勝手に伸びていったり、筋肉がつくと思いますが、それを超えるとそう簡単にはいかなくなります。

筋力を増やすためには積極的に記録に挑戦していくことが重要です。60kgが5回持ち上げられたら次は6回、または62.5kgに挑戦していくことが本当にプログレッシブオーバーロードでは大切になります。

高重量はケガしそう、潰れるのが怖いという人は10rep以上できる重量で回数を増やしていくとより安全です。筋力を伸ばせば効率的に筋肉に与える機械的な緊張を増やすことができます。

休憩

筋肉の成長が止まってしまっている人の多くはパフォーマンスが停滞していることが多いです。

毎週5日、6日、もしくは毎日トレーニングすることは非常に素晴らしいことですが、定期的に休んでいますか?最新のデータでは毎日筋トレしてなくても半年、一年と頑張り続けると筋トレ効果がどんどん薄くなっていく可能性があることを示しています。

2023/6に公開されたデータではオフについて筋肉量と筋力の増加を直接測定したデータが得られました。平均3.5年のトレーニング経験を持つ被験者39人が休憩グループと通常グループに割り当てられます。両方のグループは月曜と木曜に上半身、火曜と金曜に脚を鍛える上下分割を週4回実行しました。

通常グループは9週間トレーニングを継続的に行い、休憩グループは4週間連続で鍛えて、1週間休んで4週間トレーニングしました。結果として両グループはほぼ同様に筋肉が成長していることを発見しました。

これを見るとオフを作っても作らなくても意味がないと思う人もいると思います。実はそうでもありません。

長期的なオフ、ディロードについての研究ではほぼ筋トレ効果は同じでした。ただし休憩グループは筋トレを1週間休んでいたため通常グループと違ってこの部分に空白が空いていました。トレーニングボリュームが休憩期間でごっそり抜けており、11%もトレーニング量が低いことがわかりました。つまりトレーニングのオフを作ると少ないトレーニング量で筋肉がより成長する可能性があります。

2012年の研究でも3週間の休憩をはさむグループのトレーニング量は25%少ないことがわかっていますが、筋肉の成長効果は両グループで同様でした。

それではなぜこういった現象が起こるのでしょうか。大きな原因の一つに筋トレ効果の停滞です。

2012年の研究のグラフをもう一度見てみると、24週間ずっと鍛え続けるグループは筋トレ効果が徐々に低くなっていることがわかります。逆に3週間のオフを入れた被験者はその後爆発的に筋肉が成長しており、25%トレーニングボリュームが少なくても同様に筋肉が成長することを示しています。

なぜ筋トレ効果は停滞するのか。一番の原因はパフォーマンスの低下だと考えられます。最初の研究では休憩をはさむグループは11%トレーニングボリュームが少ないことがわかりましたが、トレーニングのセット数としては20%も少ないことを示しています。

なぜセット数とトータルボリュームが等しくならなかったのか。それはパフォーマンスです。休憩をはさんだグループはトレーニングを継続させ続ける被験者よりもパフォーマンスが高く、1セット当たりのVOLが高いことがわかります。

実はトレーニングを休みなく継続させていくとパフォーマンスが停滞したり、どんどん落ちていく可能性があります。これはトレーニングによる疲労が蓄積していき、関節や筋肉が消耗することが原因ですが、1週間以上の休憩をはさむことでこの疲労を抜くことができます。

パフォーマンスの停滞は筋肉の成長にかなり深い関係があります。先ほど紹介したように筋肉を成長させ続けるためにはプログレッシブオーバーロードのように最大重量または最大回数を増やす必要がありますが、それが停滞してる場合は一度トレーニングを1週間程度休むのがいいでしょう。

一貫性を維持しながらメニューを変える

トレーニングの刺激の種類を変えることも筋肉の成長を停滞させない方法です。

これは多くの人が聞いたことがあると思いますが注意が必要です。

どんな人でも一度は「筋肉の慣れ」について聞いたことがあり、ずっと同じメニューだと筋肉が負荷に慣れてきて停滞してしまうというものです。そのため、フライやダンベルのプレス、マシンのプレスなどいろんな種目を取り入れて筋肉に新しい刺激を入れることが筋肥大には重要だと信じている人もいます。

2019年の研究では筋トレ種目を頻繁に変えるマッスルコンフュージョンと呼ばれる鍛え方について調べました。この研究ではずっと同じ種目をやり続ける固定エクササイズグループとコンピュータからランダムに表示される種目を行うランダムグループで筋トレ経験のある被験者に8週間トレーニングを行わせました。

結果としてランダムグループも固定エクササイズグループも筋肥大,筋力アップ効果は同じでした。

これを聞くとどっちでもいいのかと思う人も多いでしょうが、この研究で被験者はプログレッシブオーバーロードを指示されていませんでした。ベンチプレスの筋力アップ効果についてのメリットについてのレビュー研究でも実現されているように、基本的には筋力を上げたい場合はその種目をたくさん行うのがベストです。ベンチプレスを上げたいならベンチプレス,スクワットを上げたいならスクワットをたくさんのボリュームで行います。これはパワーリフターがその種目を多くやることからもわかる通りです。

つまりこの筋力アップの性質を考えると筋トレ種目を頻繁に変えるグループは結果的にその種目のセット数が少なくなるので筋力アップには不利です。研究のデザインは固定エクササイズグループにとってフェアではありませんでした。

実際多くの研究や専門家の間では筋肉の成長にとっては「変化」よりも「一貫性」が重要であると考えられていますしかし2021年の研究では大胸筋のトレーニングとしてフラットバーベルベンチプレスのみをやっていた被験者よりもインクラインベンチプレスやデクラインプレスなど3種類でトレーニングしていた被験者のほうが筋肉が成長していたことを示しているように、1つの種目をやり続けるよりもいくつかの種目をメニューに組み込んだほうが筋肉の成長が最大化される可能性があります。

3か月おきにトレーニング種目の変更がおすすめです。ただし、トレーニングメニューすべてを変えるのではなく3種目やっているなら1種目だけ変更させたり少しずつ変えていくと筋肉の成長を維持することが可能です。

筋肉の成長は3か月で停滞する。これは紛れもない真実です。この原因は筋線維の耐性がウエイトトレーニングでの機械的な緊張を上回ってしまうためですが、これを予防して、筋肉を成長させ続けるためにはより高い機械的緊張を筋肉に与えましょう。

そのためにはセットを増やしていくことも重要ですが、持ち上げられる重量や最大回数を増やしていくことが最も重要です。ただ、パフォーマンスは筋肉の成長にかなり深い関係があります。これが停滞してしまっている人は一度1週間トレーニングを休んでみるとパフォーマンスが回復する可能性が高いのでやってみてください。

そして筋肉を成長させ続ける人はトレーニングも基本的には一貫性が重要ですが、少し変化を加えたほうがいいでしょう。すべてを変えるのではなく少しずつ変えていくと筋肉の成長が促進されます。

Parker Fitness

今までの失敗,そして成功から科学的な文献を基にすると筋肉の付き方が全く違うことに気づきました。 それを皆さんにも経験してほしくYoutubeなどで科学的なアプローチで効果的な筋トレ法を紹介しています。