背中の厚みが欲しいならこれをやれ!僧帽筋 三角筋後部 脊柱起立筋の最強種目と筋トレ法を科学的に徹底解説!

背中の厚みが欲しいならこれをやれ!僧帽筋 三角筋後部 脊柱起立筋の最強種目と筋トレ法を科学的に徹底解説!


背中のボコボコ感を出すためには背中の広がりではなく厚みを作るのが最適です。しかし、厚みの筋肉は懸垂などの種目ではなかなか鍛えることができず、筋肉の特性を理解していなければこの筋肉は成長しません。

この記事では科学的なデータを基に効果的、かつ確実性の高い背中の厚みのトレーニング法を紹介します。

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解剖学的な背中の厚み

背中の筋肉は多い

背中にはかなり多くの筋肉があります。有名な部位で言うと広背筋や僧帽筋がありますがそのほかにも菱形筋や大円筋があり紹介しきれないくらいの筋肉があります。たくさんの筋肉があるため背中トレーニングでは各筋肉を狙った種目を作らなければいけないのかと思う人も多いと思いますが、実際のところそれぞれの筋肉の解剖学的な運動はかぶっていることも多いのですべての筋肉を区別しなければいけないというわけではありません。

パーカーフィットネスは背中の筋肉を広背筋,僧帽筋,脊柱起立筋,三角筋後部の4つに分けて考えることを推奨しています。というのもこの4つの筋肉は背中の中で最も外見的に重要であり、これらの筋肉を強く活性化させる解剖学的な運動も他の筋肉に関わっているためです。

例えば広背筋の近くには大円筋という筋肉がありますがこの二つの解剖学的な働きはほとんど同じです。

つまりサイズ的には広背筋のほうがはるかに大きいため広背筋を意識してトレーニングしておけば外見的に背中の広がりも効率的に成長しますし大円筋も十分発達します。

背中の厚みの筋肉

そして、背中の厚みは4つの中で僧帽筋、脊柱起立筋、三角筋後部の3つが特に重要です。この3つが背中の厚みのサイズの大部分を決定するといっても過言ではありません。

特に注意してほしいのが僧帽筋、この筋肉は筋電図分析を見ると大胸筋のように上部、中部、下部の筋繊維があります。しかし、MRI測定を行った研究によると僧帽筋の上部は首の筋肉の大部分であるため僧帽筋の上部は首、中部と下部は背中と考えるのが理にかなっています。

僧帽筋の上部は肩をすくませる肩甲骨の挙上、中部は肩甲骨を寄せる内転、下部は下に下げる下制にも関わりますが重要な運動は中部と同じく内転です。

三角筋後部は腕を外側に開く肩関節の水平外転、脊柱起立筋は腹筋トレーニングの逆、背中を反らす脊椎の伸展が代表的な運動です。背中の厚みを鍛えるときは肩甲骨の内転、肩関節の水平外転、脊椎の伸展この3つを意識しながら鍛えると解剖学的な筋肉の働きにのっとった鍛え方になるため筋肉の出力を最大化し筋肉を効率的に成長させます。

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背中の厚み鍛え方

水平プルにこだわる

背中の厚みを成長させるためには、前から後ろに引っ張る運動にこだわるのがおすすめです。これは解剖学的な解説でも厚みにとって重要と解説した筋肉は前から後ろへの運動が多いことがわかると思います。実際これは多くの科学的なデータでも裏付けられており、上から下に引っ張るラットプルダウンや懸垂よりもロウなどの後ろに引っ張るトレーニングでの筋活動が高いことがわかっています。

三角筋中部のトレーニングでは腕を前に出したりせずに真っすぐダンベルを持ち上げたほうが筋肉の活動が高いことを示しているように、背中の厚みを鍛えるときも真っすぐ後ろに引っ張るようにしましょう。

真っすぐ引っ張るときに重要になるポイントとしてはまずは姿勢、ボディビルダーの影響で体をやや起こしてダンベルを引っ張っている人が多いですがこれは真っすぐではなくやや斜めに引っ張っていることになります。これは負荷の100%が僧帽筋の中部や下部にかからず、他の筋肉に逃げてしまっていることを意味します。

例えばダンベルロウでは背中と地面を平行にして引っ張ったほうが負荷の100%を背中の厚みに使うことができます。

そして次のポイントはグリップ。背中の厚みを作るときはベンチプレスのような回内グリップで引っ張ったほうがメリットがあります。例えばダンベルロウではかなり多くの人がニュートラルグリップでやっていますがこれをすると真っすぐというよりもやや曲線を描いた軌道になります。これはニュートラルグリップにすることで脇が閉じて肩関節の伸展になるため、広背筋にとっては効果的ですが厚みにとってはあまり効果的ではありません。

筋電図分析でも脇を閉じて伸展が強い種目は広背筋の活動は増えても僧帽筋の活動は下がっていることが示されています。

脇を90度に開いてウエイトを持ち上げると肩のインピンジメントがかかるので人によっては痛みや違和感を感じることがあります。そのため、少し脇を閉じるくらいは全く問題ありませんが最低でも回内グリップでやって45度以上は開いて引っ張ることをおすすめします。

下部と上部に分けるを使う

パーカーフィットネスは背中の厚みは下部と上部に分けることを推奨しています。下部は脊柱起立筋と僧帽筋、上部は僧帽筋と三角筋後部です。これは一種目だけでは3つの筋肉全てを最高レベルで活性化できないためです。

まず上部について、僧帽筋と三角筋後部。これについては水平外転を使った種目が最適です。筋電図分析を見ると僧帽筋についてはリバースフライがバーベルのベントオーバーロウよりもはるかに筋活動が高いことがわかります。そして、三角筋後部についても多くの研究でリバースフライが最適であることが示されています。

 

そのため、リバースフライは僧帽筋と三角筋後部をかなり高いレベルで活性化させますが脊椎の伸展が一切ありません。筋電図分析にも示されている通り脊柱起立筋は背中を反らせる運動で最も強く働くため、リバースフライではほとんど成長しないのは理にかなっています。

 

下部のトレーニングではロウをすることで僧帽筋と脊柱起立筋を活性化させることができます。ただし、単純に地面と背中を平行にして引っ張っても脊柱起立筋は収縮しないので後ろに引っ張るのと同時に脊椎を伸展させると脊柱起立筋が収縮します。

正しいフォームで鍛える

スポーツサイエンティストのmike israetel博士は自身の記事で地球上の約5%だけが正しいフォームでトレーニングされていると書いているようにロウは特にミスが多い種目です。

特に多いのが先ほど話したようにスタートポジションで地面と背中を平行にしていなかったりグリップが逆手だったりニュートラルグリップであることもありますがチートが非常に多いです。

チートというのは体の勢いを使って持ち上げることを指し、ゲームのチートとあまり意味は変わりません。ズルをして持ち上げているということです。ロウでは引っ張るのと同時に背中を反らせると脊柱起立筋が収縮するといいましたが、問題なのは背中を反らせる勢いを利用して引っ張っていることです。

高重量のベントオーバーロウをしている人を見てみるとかなり多くの人がこの体の勢いを使ったウエイトを引っ張っている傾向があります。これをすれば持ち上げているようには見えますが実際筋肉にはあまり負荷はかかっておらずフォームが崩れてケガのリスクだけが増えます。

さらにこういったフォームはストレッチと広い可動域を殺します。この2つは最新の科学的データから筋肥大にとって重要と認められているため、これを無くすトレーニングは重いウエイトは扱えるかもしれませんが筋肉の成長という結果には結びつきません。

素早く持ち上げようとするとチートがかなり使いやすくなるため、ロウの時は少しゆっくり目にコントロール出来る重量でトレーニングするとチートが使いづらくなります。

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背中の厚み最強種目

バーベルロウ

バーベルロウは代表的なロウトレーニングであり、背中の厚み下部を強く刺激します。バーベルであるためダンベルよりも回内グリップで持ち上げやすく、細かい重量設定ができます。そしてアメリカの運動評議会の筋電図分析でもロウトレーニングは僧帽筋中部を懸垂やラットプルトレーニングよりもはるかに強く活性化することがわかります。

この種目の筋力アップは間違いなく筋肉のサイズにも影響を与える可能性が高いので、背中の厚みを最大限発達させたい場合はバーベルロウの重量を追跡して力を伸ばしていく努力をするのがおすすめです。

例えば昨日40kgが5回上がったから今日は42.5kgを5回目指すというようにメニューを組むと厚みがどんどん成長します。この種目はフォームにかなり注意が必要です。この種目はマシンのロウなどと違って支えがないことから不安定になり非常に腰を痛めやすい種目でもあります。

リフティングベルトをつけてもOKですが、リフティングベルトをつけても適切なフォームは必要ですし、正しいフォームで行えばリフティングベルトなしでも安全に鍛えることができます。

まずグリップについて。水平内転に近い運動にするためにも回内グリップで必ず持ちましょう。逆手でたまにやってる人がいますがそのやり方は僧帽筋の活動を弱くして広背筋に逃がしています。ただ、ロウで背中の広がりを鍛えるのは多くの問題点があるため逆手でやっても広背筋にとっていい種目ではないのでどちらにも中途半端です。

握力を使うため、背中の筋肉の負荷に集中したい人はストラップ系を使うのがおすすめです。手幅としては肩幅以上でワイドにしすぎないようにしましょう。狭すぎるとフィニッシュ付近で背中の力が使えなくなり、ワイドすぎるとウエイトを引っ張る距離が短くなり、可動域が狭くなります。

多くの人にとってはベンチプレスと同じ手幅というのがわかりやすいと思います。

そして、脚のスタンスは出来るだけ狭くしてバーベルを引っ張りましょう。バーベルを引っ張る距離は背中の地面の高さに依存するため、足幅が広いと背中と地面の距離が短くなり、狭くすると長くなるためストレッチが強くなり可動域の問題から筋肉がより成長しやすくなります。

そして、非常に重要なポイントですが引っ張るのと同時に背中を反らせます。普通に背中と地面を平行にしながら引っ張ると僧帽筋は高い活動を示しますが脊椎の伸展がないため脊柱起立筋はあまり働きませんが反らせることによって筋肉が収縮します。

mike israetel博士の推奨するフォームのようにまずは背中を丸めて強いストレッチをかけます。腰を丸めると危険じゃないのと考える人もいると思いますが、このフォームは腰ではなく背中だけを丸めてストレッチさせます。下腹部は力を入れて丸めないようにしますが背中は脱力してストレッチさせましょう。

そしてフィニッシュでは背中を反らして引っ張ります。この時非常に多い間違いが下半身の筋肉の力を使ってしまうことです。デッドリフトでは股関節の力を使って状態を起こしますが、このバーベルロウとは少し違うことがわかるとおもいます。バーベルロウは背中だけを反らして持ち上げるため腰はほとんど動きません。

この脊柱起立筋の収縮と下半身の力を使うことは紙一重であるため脊柱起立筋を収縮させているつもりが実は普通にチートだったということも少なくありません。重要なのはこの種目は腰から上しか動かさないということを忘れないでください。

この種目は片方20kgのプレートでトレーニングをしてる人がかなり多いですが脊柱起立筋とストレッチ、広い可動域を意識した適切なフォームでやると片方5kgのプレートでも十分トレーニングになります。まずはフォームを確認しながら軽い重量でやるのがおすすめです。

リバースケーブルフライ

上部を狙う種目ではリバースケーブルフライがおすすめです。筋電図分析を見ても僧帽筋、三角筋後部にとってはリバースフライのような種目が最適である可能性がかなり高いです。特に三角筋後部にとってはロウでは可動域とストレッチポジションに問題があります。三角筋後部が最も強く働く水平外転運動はおおよそ180度が最大可動域ではありますがロウは90度程度しか可動域がなく、ストレッチポジションもカットされています。

これによってロウでは三角筋後部は成長が不十分である可能性が極めて高いことが考えられます。そのため、ほぼ180度あるケーブルのリバースフライが最適です。物理的な方向を考えるとスタートは横方向、フィニッシュは前から後ろの力が必要であるため、スタートは体を前に出してフィニッシュでは体を後ろに下げると三角筋にとってベストな物理的方向になります。

この種目も体を後ろに下げる力を使ってウエイトを引っ張ってしまいやすいことに注意してください。

最低でも腕が180度真横に開くまで引っ張りましょう。この種目も強いストレッチと可動域を生むため高重量は必要ありません。肘を出来るだけ伸ばして行うのも非常に重要なポイントです。高重量を扱おうとしてストレッチを無くしたり肘を曲げたりしないように注意が必要です。

グリップについてはニュートラルグリップでわずかなメリットを研究では確認しましたが被験者に強い個人差がありました。そのため、個人的に好きなグリップでOKです。僕の場合は回内グリップで握るのが好きなのでそのタイプでやっていますし、ニュートラルグリップが好きな人はハンドルをつけるのがいいでしょう。

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筋トレメニュー

筋トレメニューとしては背中には広がりと厚みがあるので広がりと厚みを10setずつ確保して合計20set程がおすすめです。mike israetel博士が言うように広がりと厚みのバランスのためには基本的には1:1でメニューを構築すると両方を兼ね備えた背中になります。厚みの種目では広がりは成長しにくいですし、広がりの種目では厚みの筋肉には不十分です。

厚みのトレーニングは三角筋後部にとっても最適であるため、三角筋後部のトレーニングと厚みのトレーニングは同じと考えてOKです。

筋トレ頻度については高頻度で鍛えたほうが成長しやすいというのが証明されており、筋トレ頻度についての議論もほぼこれで決まってるように見えます。そのため、出来るだけ筋トレするたびに鍛えたほうが良いです。

背中全体の筋トレメニューとしては厚み3setを週5回を目標にするのがおすすめです。種目としてはバーベルロウとリバースフライを交互に行って上部と下部をバランスよく発達させましょう。回数についてですが今までのボディビルの歴史としては6~12repくらいがベストとされてましたが、科学的データからこれはもはや迷信といってもいいです。

高重量も低重量も必要であるため8repくらいの高重量でやったり、20rep以上の低重量でやったほうがはるかに成長しやすくなります。特にボリューム至上主義の現代の科学からすると低重量のほうがボリュームが高い傾向にあるため20rep以上はかなり重要なものになります。

パーカーフィットネスとしてはバーベルロウは8~12repくらいのある程度重い重量でやってリバースケーブルフライは20repの高回数でやるのがおすすめです。必ず最初にストレッチを感じて、最後に収縮させます。1repごとにこの2つを必ず感じるようにしてください。無理に高重量のウエイトを扱う必要はなく、紹介した2つの最強種目をやってもストレッチと可動域を制限していれば思った効果は出ないということは間違いありません。

Parker Fitness

今までの失敗,そして成功から科学的な文献を基にすると筋肉の付き方が全く違うことに気づきました。 それを皆さんにも経験してほしくYoutubeなどで科学的なアプローチで効果的な筋トレ法を紹介しています。