【胸トレ】大胸筋の最強過ぎるおすすめ3種目,科学的証拠アリ!

【胸トレ】大胸筋の最強過ぎるおすすめ3種目,科学的証拠アリ!


大胸筋は最も人気の部位の一つであり、種目数も大量にあります。大胸筋を鍛えたいけどどんな種目をやればいいのかわからないという人、そしてもっと大胸筋を成長させる方法を知りたい人へ、今回はおすすめ大胸筋トレーニング種目を3つ、科学的な根拠とともに紹介します。

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解剖学的な大胸筋の運動

大胸筋は肩関節に関わる筋肉です。基本的には胸骨から伸びている部位と鎖骨から伸びている部位の2つに構成されますが、筋繊維の向き的に3つに分類されることもあります。

主に腕を上にあげる肩関節の屈曲、これはlow to highのケーブルフライが主な運動です。これは大胸筋の上部は下から上に伸びているため、大胸筋上部を鍛えるためには理想的な運動です。

そして、腕を真横に閉じる肩関節の水平内転、マシンフライの運動は完全にこの運動です。

これは大胸筋全体、特に中部を活性化させます。大胸筋は上中下すべてが横方向に伸びており、中部は真横に近いため水平内転がこの部位には重要です。

3つ目は肩関節の内転。腕を高い位置から下に下げます。これはhigh to lowのケーブルフライが代表的な運動です。これは大胸筋の下部は上から下に伸びているため、下向きにプッシュすると下部が強く刺激されます。

大胸筋トレーニングで非常に重要なポイントは水平内転を重視した運動をメインにメニューを構築することです。フィットネスの科学者であるmenno henselmans博士は水平内転、いわゆる中部狙いのたくさんトレーニングをしたほうが大胸筋は効率的に成長すると話しています。

大胸筋のトレーニング種目を3種目与えられたらほとんどの人は上部,中部,下部狙いの種目を行います。詳しく知りたい方は科学的な大胸筋の鍛え方についての動画が概要欄にあるのでそちらを見てほしいんですが上部狙いや下部狙いの種目は大胸筋全体の成長にとって効率が悪いため、全体を鍛える中部狙いの種目をたくさんやりましょう。

一般的な上から下に引っ張るケーブルクロスオーバーは下部の刺激は増えていますが上部と中部の活動は大幅に減ってる可能性が高いため下部が明らかに成長してなくてバランスが悪いという人はのぞいてほとんどの人は屈曲や内転の運動が強い種目をやるべきではありません。

そのため、この動画では上部狙いや下部狙いなどはなく、大胸筋全体を鍛えるおすすめ種目について紹介します。基本的には紹介する種目をたくさんやるのがおすすめです。

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腕立て伏せ

意外と難しい腕立て伏せ

最初は腕立て伏せ。最も一般的な運動で、家でトレーニングしてる人のほとんどが行っている種目です。筋トレ経験者には過小評価されがちな運動ではありますが、2018年の研究では23人の被験者をプログレッシブオーバーロードを意識して重量をどんどん追加する腕立て伏せとベンチプレストレーニングで比較しました。

結果としてベンチプレスと腕立て伏せで筋肉の成長に有意な差はなく、腕立て伏せでもベンチプレスと同様に大胸筋を成長させることを示しています。

ただし、ジョエルシードマン博士によると腕立て伏せは世論の考えとは違い、高度で初心者向きの運動ではないと解説されているように間違った鍛え方が多いのと重要なポイントを押さえられていない人が非常に多いため注意が必要です。

腕立て伏せは筋トレ初心者の人が高い割合で採用されているトレーニングではありますが正しくやれている人は多くありません。

手幅を広げすぎない

ひとつ目の間違いは手幅です。一般的な常識として手幅がワイドのプレスは大胸筋,手幅が狭いプレスは上腕三頭筋と言われています。これは腕立て伏せに限らずベンチプレスでも同じですが科学はこのワイド=大胸筋という情報を支持していません。

2005年の研究では肩幅と同じ広さとワイド,ナローの腕立て伏せで比較したところ大胸筋と上腕三頭筋の活動が最も高かったのはナローでした。

加えて2017年のベンチプレスの研究でもワイドとミドル、ナローでは大胸筋と上腕三頭筋の筋活動は変わらなかったことを示しています。

そのため、ワイドにすると大胸筋という情報は科学的な信頼性が高い情報ではありません。加えてワイドにすることで可動域が減少します。広い可動域は科学が筋肥大のために重要と認めている要素であるためウエイトを持ち上げる距離が狭くなることは間違いなく筋肥大効果を低下させます。

フィットネスの研究者でパワーリフターであるグレッグ博士によると筋肉を構築する場合は肩幅の1.5倍が適していると話しています。そのため、ベンチプレスや腕立て伏せなどのプレス動作のおすすめの手幅としては肩幅と同じもしくはそれよりもこぶしひとつ分くらい広い手幅をおすすめします。

加重をしない

そしてもう一つ重要なポイントは重量を追加することです。腕立て伏せで良くある間違いは加重についてです。腕立て伏せは筋トレ初心者で家トレの人がかなり高い割合で行います。筋肉の成長を制限してしまう腕立て伏せは家に器具がないので重量を追加せず、ずっと自重の腕立て伏せを行うことです。

基本的には科学的なデータによると高回数も低回数も筋肥大効果は同じボリューム下なら変わらないことを示していますが、あまりにもウエイトが軽すぎると筋肥大効果が大きく低下します。

2018年の研究では1RMの80%,70%,40%,20%でトレーニングを行わせたところ80〜40%まではほぼ同じ筋肥大効果であることがわかりますが20%では大きく低下していることがわかります。

自重の腕立て伏せをやり続けると数か月で簡単に40回以上できるようになると思います。その場合は強度が足りていない可能性があるため、例えば重いバックパックを背負うとかウエイトプレートを背負ったりして負荷を上げるべきです。腕立て伏せのスピードを上げて負荷を上げる人もいますが、そのやり方は筋肉の緊張時間を短くするためあまり効果的ではありません。自重の腕立て伏せが簡単すぎると感じたら負荷を追加しましょう。

腕立て伏せのポイントは手幅をワイドにしすぎないことと、ウエイトを背負ったりして負荷を上げることです。これをすればベンチプレスと同じくらいの効果を受け取ることができます。プログレッシブオーバーロードは筋肥大のために非常に重要であるためおすすめとしては10回できたらウエイトを追加して負荷を上げていくのがおすすめです。

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バーベル,ダンベルプレス

次のおすすめ種目はフリーウエイトのバーベル、ダンベルのプレスです。プレストレーニングは大胸筋の種目の中でも王様といってもいいものであり、多くの筋肉の活性化を測定した研究のほとんどでかなり高い値を示しています。

2022年の1月に公開された最新のレビュー研究によると筋トレの種目数が多すぎると筋肉の成長を妨げることを示しており、フィットネスの世界的な権威であるブラッドシェーンフェルド博士はフリーウエイトのコンパウンドトレーニングをメニューの中心にしてトレーニングメニューを構築することを推奨しています。

バーベルのメリット

最初にバーベルのメリットは加重のやりやすさです。ダンベル、そして腕立て伏せでは2.5kgずつなど細かい重量設定ができません。ダンベルだと大体ジムのようにたくさんの種類がそろっている環境でも片方3kg,合計6kgずつくらい、腕立て伏せも追加できる重量のバリエーションというのはかなり限られてきます。

筋トレ初心者の頃なら筋力はどんどん伸びていくのであまり問題を感じないかもしれませんが、ある程度高重量が扱えるようになってくると筋力の伸び率も少なくなり、細かく重量を設定できないのは重量設定にバリエーションが加えられなかったりかなりのデメリットになります。

腕立て伏せでも話した通り、手幅を広げると大胸筋に刺激が入りやすくなるといわれていますが科学はそれを支持していません。ほとんどの人はワイドにすることで多くの重量が扱えるようになりますがそれは単純に可動域が狭くなっているだけにすぎません。

さらにワイドにしすぎると肩の負担もかなり大きくなります。肩はウエイトトレーニングで特にケガしやすい部位でもあるため安全性や筋肥大効果を考えるとパワーリフターではなく筋肉を成長させたい人は極端にワイドにするべきではありません。

ダンベルのメリット

ダンベルのメリットはバーベルよりも広い可動域があることです。バーベルのベンチプレスの場合は手幅がスタートからフィニッシュまで一定ですが、ダンベルのプレスはスタートで広げて、フィニッシュで狭くすることによりバーベルよりも広い可動域があります。

可動域とストレッチポジションは最初にも話した通り筋肥大に非常に重要な要素であるためこれは大きなメリットになります。

フリーウエイトの場合は横方向の力はないためフィニッシュでダンベルをくっつける意味はありませんが、フィニッシュでは肩幅と同じ広さになるのがおすすめです。

大胸筋の筋トレメニューを組むときはダンベルとバーベル両方に長所があるためどちらかに絞る必要はありません。それぞれのメリットを理解して取り入れることで筋肉の成長を最大化させることができます。

間違ったトレーニング法としてはストレッチ不足です。

menno henselmans博士はインタビューで高重量のダンベルを扱ってる人のフォームを見ると肘が90度になる位置で止めていると話すように、ダンベルをしっかり下まで下げずに中途半端な位置で止めるトレーニングをよく見かけます。これをすれば高重量のダンベルを扱えるかもしれませんが筋肥大効果は大きく落ちていることに気を付けてください。

おすすめとしては自分の手が自分の大胸筋と同じ高さまで来るようにして肘は自分の体よりも後ろに下がってることを確認してください。

バーベルのベンチプレスでもしっかりと自分の大胸筋にバーがつくまでウエイトを下げて大胸筋をストレッチさせます。

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ベイジアンフライ

 

これはmenno henselmans博士が推奨する大胸筋の種目です。大胸筋にはフライトレーニングを取り入れることを推奨しますが、ダンベルのようなフリーウエイトは円運動にはあまり向いていません。上部ではほぼ負荷がありません。

フライトレーニングはマシンがおすすめ

そのため、大胸筋を鍛えるときはスタートからフィニッシュまで負荷のかかるマシンのフライやケーブルのフライがおすすめです。ダンベルのフライやプルオーバーなどの強度曲線がバラバラの種目と違い赤のケーブルマシンや紫のバタフライマシンは大胸筋を強く活性化していることがわかります。

肩を内側に回転させる

しかし、一般的なフライには問題があります。それは肩の回転です。

人間の体は手のひらを下にするように腕を内側に回転させると肩も内側に回転します。それとは逆に手のひらを上にするように腕を外側に回転させると肩も外側に回転します。

背中や肩、大胸筋などの肩関節を使ったトレーニングではこの肩がどういう風に回転するかを意識する必要があります。

一般的な大胸筋のダンベルフライやマシンのフライでは肩はどのように回転しているでしょうか。スタートからフィニッシュまで手のひらは向かい合わせになっていると思いますが、この時肩は内側にも外側にも回転しておらずニュートラルなポジションになります。

ケーブルのフライでもほとんどの人は手のひらが向かい合わせになるようなグリップにしています。

しかし、menno henselmans博士によると肩がニュートラルなポジションまたは外側に回転していると生体力学的に不利な位置になるようです。つまり、大胸筋を鍛えるときは肩を内側に回転させる意識をしましょう。

2010年の研究では一般的な腕立て伏せと特殊なグリップを使用するグループで比較しました。このグリップは体を下げた時に手のひらを向かい合わせにしてフィニッシュではベンチプレスのように親指同士を向かい合わせにします。

つまり、腕立て伏せのプッシュ動作と同時に肩が内側に回転する運動も追加されます。結果として手幅が狭い場合以外の広さではこの肩の回転を使ったほうが大胸筋の活動が高いことがわかりました。

そのため、大胸筋トレーニングでは動作中に肩を内側に回転させるか、回内グリップでトレーニングすることを推奨します。バーベルベンチプレスの時に人差し指側に力を入れたほうがわずかに腕が内側に回転して肩も連動するため大胸筋の筋活動が高くなる可能性があります。

ベイジアンフライは簡単に言うと回内グリップで行うフライです。どんなグリップを使用しても問題ありませんが、個人的にはケーブルのヘッドをそのままつかむやり方を気に入っています。

間違ったフライトレーニング

間違ったやり方としてはまずは肘の角度です。

フライマシンでプレスのようにスタートで肘を曲げてフィニッシュで肘を伸ばすやり方をする人も多いですがそれはフライではありません。基本的にフライは肘は軽く曲げる程度でスタートからフィニッシュまで同じような角度で上腕三頭筋の運動は使わず肩関節の水平内転のみを使ってウエイトを持ち上げます。

そして、ダンベルプレスと同じくストレッチ不足にも注意しましょう。スタート時に肘は必ず自分の体よりも後ろにあることが重要です。これにより大胸筋がストレッチします。もう一つおすすめとしてはフィニッシュで腕を交差させるようにすると可動域が増えて大胸筋の成長が促進される可能性があります。

もう一つ重要なポイントとしてはケーブルマシンの高さです。最初にも話した通り肩関節の屈曲や内転は強くなく、水平内転に絞ったトレーニングをたくさんやったほうが大胸筋が効率的に成長する可能性があります。そのため、基本的にはケーブルの高さは自分の肩と同じ高さにします。これにより水平内転のみの運動になります。

ただし、ギロチンのベンチプレスはじめ脇を開いた状態で肩の高さのプレスやフライトレーニングは肩のケガのリスクがあり人によっては肩に違和感が感じる場合があります。フライのようなアイソレーション種目ではベンチプレスほど危険性はありませんが違和感がある人は少しだけケーブルの高さを調節するのがおすすめです。

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大胸筋の筋トレメニュー

基本的には大胸筋トレーニングは上部や下部を狙った種目は必要最小限にしてフラットなベンチプレスや自分の大胸筋の高さから真横に閉じるようなフライをたくさんやるのがおすすめです。

家でトレーニングしていたり、バーベルやダンベルで高重量がない場合は加重の腕立て伏せでも構いませんが出来るなら腕立て伏せよりもフリーウエイトのダンベルやバーベルのプレスをおすすめします。

途中で話した通り最新のレビュー研究にはトレーニング種目の数が多すぎると筋肉の成長を妨げることが示されています。筋肉の慣れ防止とかにいろんな種目を取り入れる人もいますが、これは実は筋肉の成長にとって逆効果です。

プレスとフライをそれぞれ1~2種目ずつくらい、多くても1週間で5種目程度にとどめておくことがおすすめです。ちなみにインクラインベンチプレスとフラットベンチプレスは違う種目としてカウントします。

高頻度トレーニングの場合は月曜日はフライ、火曜日はプレスという方法もおすすめです。大胸筋トレーニングの方針としては重量の追加がやりやすいバーベルのフラットベンチプレスを軸にして補助的な役割としてフライなどを取り入れるのがベストだと思います。

最新のレビューで示されている通り筋肉の量と筋力には強い関係性があるように、このバーベルベンチプレスの重量をどんどん追加していくのが大胸筋の成長にとっては重要なカギとなります。ベンチプレスのおすすめの伸ばし方についての動画は最近出ているのでそっちも是非チェックしてください。

Parker Fitness

今までの失敗,そして成功から科学的な文献を基にすると筋肉の付き方が全く違うことに気づきました。 それを皆さんにも経験してほしくYoutubeなどで科学的なアプローチで効果的な筋トレ法を紹介しています。