科学的プッシュトレーニングメニュー:大胸筋,肩,上腕三頭筋


プッシュプルレッグルーティンは1日目は押す筋肉である大胸筋,肩の前部と中部,上腕三頭筋、2日目は引く筋肉である背中三角筋後部,上腕二頭筋、ラストは下半身を鍛えます。

週に6回トレーニングをしてる人はこの3日で1サイクルのものを週に2回まわしてトレーニングを行います。

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プッシュプルレッグルーティンのメリット

しっかり筋肉と関節を回復できる

PPLルーティンの良いところはシンプルであるというところでしょう。この日はこの部位をやるというのがはっきりとしています。そして最も大きなメリットは回復力です。

月曜日にプッシュを行うとして次のトレーニングは下半身や引く筋肉の後になるため最低でも2日間はあきます。

さらにはベンチプレスでは大胸筋と肩、そして上腕三頭筋が強く刺激されます。押す動作で使われる筋肉のほとんどを一度に行うため他の2日、引くトレーニングと脚のトレーニングで大胸筋や上腕三頭筋を強く刺激する種目がありません。そのため関節を十分に回復させることができます。初心者中級者の人は体がまだ適応できてない可能性があるので各筋肉週に4回など高頻度でやるとトレーニングの疲労が抜けない可能性があります。特に筋トレ後そこそこの筋肉痛が毎回来る人にとっては高頻度トレーニングはおすすめしません

筋トレ初心者~中上級者に最適

なのでPPLルーティンのようなトレーニングルーティンは初心者から中級者にはベストに近いトレーニングルーティンになります。この記事ではケガのリスクを最小限にし、科学的な研究を基に筋肉の成長を最大化させる筋トレメニューを紹介します。

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プッシュ(大胸筋,肩,上腕三頭筋)トレーニングメニュー

ウォームアップ

深部体温を上げる低強度有酸素運動

まずはパフォーマンスを上げるために自分の深部体温を挙げます。深部体温は多くの研究で筋トレのパフォーマンスに関わっているためこれを上げるのは重要です。これは気温などにもよりますが早歩きにもならないくらいのペース、低強度の有酸素運動を5~10分行います。最近は筋トレ中は半袖のtシャツ1枚ですがウォームアップのときは一枚多くきてます。目安としては冬は10分、夏は5分ですね。

動的ストレッチで腕を振る

次は動的ストレッチ。大胸筋の運動は肩関節の屈曲、水平内転、内転、三角筋前部は肩関節の屈曲、上腕三頭筋は肘関節の伸展と肩関節の伸展です。まずは腕を振る動的ストレッチをやってから肘をケガしないようにケーブルのプッシュダウンを行います。20repできるくらいの重量を10repで終わらしましょう。

ウオームアップですのでここで疲れてはいけません。これが終わったら実際のメニューに入ります

バーベルベンチプレス(4set × 3~8reps)

最初はバーベルベンチプレスです。筋トレ、筋肉の成長にはプログレッシブオーバーロードという非常に重要な原則があります。初心者のひとによくあるミスがトレーニングに何の目標も持たずに10回くらい上がる重量を適当に設定してトレーニングすることです。これでは筋肉が成長するのにかなりの時間がかかります。

複数の研究で示されている通りベンチプレスの筋力と大胸筋人の厚みには相関関係があるように筋力は筋肉量と結びつきが強いです。バーベルベンチプレスのようなバーベルで行う種目は重量設定がダンベルと比べて非常にやりやすいです。

そのため何回か上がるようになったら重量を細かく更新していき重くしていきましょう。

ベンチプレスはチェストプレス、スミスマシンと同じと思ってる人もいるかもしれませんが動作は似ていてもこの2つは違う種目です。そのため、チェストプレス、スミスマシンが何キロ上がろうとあなたがベンチプレスも強いということではありません。

そのため、ベンチプレスはフリーウエイトに固執するのが最善です。フリーウエイトのほうが一度に多くの筋肉を鍛えられる可能性があるからです。

プログラムにもよりますが筋力アップ効果は高重量のほうが高いので3~8repがおすすめです。

インクラインケーブルフライ(4set × 10~15reps)

インクラインケーブルフライの目的は大胸筋をアイソレーションかつ大胸筋上部を鍛えることです。

インクラインダンベルフライをやる人が多いですが正直ダンベルフライがケーブルフライに勝てるポイントはほとんどありません。ストレッチ部分には負荷が強く乗りますが上部はほとんどありません。ストレッチをさせるための種目だと言い張る人もいますがストレッチによる筋肉の損傷は筋肥大にとって重要度はかなり低いことが多くの科学的な研究で示されています。

例えばこのアメリカの運動評議会の筋電図分析ではインクラインダンベルフライは非常に弱い筋活動を示しています。

そのためケーブルマシンのように可動域全体で強い負荷がかかるトレーニングの方がはるかに優れています。可能なら出来るだけフライのような種目はダンベルではなくケーブルで行いましょう。ベンチ台の角度は15~30度がおすすめです。腕をクロスさせることで大胸筋は強く収縮し、限界まで腕を開くことで強くストレッチをします。

スタンディングダンベルショルダープレス(3set × 10~12reps)

次は肩のトレーニング。立った状態でのダンベルショルダープレスです。科学的な筋電図分析をまとめたレビューではベンチプレスは三角筋前部よりも大胸筋や上腕三頭筋の活動が優位であることが示されています。2013年の肩の筋活動を調べた筋電図分析ではショルダープレスはベンチプレスよりも三角筋前部の活動が強いことがわかっています。

さらには三角筋中部の活動もベンチプレスと比べたら優位に高いです。しかし、このショルダープレスはスミスマシンのプレスでありスタンディングダンベルショルダープレスではありません。複数の研究でフリーウエイトや立った状態のように体が不安定になることでプレスでの肩の筋活動が増えることが示されています。

例えば立った状態でのフリーウエイトでのショルダープレスは三角筋前部の活性化が+8%、中部の活性化が+15%、後部の活性化が+24%増えることが示されています。

三角筋前部には大きな差はありませんが他の肩の部位には大幅に筋活動を増やす効果があります。そのため立った状態でのフリーウエイトショルダープレスは肩全体を鍛える優れた種目です。

エジプティアンラテラルレイズ(4set × 10~12reps)

1995年の肩についての研究ではサイドレイズではレイズの上端に近づくにつれて三角筋の中部の活動が強くなることが示されています。エジプティアンラテラルレイズのように少し体を傾けることで外転の最初の部分、つまりローテーターカフが非常にアクティブな範囲をカットでき三角筋中部にフォーカスできます。

おすすめとしては脚の間に通すことで三角筋中部の筋線維の理想的な方向でトレーニングできるようになります。ケーブルであるためダンベルサイドレイズと比べ強度曲線が安定しているためより効果的な筋肥大につながる可能性があります。

しかし、ローテーターカフがとてもアクティブな範囲をカットするのは結局のところ可動域の縮小につながります。ローテーターカフが有利と言えど三角筋中部に刺激が入ることは事実ですからね。実際にエジプティアンラテラルレイズは三角筋中部を発達させるために理にかなった種目ではありますが研究は非常に乏しいです。そのため、普通のダンベルサイドレイズと違うバリエーションとしてこの種目を候補に入れるのがおすすめです。

ケーブルプッシュダウンorトライセプスエクステンション(4set × 10~12reps)

上腕三頭筋は確かにベンチプレス、ショルダープレスでも刺激されていますが上腕三頭筋のアイソレーションはとりいれましょう。上腕三頭筋は2種目必要だと考えています。それは長頭狙いの種目と内側頭,外側頭狙いの種目です。

まずは外側頭内側頭狙いのケーブルプッシュダウン。筋電図分析では内側頭外側頭に非常に強い刺激を入れられることがわかっています。ブラッドシェーンフェルド博士によると腕を体の側面に保持する運動は上腕三頭筋の長頭の活動が弱く、その分内側頭外側頭の活動が強いことようです。

腕はあまり動かさないようにして上腕三頭筋をストレッチさせてからプッシュダウンさせて上腕三頭筋を収縮させます。やや前傾させるとフィニッシュの時に体にバーが当たることもないのでおすすめです。

そしてトライセプスエクステンション、基本的に長頭を狙う種目はオーバーヘッドであることを確認してください。上腕三頭筋の3つの筋肉の中でも長頭のみが肩関節の伸展に関与しているためオーバーヘッドにすることでこの運動が加えられ、上腕三頭筋の長頭がアクティブになります。

Parker Fitness

今までの失敗,そして成功から科学的な文献を基にすると筋肉の付き方が全く違うことに気づきました。 それを皆さんにも経験してほしくYoutubeなどで科学的なアプローチで効果的な筋トレ法を紹介しています。