筋トレ前、筋トレ中、筋トレ後、筋トレ前に食事をしていたり、筋トレのタイミング周り全てのタイミングでサプリメントや栄養摂取している人も非常に多いです。
筋トレ前の食事とかサプリメントについての解説動画は腐るほどありますけど結局自分のプロデュースしたサプリメントに誘導したり、科学的文献一切乗せずに解説したり、体のデカさより科学性とか客観性を重視する僕と近い価値観の人にとってあまり信頼できない動画は少なくないと思います。
今回は科学的文献を基に筋トレ前のサプリメントや栄養摂取についておすすめの方法を解説します。
筋トレ前にたんぱく質やアミノ酸を摂取している人は多いですがタイミングのメリットには注意する必要があります。
例えば2001年の研究では筋トレ前のアミノ酸摂取により追加効果が持たされる可能性があることを示しています。筋トレ前のアミノ酸せっしゅにより筋タンパク合成反応が運動中や運動後よりも優位に高いことを示しています。
しかし、2009年の研究ではたんぱく質サプリメントを10週間様々なタイミングで摂取させました。その結果、タイミングに追加効果はなく先ほどの研究とは正反対の減少が示されています。
この2つの研究の違いは簡単です。筋トレするまでにその日のうちにどんなモノを摂取しているかです。
例えば夜トレーニングを行っている人は既に起きてから食事をしていて十分なたんぱく質を摂取しています。
この場合は筋トレ前にプロテインを飲んだりアミノ酸サプリメントを飲んでも単純に総たんぱく質摂取量を追加しているにすぎません。たんぱく質を追加しているのでメリットはもちろんありますがタイミングのメリット、相乗効果はほとんどないでしょう。
一方、朝起きてからトレーニングを行う人だったり何時間も食事をしていない場合は筋トレ前にたんぱく質やアミノ酸サプリメントを摂取することで筋タンパク合成をより強く高めることができます。
プロテインサプリメントの場合は筋トレ直前で構いませんが固形物の場合は直前に食べると筋トレ中気持ち悪くなることがあるでしょう。そういう人の場合は筋トレ1~2時間前に食事をするのがおすすめです。
しかし、筋トレ前のアミノ酸やたんぱく質摂取に固執しないでください。起床後にプロテイン摂取を行わずにトレーニングを行っても大きなデメリットはありません。
2017年のメタ分析では空腹状態での運動は体重と体組成に悪影響が無いことが示されています。空腹状態などの短時間の絶食状態で筋肉が分解される可能性は非常に低いです。
そのため、朝起きてプロテイン摂取を忘れたり、時間が無いから飲まないとしても気にする必要は全くありませんがプロテイン摂取をすると追加効果が受け取れる可能性があります。起床後にトレーニングする人は20~30gのたんぱく質を摂取するのがおすすめです。
炭水化物は人間が活動するうえでの最も重要なエネルギーになります。
1986年の古い研究では炭水化物摂取により、長時間の激しい運動からの疲労や倦怠感を延長させることができると示しています。
2005年のジャーナルで紹介された研究では被験者を2つのグループに分けました。
ひとつは低炭水化物ダイエット、もうひとつは高炭水化物ダイエットグループです。研究では高炭水化物ダイエットグループのほうが筋力をより強く維持し、トレーニングから素早く回復し、より強い筋肉の合成反応が見られました。
2000年の調査では運動前の炭水化物摂取により体に蓄えられるエネルギーの量が増えてトレーニングや筋肉の成長に追加の効果をもたらしてくれることを示しています。
炭水化物には単純なものと複雑なものがあります。
単純なのは砂糖、複雑なのは米が代表的です。お菓子やフルーツのような甘い奴が単純なものだと思ってください。
一般的には単純な炭水化物のほうが素早くエネルギーになってくれるためプレワークアウトサプリメントとして好ましい可能性があります。しかし、多くの研究では単純な炭水化物の消費は空腹感を引き起こし肥満や糖尿病などの健康状態に関係していることを示しています。
そのため、減量中の人や糖尿病の人は単純な炭水化物の摂取は避けるのがおすすめです。
おすすめとしては最低でも筋トレ1時間前には摂取し終えているようにしてください特に複雑な炭水化物を摂取する場合は吸収に時間がかかります。30~40g程度の炭水化物摂取がおすすめです。
ラストはおすすめのサプリメント、筋トレ前に摂取するのがおすすめのサプリメントは2つです。
1つはカフェイン、2019年の調査では次のことが示されています。カフェインはメタアナリシスレベルで確認されたパフォーマンス向上サプリメントです。今後の研究がカフェインの直接的なエルゴジェニック効果を変える可能性は低いです。
簡単に言うとカフェインは効果のあるパフォーマンス向上サプリメントである可能性が非常に高い。今後の研究でこれが覆される可能性は低いということです。
カフェインには耐性があり普段のまない人にはあまり意味が無いという意見があります。
これは真実です。実際普段カフェインを摂る人はそうではない人よりも多くのカフェインを摂る必要があります。
しかし、ブラジルの研究では毎日3杯のコーヒーを飲む人でさえカフェインサプリメントによる効果が確認されています。なので普段飲む人もカフェインサプリメントの効果は受け取れます。
科学的な研究では摂取後1時間がピークであるためおすすめは筋トレの1時間前がおすすめです。200~400mgの摂取がおすすめです。
次はシトルリン、特にシトルリンマレートは筋トレのパフォーマンスを向上させ、プラセボ群と比較して最後のセットでの回数が53%も多いことを示しています。
これもカフェインと同じく1時間前に摂るのがおすすめです。研究では10g以上のシトルリンは不要であると示されているためおすすめの摂取量は8gです。
プレワークアウトサプリメントでもカフェインとシトルリンマレートが混ぜてあるのもあるのでそういう商品もおすすめです。