【科学的】ドロップセットは死んでしまった筋トレメニューなのか

【科学的】ドロップセットは死んでしまった筋トレメニューなのか


ドロップセットは時代遅れのトレーニングメニューなのか。今回はドロップセットについて紹介します。ドロップセットを使う人は結構多いと思います。

利点としてあげると追い込みとかパンプとか、あとは時間短縮ですかね。メリットが多そうに見えるドロップセットですが実はデメリットも少なくありません。海外とかだとドロップセットはいいのか悪いのかについてが割とメジャーな質問です。

この動画では科学的な文献を基にドロップセットアリかナシかについて、メニューに組み込む場合はどんなことに気をつければいいのかについて紹介します。

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ドロップセットとはどんな筋トレメニュー?

どんどん重量を落としていく

ドロップセットとはどんな筋トレメニュー?

ドロップセットについて分からない人のために簡単に説明するとどんどん重量を落としていくメニューです。

例えばケーブルプッシュダウン15kgを限界まで行い10repできたとしましょう。限界まで行っているためこれ以上回数は稼げません。そこで重量を12kgに落としてもう一度限界まで行い、さらにまた重量を落として回数をこなすメニューです。

この限界までというフレーズがドロップセットアリナシかを判断するときにポイントとなってきます。

追い込まない筋トレのほうが効果的

この動画を見てもらった人ならピンと来たと思いますが限界まで追い込むことは必ずしも正解ではありません。特に中上級者の人にとっては限界まで追い込むことはマイナスになる可能性もあるため敢えて数回分余力を残すことが筋肥大を最大化させるためのトレーニングです。

そのためドロップセットは逆効果なんじゃないかという疑問を持つ人も少なくありません。

科学的な研究でも限界までの追い込みは過度の筋肉の損傷を引き起こし、回復時間を延長させることがわかっています。

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科学的にドロップセットは有効な筋トレメニュー

ドロップセットの筋肥大効果

ドロップセットの筋肥大効果について4つの研究を比較します。これは筋電図やホルモンなどではなく信頼性の高い超音波による直接的に追加された筋肉量を測定したものです。

結果はこのようになりました。

ドロップセットの筋肥大効果

上から2つ目と4つ目の研究はほとんど同じ効果であり有意な差ではありませんでした。そして一番上の研究はドロップセットグループのほうが23%も多くボリュームをこなしていたためこれについては除外します。

ボリュームが等しい場合、ドロップセットが普通のトレーニングよりも優れていると示している研究はこのうち1つだけです。この研究では2倍近くの筋肥大効果を確認できました。

対象にした部位については有意差が無かったグループは大腿四頭筋と上腕二頭筋、ドロップセットのほうが優れていたグループは上腕三頭筋でした。そして研究機関は差が無かった研究は8週間と12週間、ドロップセットのほうが優位だったグループは6週間でした。

ドロップセットの一番の問題は回復なので研究期間の短さはちょっと気になりますね

ドロップセットの筋力アップ効果

ドロップセットの筋力アップ効果

次に筋力について先ほどの4つの研究ではこんな感じでした。一番上の研究はボリュームが違ったので除外するとほとんどの研究で筋力アップにドロップセットは効果的でないことが分かります。

ドロップセットの上手な取り入れ方

実際にドロップセットを組み込むときのポイントでメンノ博士のフェイスブックを引用させてもらいます。

2017年の研究では経験豊富な人にピラミッド、ストレート、ドロップセットの3つのメニューで比較したところ同等な効果を確認しました。

さらに2016年の研究ではボリュームが三倍違ったにも関わらずシングルセットの場合はドロップセットはストレートセットよりも利点が無いことが示されています。

次に同年の研究では例え限界まで行わなくてもドロップセットは深刻な疲労を起こすようです。

彼のフェイスブックではドロップセットと普通のストレートセットについてメリットとデメリットがこのように書かれています。

まずドロップセットの利点は時間が節約できること、そして初心者にとってはストレートセットと同じくらいの効果があること。

デメリットは高い疲労と回復時間の延長、そしてテクニックがあまり必要ない種目に適しているということ

ストレートセットのメリットは筋トレ経験豊富な人にとっては長期的に見ると効果的であること。デメリットは時間がかかるという点です。

ドロップセットは筋トレ時間に限りがあり、尚且つ初心者の場合は優れたトレーニングメニューである可能性があります。しかしドロップセットは多くの筋損傷、代謝ストレスをおよび神経筋疲労を引き起こすため慎重に取り入れる必要があります。

中級者と上級者に関してはドロップセットの利点は少ないようです。しかし、マシントレーニングのようにテクニックが必要ないモノの場合は選択肢としてアリです。ただし、回復の問題を考えるとドロップセットは頻繁に行えるものではありません。

つまりドロップセットをやるときは時間がない人、そして初心者の方の場合は時間短縮と効果の両立ができて良い選択肢になる可能性があります。

一か月単位で筋トレメニューを考えている人にとってはドロップセットは1~2回は取り入れてもOKです。ただし僕のように1週間単位で筋トレメニューを立てている人にとってはドロップセットはメニューに組み込めるほど頻繁に行うのは危険です。

なので取り入れるとしたらマシントレーニングで各部位2~3週間に1回くらいのペースですかね。

ドロップセットは確かに追い込み感とかパンプ感は出やすいですが筋肥大効率はそこまで高いものではありません。2~3週間のドロップセットがいいといいましたけどドロップセットはストレートセットを超えるものではない可能性が高いので2~3週間に一回取り入れたほうがいいというものではありません。

Parker Fitness

今までの失敗,そして成功から科学的な文献を基にすると筋肉の付き方が全く違うことに気づきました。 それを皆さんにも経験してほしくYoutubeなどで科学的なアプローチで効果的な筋トレ法を紹介しています。