今回は家でできるダンベルのみの三角筋、肩トレーニングについて科学的な筋電図を分析した研究を基に非常に効果的な筋トレメニュー紹介します。
コロナウイルスの影響でジムに行けなくなった人とか家でトレーニングされている方は是非参考にして下さい。
肩にある三角筋は前部、中部、後部に分かれています。この3つすべてを鍛えることが外見的な見た目やケガのリスクを最小限にすることができます。肩トレーニングの一番のミスはフォームが危険な場合、そしてトレーニング不足とオーバーワークです。
多くの人は肩を鍛えるときに前部,中部,後部のボリュームや頻度を一緒にしてしまいます。
しかし実際は他のコンパウンド種目で使用されている量が違います。特にこの研究に代表されるように三角筋前部はベンチプレスやインクラインプレスで非常に強く使用されています。
逆に中部と後部は回復が速く前部ほどコンパウンド種目で刺激されていないため非常に頻度やボリュームが重要になります。ボリュームや頻度を知りたい方は三角筋の科学的鍛え方の動画を見てください。URLは↓に貼っておきます。そのため三角筋の部位によってボリュームや頻度を変える必要があります。
この動画ではバランスの良い肩を作るために三角筋の中部と後部のボリュームが多くなっています。
三角筋前部の最もおすすめの種目はショルダープレスです。
代表的な種目はショルダープレスとフロントレイズですがショルダープレスのほうがおすすめです。
こちらの筋電図分析によるとミリタリープレスとフロントレイズの比較ではフロントレイズはミリタリープレスの60%しか三角筋前部の活動がなくベンチプレスやダンベルサイドレイズよりも筋活動が低いことが示されています。
さらに2014年の筋電図分析でもフロントレイズはダンベルショルダープレスよりも非常に低い三角筋前部の筋活動が報告されています。
フロントレイズは三角筋前部のアイソレーション種目であるため全く価値が無いというわけではありませんが、基本的には三角筋前部の発達はショルダープレスと大胸筋のコンパウンド種目のみで十分でありフロントレイズは不要です。多くの人にとってはショルダープレスが最もいいトレーニング選択肢です。
そしてショルダープレスは立った状態で行うことでより三角筋を刺激することができます。2013年の研究では立った状態で行うことで肩の安定性が失われることで筋活動が大きくなります。立った状態でのダンベルショルダープレスは座った状態と比較して8%大きい三角筋前部の活性化、15%多い中部の活性化、そして24%多い後部の活性化を示しました。
デメリットとして重量が10%ほど軽くなることが示されていますが家トレだとダンベルの重さに限りがあるのでこれはメリットともとらえることができます。
さらにアーノルドプレスとショルダープレスを比較した研究ではアーノルドプレスのほうが三角筋前部と中部の刺激が強いことがわかっています。デメリットとしてはスタンディングショルダープレスと同様、重量の低下ですがこれはメリットとも考えられるのでアーノルドプレスを試してみるのもアリです。
三角筋中部のトレーニングの王様は間違いなくダンベルサイドレイズでしょう。
三角筋中部の筋電図分析でもフリーウエイトサイドレイズとケーブルサイドレイズが三角筋中部を最も活性化することがわかりました。
ただし、ウエイトトレーニングでのケガの多くは肩で起こっています。特に三角筋中部はインピンジメントというケガが起こりやすいため細心の注意を払う必要があります。安全で効果的なサイドレイズは少し前傾腕を真横に上げるのではなく角度をつけてあげるものです。
詳しい理由やフォームについてはこちらの動画で解説してますので興味のある方は是非見てください。
三角筋後部のトレーニングでおすすめしたいのがリアレイズです。リアレイズと動きが似ているリバースペックデックは三角筋後部の発達に非常に優れている種目です。
ポイントとしてリアレイズをしてる人の多くは手のひらを下にする回内グリップを使用します。しかし、2013年のjournal of strength の研究によると回内グリップよりもニュートラルグリップのほうが三角筋後部や中部、そして棘下筋の活動が優れていることが示されています。
理由としてはニュートラルグリップにすることで三角筋後部が主に関与する肩の回転動作が追加されるためです。なのでリアレイズをするときは回内グリップではなくニュートラルグリップで行うのがおすすめです。
ダンベルフェイスプルも三角筋中部と後部、そして僧帽筋の発達に非常に優れた種目です。
フェイスプルでは先ほど紹介した肩の回転を使用できます。リアレイズでなかなか三角筋後部が意識できないという人には非常におすすめです。
ダンベルを持ち上げフィニッシュではバイセプスポーズをとるような形でフィニッシュしてください。重量が重いと肩の回転が不十分になりやすいです。少なくとも体のラインまでは上げる必要があります。なので2,3kgのダンベルから始めるのがおすすめです。
おすすめの筋トレメニューはこちらです。
A日
スタンディングショルダープレス 10回 3set
サイドレイズ 15回 3set
リアレイズ 20回 3set
B日
サイドレイズ 15回 6set
ダンベルフェイスプル 12回 6set
C日
スタンディングショルダープレス 10回 3set
サイドレイズ 15回 3set
リアレイズ 20回 3set
合計すると1週間で三角筋前部 6set 三角筋中部,後部 12setとなります。ただしこれ通りに3日でやる必要はありません。三角筋前部は大胸筋,後部は背中のトレーニングまでに回復を間に合わせるようにスケジュールを組んでください。
ドロップセットなどを使わず一般的なストレートセットでやる場合はインターバルは2分摂るのがおすすめです。家でトレーニングされる方や肩のトレーニングで迷ってる方はぜひ試してください。