今回はグルタミンサプリメントについて紹介します。結構有名なYoutuberがグルタミンサプリメントを紹介してます。彼らの言うグルタミンサプリメントの効果は免疫機能アップにおける風邪などの病気の予防筋肉の分解抑制や筋肉の成長とかですね。まずこの2つの効果は科学的には保証されていません。
研究ではグルタミンは必須アミノ酸ではない非必須アミノ酸に分類され1日あたり40~80g体がから生産されます。体の中で最も多いアミノ酸であると示されています。
つまり、体の中にたくさんあるアミノ酸ってことは筋肉の構築,分解抑制に重要なんじゃない？と考えることができます。あくまでもこれは推測です。
研究によると筋タンパク合成を刺激するのに非必須アミノ酸は必要ないと示されています。プロテインとか普通の食事にグルタミンなどの非必須アミノ酸を追加しても何も生まないようです。
実際に若い男性に筋トレ後に炭水化物と必須アミノ酸、そして1kgあたり0.3gのグルタミンを与えた結果グルタミンを与えなかったグループと何も変わらないことが分かりました。
これは筋肉の分解においても同じです。研究では12日間のカロリー不足を行った被験者に偽薬とグルタミンサプリメントを与えた結果2つのグループは同じだけの体重,体脂肪,除脂肪体重を失いました。
色々な研究をまとめた2019年のメタ分析ではグルタミンサプリメントが除脂肪体重との間に関連性が無いことを結論付けました。筋肉の合成分解どちらにも役に立ちません
もうひとつこのメタ分析で出された結論はグルタミンを摂取するとわずかに体重が減る可能性があることを発見しました。メリットっぽく見えますがこれに加えて体重が減っても体脂肪率と除脂肪体重の比率は変わらないと結論が出されているため体脂肪も減るけど筋肉量も減ると考えたほうがいいでしょう。
まぁただ筋肥大とか筋肉の分解目的でグルタミンサプリメントをとっている人は少ないと思います。メインの効果は免疫機能アップです。実はこのメインの効果についても科学的に保障されていません。
多くの研究では風邪や感染症の発生率の低下を一貫して示すことができませんでした。研究の大部分はグルタミン補給と免疫機能および感染リスクに関連する値の改善を確認できていません。
先ほど紹介した2019年のグルタミンのでは分析研究ではグルタミンは白血球の数に影響を与えず、アスリートの免疫系にも影響を与えないと結論付けられています。
副作用の可能性はかなり低いですがある研究では通常の食事にグルタミンサプリメントのようにグルタミン単体を加えると体がアミノ酸を吸収して処理する方法に様々な変化を引き起こす可能性があります。
ただこれに関してはグルタミンサプリメントを使用した研究で一貫して見られた効果ではないのでYoutuberとかサプリメントメーカーの話す効果と同じくらい可能性は低いですね。
グルタミンサプリメントは多くの研究で効果が保証されていません。効果があった研究もちらほらはありますが最近のメタ分析で示されている通り効果が無いと思ったほうが自然です。科学的な論文を基に作られている海外のYoutuberとか記事には「金の無駄サプリメント」としてグルタミンサプリメントは結構常連です。
日本だとグルタミンサプリメントについて免疫機能についての効果が紹介されていますが理論であり、「たぶんそうなるだろう」であり科学的根拠はありません。グルタミンってキーワードでYoutubeで検索したら肯定している動画が多くてそのほとんどが登録者何万にも行ってる有名なチャンネルだったので驚きました。